BooksBee Tokyo

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東京でブック・シェアリングの地域活動やってます。 https://www.booksbee.tokyo/home

マガジン

  • 働くこと

    働くってなんだろうの問いに答えるために書きます。

  • ほんとホンネ

    素敵な本との出会い、新しい自分との出会いについてゆる~く書いてます。

  • みんなのソーシャル

    未来の社会ってどんなだろう。意外と普通で、懐かしいものかもしれないって思いながら書いてます。

最近の記事

中国のブックデザインがすごい件

中国人と言えばインバウンド客、お金をたくさん落として行ってくれる有難いお客さんにもかかわらず、観光公害として取り扱われることが多く、あまりイメージ良く我々には映っていない。マツキヨで爆買いしている彼らを見て文化の微塵も感じられず、ましてや高尚なアートなんてもの、影も形も浮かび上がって来ない。でも最近行ってみた世界のブックデザイン展での中国の作品が素晴らしかったので是非本が好きな人にはお勧めしたい。 中国とアートと言われてシルクの刺繍やコルク細工、つまりは土産物屋にある民芸品

    • 探しものは何ですか?

      失くしていませんか? 広い夜空に 透き通るあの人の言葉 忘れていませんか? 雲の合間に 思い出の束やかつての夢の風船 ページをめくれば ふわりと飛び立つ空想 めくるめく世界も 目を閉じれば浮き立つ未来への残像 これから始まる旅 解き放たれる仕草 忘れられたものも 君の眼差しの先に輝き続ける 見ているよ、窓越しから 待っているよ、あの日の望みとともに 今 また 追いかける 吹き込まれる、今日の君にだけ 探しものは何ですか? これは、成田行きの飛行機に忘れられた本たち

      • 紙々の仕業

        とある週末の京都。歩く傘だって、ここではまちの髪飾りになる。夏の雨粒が空を掠り去る音は情熱的なBGMとなって私たち旅人の耳元へ届き、そしてこの都への愛がやがて増殖される。だから頭上から雲までの湿り気もむしろ爽やかだし、そこに充満する恵みのシャワーは実は宇宙からの嬉し涙なんだ。 大阪のそれはそれは南の南。片田舎に住む私がはるばる京都に向かった理由、それはこのまちで紙と戯れるためだ。紙々の世界。かれこれ6カ月以上も亡くなった父の本棚整理を続けていると、本の神様にちょくちょく出く

        • 銀行さんができること

          今日久しぶりに銀行の窓口に行ってきた。細々と始めたコミュニティー活動にこのほど助成金交付のラッキーが巡ってきたから、どうしても銀行口座の開設が避けられなくなったからだ。正直テレフォン・バンキングとかネット送金とかに慣れまくっている私は、対面式のやり取りの面倒くささと緊張とでげんなりすると同時に、もともと外資系投資銀行で働いたことがあるものだから色々と考え込んでしまったのだ、ふと。 まずこの銀行(厳密には信用金庫)は地域限定で、サービス提供のターゲットを住所で絞ってるんだって

        中国のブックデザインがすごい件

        マガジン

        • 働くこと
          19本
        • ほんとホンネ
          15本
        • みんなのソーシャル
          2本

        記事

          ずっと旅する私でいるために

          「前に進みなさい。」 今の自分に常に言い聞かせていること。どこに行きつくかわからないけれど、とにかく一歩前へ踏み出すこと。見えない未来への恐怖に打ち勝つこと。そしてそんな弱い自分をまずは自分自身が受け入れ、その様子を見た誰かが助けたくなる恥ずかしさも幸運も受け入れ、前に進む歩幅を自分と世界との狭間で調整していく。毎日の一分一秒すべてから培われた勘と運が、その場その場で試される緊張感。勇気が萎んでも、ここでゲームオーバーじゃないかって錯覚したくなる衝動をかき消し、立ち止まって

          ずっと旅する私でいるために

          今日の百円、明日の百円

          「先立つものがないとねぇ…」 よく大人がこぼす、何かをはじめられない時のため息のような言い訳。確かに今の世の中、お金があった方が、解決できること、とりわけ早く無難に解決できる選択肢が増えることは私も否定しない。例えばお腹が空いた時にスーパーに行くと、育てる手間なくして、野菜がお金で買えるから、すぐさま料理に取り掛かることができる。そしてさらに手間を省きたいと思ったらレストランに行けば、買い物も料理もせずに、空腹を満たすことができてしまう。そして体調が悪くなれば、薬を買って飲

          今日の百円、明日の百円

          エネルギーは好奇心の源

          前から来てみたかった直島に今いる。夏の間はごった返すと聞いていたし、人ごみが苦手な私は、梅雨のとある週末に、危なっかしい表情を見せてくれる空を引き連れて、瀬戸内のこの美しい島にふら~っと来てみたのだった。こんな中途半端な時期に島に行く人なんているのかと思いきや、本当に外国人が多く、そしてたまたまか、たくさんのスペイン人に出くわし、青い海といい、青い空といい、青い目といい、どこに来てしまったのかと脳が心地よい混乱を覚える。色に吸い込まれる。ここはアートの島だから目の前に見えてい

          エネルギーは好奇心の源

          どうして本って捨てられないんだろう

          かれこれ6カ月もの間、大量の本とずっと葛藤している。父の一周忌が過ぎ、手付かずだった亡き人の書斎を片付けようと日々、本と、父の過去と、向き合うことになって思うことは、ただの物(実際には紙の束)とはいえ、多くの人の気持ちが詰まったものを手放すということは、それ相応のエネルギーを要するということ。書物は、その中に文章を書いた人、作って世に出した人、それらを見つけ持ち続けた父、受け継ぐことになった私、とたくさんの人のご縁に引き合わせられてここに存在しているから、それ全部を放り出すの

          どうして本って捨てられないんだろう

          本も背中が命

          よくグラミー賞やらカンヌ映画祭なんかの煌びやかなレッド・カーペットの上でポーズする女優さんのなかには背中がぱっくり開いたドレスを着る人たちがいる。白く艶やかで鍛えられた背筋がすっと通ったその体には女性が見てもそそられるものがある。女は背中が命?そしてどうやら最近、本も背中が命のようだ。それもナマ背中が流行りつつあるみたいなのだ。 ハードカバーがつかない、ステッチがむき出しの製本はまるでストラップレスのヌーブラ。表紙と裏表紙だけで、背中はのりで固まっているだけでつなぎ目も丸見

          本も背中が命

          本とデートする♡

          みんな本を読まなくなったとか、本が売れなくなっているとか、嘆きみたいなものを各方面から聞くけれど、はたして本に関わる我々はそもそも空間や空気感を使って本のもつ魅力を最大限にプレゼンしているんだろうか?と、ここオランダはロッテルダムの本屋さんを訪れてみてそう思った。中を歩いて回っているとあれもこれもと本当に目移りするし、何時間でも居たくなる。横に縦に斜めに、本や文房具等、客を飽きさせないようにディスプレイが工夫されていて、どちらかというと本を売っている本の店というより、ここは本

          本とデートする♡

          手で繋ぎ合わせる喜び

          ここ半年余りの間、父の書斎を断捨離中に出会った美しいビンテージ本の数々。詩集や写真集、ハードカバーから雑誌まで、その風貌に込められた意思のような魂のような空気、その無言でもストレートに訴える「声」の強さに魅せられ、本という手で触れられるオブジェクトとしての価値を見直しているところだ。紙のにおい、フォントの色、言葉の並びに硬さ・柔らかさ。文字の受け皿だと思っていた紙の束も、違って見えてくる。本って意外と五感を刺激するものだって知らなかった。 だから自分で作ってみたくなって、も

          手で繋ぎ合わせる喜び

          図書館をもう一度考える

          まだ肌寒さも残るヨーロッパの五月。それでも、ここオランダのアムステルダムでは大人もこどもも元気に自転車でまちの風を切って駆け巡る。水辺のキラキラがまちの様相や人の前向きパワーを明るくするからか、すぐに気温なんて忘れてしまう。「気温」。気持ちの温度。肌が感じる暖かさなんて本当は数字で測れないものなんじゃないかと思う。 旅人の3時間。 何度も訪れているアムステルダムでも、まだ行ったことなかったのがOBA(Open Bibiliotheek Amsterdam)。次の乗継便まで

          図書館をもう一度考える

          忘れることで give できるもの

          この日経ビジネスの記事にはいろいろな意味でとても考えさせられたので、記念にnoteすることにします。まずは「大学まで出ても、考えたことがない人々の運命」というお題、これが直角に突き刺さってきました。大学を出て、記事の中でも例として上がっている「魅力的な就職先」であった金融機関で14年間働いた者として、さらに、4年前に退職し大学院での学び直しを経て人生再修業中の身である自分も心底、これまでは本当に「考えたことがなかった」と思えるからです。 それなりに複雑な(だと思っていた)業

          忘れることで give できるもの

          頭にかぶる本棚!

          前からとても気になっていたこの不思議な不思議な本の居場所【スペース】。桜が咲き始めのとある小春日和な1日に、このちょっと変わった異空間を体験するため東京は渋谷へと向かう。あたかも秘密を装う路地裏のバーに並べられた魅惑の酒の瓶みたいに照明が当てられ、配置され、輝きを放つ美しい本の数々は前・後・横に広がる360度。ここは國學院大學内にある「みちのきち」という、なんというか本と自分との社交場、現在と未来が出会い交信する秘密基地のようなところだ。日頃から本のある空間や場づくりに興味が

          頭にかぶる本棚!

          マナーってなに?

          なかなかの春の晴天、とっても花粉日和な今日、ちょっとびっくりさせられることがあったので早速note! ここは大阪の片田舎。天気が良いのでフランスパン片手にコーヒーを青空の下で嗜んでおりました。するとこの渋い色の軽自動車が滑るようにやってきて、ピタッと目の前で止まったんです。ここは地元スーパーの入り口。まるでVIPな誰かを連れてきたかのように、そこに乗りつけたのは70歳代くらいの男性でした。 「寒いんとちゃう?」 颯爽と車から降り立って、満面の笑みで私に話しかけてきました。

          マナーってなに?

          はじめの第一歩

          最近恐る恐るはじめた、本のイベント。本なんて、昔は読みなさいと言われてしぶしぶ読むふりをしていたし、なんとなく風貌が素敵で買い集めた本も読まずにインテリアになっていたり。 でも本って、人間が手で書いていて、実は生身の「ひと」の人生が一言一言、紙に押絵されたアルバムだって気付いた時から、とても本が愛おしく思えるようになり。。今では本と寄り添う暮らしってこんなに楽しいこと、伝えられる機会に恵まれ、とても幸せなんです。 これは「旅に出たくなる1冊」と題して、大都会の真ん中でみん

          はじめの第一歩