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預け盆栽×NFTが抱える3つの課題

NFTで盆栽の未来を変える!盆栽マンです。
松盆栽生産日本一の高松でYouTubeやメルマガの運営など、生産者のマーケティング支援をあれこれやっています。

「パトロンNFT」がスタートしたのは2023年の5月。
すでに56人の方にパトロンになっていただき、ご支援いただいた金額も約58万になりました。本当にありがとうございます。

>>ローンチ翌日のリリースはこちら
>>ふるさと納税の返礼品としても採用されています!詳しくはこちら

今回は、前回の記事の続きになります。「預け盆栽」という昔から盆栽界にある仕組みにNFTを活用するというビジネスアイデアの課題についてまとめています。

>>前回の記事はこちら

それでは、さっそく!


預け盆栽について

預け盆栽は、盆栽界に昔からある商習慣のひとつで、ビジネス用語っぽく言うと、盆栽の所有と管理を分離することです。所有者(購入者)が手元に盆栽を置いて日々の管理や鑑賞を楽しむのではなく、プロに盆栽を預けて管理をまかせます。これの何が楽しいのかというと、たまに自分の盆栽を見に行ったり(旅の目的にもなるし、職人との会話も楽しみのひとつ)、自分の名前で展示会に出品したりします。競走馬のオーナー制度が近いかも知れません。

預け盆栽×NFTの課題は?

100年以上続く老舗盆栽園・北谷養盛園(高松)

楽しみ方や所有者側のメリット(サービス提供者側からの提供価値)は前回の記事をご覧いただくとして、今回は今の時点で顕在化している課題をまとめます。3つあげていますが、さらに増える可能性は大いにあります...…

課題は以下の3つです。

・枯れたらどうなる問題
・所有感の演出問題
・2次流通のマーケット問題

それぞれ、簡単に説明します。

枯れたらどうなる問題

まずはこれです。

とはいえ、これに関しては解決方法はあると思っています。

というのも、これまでも「預け盆栽」そのものはあったわけで、ちゃんとした契約書類があるかどうかは別として、すでにルールがあるからです。

実際には、生産者(職人)側によほどの瑕疵がないかぎり、盆栽が枯れてしまっても弁済はされません。逆にいうとプロが簡単に枯らすものではありません!

ちなみに、パトロンNFTの主役、高松の北谷養盛園4代目園主・北谷隆一さんのYouTubeチャンネルは「4代目の盆栽枯らさない塾」です!

>>北谷隆一さんのYouTubeチャンネルはこちら

とはいえ、せっかくweb3の領域でやるのであれば、売買契約書と管理の業務委託契約書などをブロックチェーンに刻むとか、もちろん原因にもよりますが、生産者側の瑕疵によって枯れた場合の返金ルールまでスマートコントラクトに組んでおくとか、そういった工夫もできれば逆に面白いかと思います。

所有感の演出問題

この問題はターゲット論でもありますね。

つまり、既存の盆栽愛好家さんであれば、預け盆栽そのものの楽しみ方を理解している方も多いはずですが、預け盆栽×NFTは、ターゲットをガラッと変えてもいいと思っています。そうなると所有感をどう演出するかは、重要なテーマになってきます。

いわゆる盆栽愛好家以外のターゲットとして考えられるのは以下の3タイプ。わかりやすくするために、3タイプとも盆栽を管理する技術や知識を持っていないとします。国内よりは海外向けですね。

1)盆栽の知識はないものの日本の高級盆栽を所有していることを友人・知人に自慢したい方
2)日本の貴重な伝統文化を支援する気持ちで所有してくれる方
3)投資目的の方

1)のタイプの方に対しては、実際に盆栽を見に来られたときの演出が大事です。やはり、盆栽園にひっそりと置いてあるだけではダメで、多くの人に知ってもらえる仕掛けが必要になります。

2)のタイプの方に対しては、ストーリーや想いを常に発信しながら、応援シロをしっかり用意し、常に仲間意識を持ってもらえるような演出が必要かなと思います。

3)のタイプの方に対しては、演出というより盆栽の価値、盆栽園の価値、産地ブランド、すべてを上げていかないといけないので、これはこれでプレッシャーがかかります。

というこで、最初は盆栽の楽しみ方がわかっていただける海外の方にマーケティングしていくのが良い手かも知れません。
と、思うのですが、この場合はWhy NFT?問題が出てきます。

逆に、市場を広げるには上のような3つのタイプの人に対する商品・サービスをつくる必要もあるのかな、と悩んでいるのが実情です。

2次流通のマーケット問題

これはNFTが盆栽の所有証明になっていて、それを転売できるような事業設計にした場合に起こりうる問題です。

証明書となるNFTが次の所有者のもとに移っていくこと自体はweb3らしくて面白いと思います。

盆栽は資産価値のあるものです。さらに、盆栽や生産者(職人)の価値が上がれば、価格が上がる可能性も大いにあります。

そもそも、盆栽の価値の源泉のひとつは歴史(樹齢)でもあるので、丁寧に管理を行ったうえで、年月を刻んでいけば自然と価値はあがっていくものです。

ということで、投資目的としても成立し得ると思います。

一方で、1次販売はもちろんのこと、2次流通以降に手にした方にも仕組みをしっかり理解してもらっていないとトラブルの発生が懸念されます。

たとえば、フィジカルな盆栽が手元に届くと勘違いされるケースです。とりわけ海外の方だといろいろ大変です。

対策としては、企画内容を理解してもらったうえで事前に契約内容を読んでもらう、そのあとのフローで承諾するボタンを確実に押してもらうような仕組みは当然必要です。

さらに、「NFT×預け盆栽」特有の所有者の移転作業も想定されます。となると、特化したマーケットプレイスが必要かも知れないです。(こうなるとちょっと大変です...…)

本数がそこまでない初期段階であれば、いろいろやりようはあると思いますので、まずはやってみる!のスタンスです。

まとめ

今回は現在思考中の「預け盆栽」×NFTの課題についてまとめてみました。今後も進捗を報告させていただきます。

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今回は以上になります。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました!

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