見出し画像

子供と自転車と私

「部屋とワイシャツと私」みたいな雰囲気狙ってタイトルつけてみたけど全然違うな…

私は都内に暮らしていて、駅前やちょっとした買い物など行くにも駐車場がないところが多く、(いやそもそも超ペーパードライバーなので恐ろしくて子供を車に乗せて走れないのだけど)子乗せ自転車が超活躍している。

子乗せ自転車を購入したのは確か長男が3歳手前頃だったと思う。そろそろ幼稚園に入園するし近所の子はみんな自転車に乗せられ幼稚園に行ってるのを目にしていたし当然のように子乗せ自転車を買った。
自転車が我が家に届いて、私は恐る恐る子供を自転車の前に乗せようとした、したんだけど予想以上に長男は嫌がった。足を踏ん張り体を仰け反らせて徹底拒否…マジか。
思ってたんと違う! 子供って乗り物が好きなんじゃないのか?自転車に乗るのをこんなに嫌がるなんて聞いてないぞ!!と私は結構衝撃を受けた。
入園してからも長男は自転車に乗ることを拒否したのでしばらくは歩いて登園してたんだけど当時1歳の次男も連れてかなきゃならないし荷物は多いし大変で。
その後時間をかけて少しずつ慣らして、説得してやっと乗ってくれるようになったときはこれで少しは楽になるー!と喜んだのも束の間、一筋縄ではいかないんですよね…

「幼稚園行くよ!」と玄関から出て、「さあ自転車に乗ろう!」と促しても「やーだーよー」と走り回ってなかなか乗ってくれない長男。
痺れを切らして「じゃあ歩いて行こうか…」と当時1歳の次男をベビーカーに乗せて歩き始めると「自転車乗るー!」と泣き出したり、また別の日は100mくらい徒歩で進んでから「やっぱり自転車がいいー!」と泣き出して家まで引き返したこともあった。
長男を幼稚園に送り届けた後はグッタリして落ち込んだり泣きそうになる日々。

あまりに毎日登園までの道のりが辛い。
私は長男を自転車に乗せるためにいろんな手を使った。

お菓子を長男に握らせ気をそらしつつ自転車に乗せる。

スマホを渡して自転車に乗ったらPokémon GOやっていいよ!

安易な手を使っているダメな親だと思われるかもしれないけど、親子でお互いに傷つけあって疲弊するくらいならダメ親上等!とそこはもう割り切りることにした。
とにかく親子でどちらも嫌な気持ちにならないことを優先した。

お菓子やスマホを安易に与えていいのかと悩んだりもしたけど、年少の後半くらいかな?いつのまにか何も与えなくても長男は自転車に乗ってくれるようになってた。

これは私の予想だけど、長男にとっては「自転車に乗る=自由を奪われる」と思ってたのが「いや、自転車乗ると楽だし、楽しい場所に行けたりもするし悪いもんでもないな」と徐々に納得してくれたのかな…
予想外のことに時間かかるよなぁ子育て…。

子供を産んで育てるまで全く知らなかった。想像したこともなかった。

時間通りに目的地に着く。ただそれだけのことが子供と一緒だととても大変だということ。
親が思ってる通りに子供に行動してもらうことがこんなに難しいとは。
いや、難しい子供もいると言うべきか。
出来る子には出来るからな…。
ただ、うちの子には出来なかった。
他の子がスイスイ出来てることがうちの子にはそうじゃない。
とても時間がかかる。

親子でただ歩いてる、親が子供を自転車に乗せて走ってる、親が子供にご飯を食べさせている、ありふれた光景だけど、その背景には意外と親の苦労や葛藤や事情がある。

子供の困った行動には、「ちゃんと躾しろやー!」とか「母親の愛情不足がー!(なぜかよく母親のせいにされる)」とかよく言われるけど、子供の個体差によってどうしようもないことあるよ…
躾って大事だし親は根気強く言い聞かせる必要があるけど子供を連れてるとどうしても周囲に迷惑をかけてしまうことは避けられない場合もある。
子供の成長を気長に待ってくれる寛容な社会にもっとなってくれたら…と思う。
(でもこういうこと言うと、迷惑かけてる分際で寛容な社会になってほしいとか図々しい!って思う人いるんだよね、知ってる!ごめんね図々しくて!)

最近は「行くよ!!」「はーい」ってすぐに自転車に(以前に比べたら)乗ってくれるようになった長男のことを見て、年少の大変だったときのこと思い出してみました。

自転車で幼稚園に長男を送る日々もあと1ヶ月半くらいでお終い。

ちょっとさみしいな。
自転車に乗せられて幼稚園に通った日々が長男にとって良い思い出として残りますように。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?