こんにちは！9月からソウル国立大学自由専攻学部に進学するBONNEと申します。本シリーズは、韓国に入国後隔離で暇を持て余している私が、韓国に来るまでのあれやこれや、書きたいなと思ったことを書き連ねるシリーズとなっております。前回まではこちらのマガジンにまとめているので、気になる方はぜひ読んでください！

もう5本目となる本シリーズですが、今回は一旦渡航に関する話ではなく、大学に関する話を書きたいと思います。

履修登録。すがんしんちょん。

韓国の大学では、新しい学期が始まる前にその学期の命運が懸かっていると言われています。学期が始まる3週間前にやってくるあいつに学習計画、学校生活、卒業後の進路までも狂わされてしまうかもしれないからです。

その名も、履修登録。

韓国語で履修登録は수강신청（すがんしんちょん）と言うのですが、もう私はこの単語も聞きたくありません。あと4年どうすんねん。私があまりにこの単語を発するがあまり、韓国語がほとんどわからない家族も「すがんしんちょん」の意味はわかるようになったっぽいです。

どこの大学でも履修登録で学習計画狂う可能性は十分にあるくない？何がそんなにやばいの？と思った皆さん。韓国の大学のやばい履修登録のシステム、解説いたします。

履修登録の仕組み

韓国の大学の履修登録は、全て先着順で行われます。

え？？？？？？

と言っても、学生は人気の授業を取りたがるもの。

この履修登録に全てが懸かってきます。

簡単に方法をご説明すると、

①時報を開く。正確な時計isマスト。

②大学の履修登録ページにログインする。（履修登録のページは大学のポータルとは別に存在します。

③自分が取りたい授業を選択し、「履修登録（수강신청）」ボタンを押す手前でストップ。

④指定の時間きっかりになった瞬間にボタンをクリック！！！

というなんとも運とクリック速度で命運が分かれるシステムです。

人気授業は履修登録受付開始後1秒後には満員御礼。

履修登録に失敗したせいで休学する生徒もいるのだとか。中には4年生で卒業要件を満たすための授業が取れず、休学する人もいるそうです。必修くらい受けれるようにしてほしい。（ちなみに韓国の大学は基本無料で休学できます。）

この履修登録システムのせいで、履修登録期間後や初回授業には人気授業の教授の元には生徒が殺到するそうです。たまーに超親切な教授が定員以上を受け入れてくれるみたいですが、基本はお断りされるそうです。無念。

履修登録必勝法

ここまで大変な履修登録、何か必勝法などあるのでしょうか。

①通信環境を整えよ。

「とにかく速い通信速度をゲットせよ。」

韓国にはPC방というネットカフェのようなものが街のそこら中に溢れています。そこはオンラインゲームをする人が集う場所で、インターネット大国と言われている韓国の中でも特に通信速度が速いと言われています。

そうです。

皆そこに朝早くから集まって履修登録へ向かいます。

多分そこまで速度は変わらないと思うのですが、先輩曰く

「PC방にまで行ってダメだったら仕方ないって思える。」

だそうです。笑

ちなみに私は日本から自分のラップトップでできました。（家のWiFよく落ちるから怖かったけど。）

②戦略を組め。

つまり、クリックをどの順番で行うか、という戦略です。

この順番を決め、その通りに実行できれば履修登録はオールクリアできることになります。

学部必修科目→教養科目→取りたい科目で順番を組むのがいいそうです。

また、全部ダメだった時のためにバックアッププランも必ず用意しましょう。（私は受けられる授業の数が限られていたため、バックアップも用意できず焦りました。）

初めての履修登録

ここで私の初めての履修登録についてのお話を。

履修登録の1〜2週間ほど前、私たち新入生は事前に少人数のグループに分けられ、先輩方から丁寧に履修登録に関して説明を受けました。秋学期に入学する生徒は大抵海外に長く住んだ帰国子女が多いため、受けられる授業も一般の生徒とは異なります。（例えば、韓国語ライティングのクラスには帰国子女専用のクラスがあります。）その授業やおすすめ・楽単の授業について、その探し方まで超超超ご丁寧に教えてくれます。一人一人の履修計画も見ていただき、「何かわからないことがあったらまじでいつでも連絡してね〜」という心強い先輩方です。

（余談ですが、韓国にも楽単の授業は人気があるらしく、私はなんだかちょっぴり残念な気持ちでした。どんだけ厳しくてもいいから自分の興味ある授業取ろうよみんなぁ。。）

私の大学ソウル大は少しシステムを変え、競争率の予想や定員未満の授業は事前に登録完了させるなど若干マシなシステムになっております。（ちなみにプレ履修登録期間というものがあって、履修登録を練習できる期間がありました。笑）と言っても、まだ開発中のシステムらしく、今回はサーバーダウンにより2度の履修登録延期、学生からの不満噴出で学事は大変なことになっていました。ちなみに私も朝8時からパソコンの前に張り付いていたので、延期になった瞬間は絶望でした。（すぐ布団に戻りました。）

2回の延期の後、とうとう履修登録が始まったのですが、サーバーは重く、サイトに接続しようとしても、待機画面になります。待機人数、数千人。絶望です。「繋がった！」「登録できた！」という報告をグループチャットでする同期を羨ましく思いながらも待つしかできません。

待機画面→接続不良→再度立ち上げを繰り返し、私がサイトに接続できたのは履修登録開始時間から20分ほど経過した後でした。

はい、終わったー。

と思った私ですが、私はあまり楽単に興味がなく、好き勝手授業を選んでいたので、たまたま人気だった授業をクリックすれば良い状態でした。なので、なんと全て希望通りに履修登録を済ませることができました。オルクリ達成です。（全ての授業をクリックできた＝オルクリ）ラッキー。

（ちなみに、ソウル大がなのかわかりませんが、とにかく大学の生徒の自治が進んでいて、こういった問題が起きるや否や生徒会が動き出し、問題となる部署との対策委員会を立ち上げます。そして会議を行って解決策を出し学生に共有。ここまでの流れがスピーディーです。不満が出るような問題が起きればすぐに生徒会が発動します。学校もヒヤヒヤなんだろうな。。）

まとめ

と韓国の大学の履修登録がえげつない、という話をつらつらと書いてみました！（細かい手順などはぶっ飛ばしましたが…）

こうやって書いてみるとゲームみたいですね。『いけ！クリック争奪戦！！』みたいな名前にすれば可愛いかも。

でもこの履修登録、ほんっとうにストレス溜まるので、システム改革していただきたいところです。すでに来学期の履修登録が憂鬱です。もう嫌だ。

せめて抽選制にしてほしい！！！！！

最後に、私の今学期の授業はこちら！

（ほとんどが英語の授業か留学生用の授業で、韓国語で行われる授業は1個だけです。）

履修登録の話（と不満）だけをお話し、韓国の大学での授業の取り方（必修の数、種類など）などは一切触れてこなかったので、またいつか取り上げたいと思います！それでは！！