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寄席とM-1の違い。

仕事が無い仕事が無いと普段は言いながら生きているわけですが、1年前はまだ劇場のオーディションを受けていた私。そして劇場に入れてもらって半年以上経ち、最近は寄席というものに出させて頂くことが増えて来ました。
今まで出たことなかったわけでは無いですが、ここまでコンスタントに寄席に出ているのは人生で初めて。改めて勉強になる事や考えさせられることがたくさんあります。
寄席というのは何となく皆さんも想像出来る通り、土日とかにある老若男女様々なお客様が観に来られる舞台です。普段お笑いをよく観るわけではない人達がたくさん観に来ています。
そしてそれの逆としてわかりやすくタイトルに書いたのがM-1。M-1じゃなくてもお笑い好きな人が観にくるその他の様々なライブと、寄席とではウケ方やウケる箇所が本当に違ってきます。
僕の理想としては本当に面白いネタは寄席でも寄席以外でもウケると思って、それを理想に掲げてやっているのですが、ちょっとさすがにそうはいかへんなと思わされるくらいウケない箇所がウケないことが多い。
たぶんネタがあるあるベースならまだウケると思うんですが、僕らは基本的に大喜利を次々としていくので、やっぱり玄人を唸らせたいと思って普段は作っているのでちょっとでも分かりにくくなると寄席ではスコーンと滑るというか、理解されずに「???」という感じで終わる箇所が出てきます。自信のある箇所ほどそうなったり、軽いボケのつもりのところが逆にウケたり、そういう現象が起こります。
知名度がある人だとそれでも「知ってる人が言っているから」でウケたりすることもあると思うんですけど、僕らはそんな事もないのでしっかりと理解できる面白い事を言わないといけない。あとは寄席は寄席に特化したネタをやっている人もいると思うんですけど、僕はちょっとそんなに器用じゃないというか、やっぱりM-1で勝ちたいから無駄にしたくないからそれは出来ない。
それで僕がふと思ったのは、この世からM-1が無くなったら僕はもっと寄席に特化したネタを作るんだろうなということ。今は寄席ではウケにくくても、M-1のお客さんはきっと笑ってくれるはず!というのを忘れないようにネタを作っている。でもそれがなくなったらもっと分かりやすく分かりやすくネタを作っていくんだろうなと思う。(たまに寄席に出過ぎててM-1でウケてないなと思う人もいる。でもそれはどっちが正義とかはない。)
とは言っても結局は自分達の実力不足。M-1に特化した人もいれば、寄席に特化した人もいるけど、どっちでも大爆笑をとっている先輩や同期や後輩はたくさんいる。誰が見てもわかりやすい。でも面白い。もっともっとそれを意識してネタを作っていかないといけない。僕もこの前久しぶりにM-1の3回戦でやったネタを寄席でやったらウケた。やっぱり良いネタはウケるんやなと思った。「わかりやすくて面白い。」M-1まであと半年くらい。そして寄席は一生。一生出られるように日々勉強です。頑張って新ネタ作っていきます。

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