後ろ歩きにすすむ旅(著:石井ゆかり)

石井ゆかりさんといえば、星占い(筋トレというサイト)で、かれこれ数年はお世話になっている。

一時期「スランプだ!」と自他ともに認める時期があり、友人に紹介してもらったこのサイトを毎日のように真剣に見ていた。
まさにそう!びしっと当てはまることが書かれていたため、一気に傾倒したのだ。

なんだかんだスランプは脱出し、それからは、「年報の道」という1年のテーマが書かれた占いコンテンツを、正月にじーっくり読み込むのが恒例だ。
〇月にはこうで~。と、時期的なことも示唆されているため、月の終わりや始めに見直すこともある。

本書は占いとは関係なく、海外と国内旅行のエッセイだ。

成田空港を通り抜けることが一番怖い。だとか、旅の小さな失敗談、文化の違いでのとまどいなど、くすっとさせる等身大の彼女がそこにいた。
何をやっても完璧だと思っていた憧れの先輩が小さな愚痴をこぼしているのを聞いてしまった時みたいに。意外と普通のところもあるんだな、と前よりも好きになる感覚。

彼女は、旅をして見たこともないものや新しいものに出会った時に、自分の過去を思い出したり自分との対話をするそう。だから『後ろ歩きにすすむ旅』。 一人旅は確かにそうだな、と思う。
美味しい料理を食べたらあの人にも食べさせてあげたい、あの子が好きそうだ、などと思う。美しい景色を見たら次は一緒に見にきたいと思う。ぼーっと過ごしていても、たわいのないいつもの会話を思い出したりする。必ず他者との繋がりを感じさせてくれる。

私の旅のスタイルも後ろ歩きにすすむ旅なんだろうな。と、ここでもまた、彼女に教えてもらった気がした。


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