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感嘆符に驚いたり嘆いたり

 いまに始まったことではないが、感嘆符(!)が濫用されていて、しかもますますひどくなっているという気がする。
 もう何年も前、自分の名前を書くときに句点(。)を付けた小学生がいたという話を聞いて驚いたことがあるが、現実に、題名に感嘆符が付いたテレビ番組や、名前に句点が付いた芸能人が現れたりしたのにはさらに驚いた。

 文部省教科書局調査課国語調査室による「くぎり符号の使い方〔句読法〕(案)」(昭和21年3月)から感嘆符の使い方を要約すると、『文の中で、内容と文体に応じて適当に、感動の気持ち、強め、驚き、皮肉などの口調をあらわした場合に用いる』ということだ。
 ついでに、文章中で感嘆符や疑問符を使った場合、その後ろには一文字分の空白を置くのが正しい使い方だ。

 先日、よく行くホームセンターに行ったら、入り口に「いらっしゃいませ!!」と印字された小さなスタンドがあった。客が来たので感動したのか、それとも驚いたのか、あるいは強調したつもりなのか、そのへんはわからないが、この場合には感嘆符はないほうがいいだろう。
 しばらくしたら見かけなくなったから、変だと思って撤去したのかもしれない。

 新聞広告や折り込みチラシには感嘆符が頻出するものも見受けられるが、多ければいいというものではない。
 個人的には、感嘆符がやたら登場するものは知性や品性があまり感じられず、軽薄な感じがするので好きではない。

「皆さんこんにちは! 凡筆堂と申します!! 私の拙い記事を読んでくださってありがとうございます! 私はどうでもいいようなことを大まじめに考えたりします!! 句読点や感嘆符のこともそうかもしれませんね!! いや、これらは決してどうでもいいことではありません!! とにかく、よろしくお願いします!!!!!!」

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