JINJA TRAVEL BOOK / JINJA TRAVEL BOOK2(発行人:中村真)

【JINJA TRAVEL BOOK 】
ビニールカバー付きで飾っておきたくなるような美しい表紙。でも、絶景のパワスポへ行こう♪という楽しい旅の本ではない。
神社に祀られている神や神話の話から、神社として祀られるようになった背景。それは、その土地の人々が自然に対して抱いていた感謝と畏怖であり、日本人に根付く精神性であること。
そして、増え続ける自然災害、環境破壊までをも考えさせられる内容であった。

とはいえ、難しいだけでもない。
神社へ行く目的は、御利益をわけてもらうだけでなく、パワーチャージ、仲見世見物、インスタ映えでもOK!
初詣、お花見、夏祭り、収穫祭、紅葉狩り、雪祭り、etc...と、季節の祭事も、今ではすっかり楽しいイベントと化しているけど、それもまぁ、OK!
自然崇拝に始まり、神道、仏教、キリスト教と、良いものはすべて取り入れる日本人の柔軟な精神性だからこそ、その時代に合わせた寄り添い方でよいのだと、
そんな風に感じることもできた。

神社に行くことが大事なのだ。
そうやって繋いできたのだ。

あぁ、そうか。
だから日本人は、俳句や短歌の短い文字数にも季節感と感情をのせられるし、そこに美を感じとれるのか。
少し飛躍するけど、改めて日本人のことを好きになれた一冊であった。


【JINJA TRAVEL BOOK2】
JINJA TRAVEL BOOK2では、山岳信仰と登山について紹介されている。
ちょっとハードルの高い話であったが、平地とは異なり厳しい環境にあるのだ。登頂した際の清々しい達成感と相まって、眼下に広がる光景を見た時のあの感動。自然の偉大さを感じ、神々しさを感じずにはいられない。
山登りが好きな方にはおすすめだ。


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