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穴があったら入りなさい

〔解説〕

 誰にでも失敗することはある。そして、何か失敗して恥ずかしい状況に置かれたとき、良識のある人なら身を隠したい心境になる。そんな場合に当てはまることわざが「穴があったら入りたい」である。

 しかし、広い世間には恥知らずの人も多い。自尊心や羞恥心がない人、厚顔無恥の人、鈍感な人。そういう人たちは身を隠したいなどとは思わず、何ごともなかったかのように平然としていたりする。
 そんなとき、その人の態度にあきれた周囲の人や関係者が言う言葉が「穴があったら入りなさい」である。
 つまり、「あんた、みっともないからどこかに行ったほうがいいんじゃない?」と促すことを例えたことわざだ。

〔さらに解説〕

 たいていの場合、その場を逃れて行き着く先は自宅であろう。ほかには、行きつけの飲み屋や友人宅、パチンコなども考えられるが、それは人によってさまざまだ。
 飲み屋に行くとしたら飲みすぎに気をつけなければならない。飲んでいて失敗を思い出し、つい飲みすぎてさらなる失敗を招く恐れがあるからだ。

 いろいろな意味で人生に余裕のある人なら、愛人のところへ転げ込むという選択もある。
 「あら、どうしたの。今日は来る日じゃないのに。なんかあったの?」
 「あれ? あ、なんてこった」
 慌てて来たので二号と三号のマンションを間違ったりする。で、新たな失敗誕生。

 そういうことが繰り返されると穴がいくつあっても足りなくなる。日ごろから自己啓発を心がけたいものである。

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