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2024年の開催日割りおよび重賞競走について

24年度の開催日割が暫定で出ました。ざっくり見たところ、相変わらずだなぁという疑問しか出てきません。京都競馬場の改修工事が終わったと思ったら、今度は阪神競馬場のスタンドリフレッシュ工事等が始まるそうで、平時の日割に戻るのはまだ先になりそうです。


■開催日割

まず、今年の競馬始めは1月5日ではなく、翌6日の土曜からとなります。1月の中山、京都が7日開催になるのは2019年以来ですが、年初から4節8日間のペースを崩していくスタイルは好きになれません。

阪神競馬場は改修工事に入るため開催は第2回までとなり、6月の第3回阪神、9月の第4回、12月の第5回の開催は京都競馬場で施行されます。宝塚記念が京都競馬場で施行されるのは2006年以来ですが、京都の宝塚記念は苦い思い出があるから嫌いなんですよねぇ・・2歳GⅠ2レースが京都で施行されるのは初めてですね。というか阪神JFは阪神以外で初です。

そして改修工事の影響で、例年の第一回中京、第三回中京が両方とも小倉に振り替えられ、逆に夏の第2回小倉は中京に振り替えられてそのまま9月の阪神の振り替えとして2ヵ月連続開催になっています。また、1月の第一回小倉と10月の第4回新潟はそれぞれ2日増加しています。


これさぁ・・ここまで弄る必要あります?阪神の振り替えで、9月は小倉ではなく中京でやりたいって条件が付くのは分かりますが、1月の第一回と7月の第三回中京は振り返なくても、中京→小倉→中京で回せませんかね。年初に中一ヵ月でやってるのと同じことをやれば、ほとんど日割弄らないで済みますよね。芝の育成という理由も、中一ヵ月で開催するのと、2ヵ月連続開催を比べたら前者の方がまだマシなんじゃないの?と思うのですが・・・

というか、そんなに小倉の日数増やしたくないの?2月で開催終わってから7月から8月にかけて2ヵ月開催すりゃ中京の負担だって減るでしょうに。中央四場の振り替えは新潟・中京以外は頑なに認めないってスタイルですけど、それならそれで他のローカルを増やしたり、後述するよう開催休止をしてまとめた方が三方丸く収まると思いますよ。


■重賞競走

例の3歳ダート路線の整備に伴ってユニコーンSが4月27日に京都ダート1900mで施行されます。東京競馬場偏重が軽減された点は嬉しいですが、まさか関西に持って行くとはねぇ。まぁ「近似距離で本番を超えない設定」で6月上旬に大井で行われる東京ダービーの前哨戦になら、この条件はやむを得ないのかな。

まぁ地方競馬を今後どう扱うかという問題が一番の課題なんですよね。この3歳ダート三冠競走が整備されるのはいいとして、それ以外の地方GⅠをいつまでGⅠ扱いするつもりでしょうか。地方GⅠは対外的にはローカルGⅠであり、リステッドと同じ扱いです。先日の東スポに、世界最高賞金レースである豪州のジエベレストはGⅠ格付けがないのはどうなのって記事が上がりましたが、それをなぜ地方競馬相手に言えないのでしょうかね。

日本国内におけるダート路線は、中央GⅠが2つ、地方GⅠが9つありますが、賞金もレーティングもあまり変わりません。しかし、格付け的には前者は国際GⅠ、後者は東京大賞典を除いてローカルGⅠ扱いのJpnⅠです。このJpnⅠをどれだけ勝っても、対外的にはGⅠ馬ではありません。これってジエベレストと同じですよね。であるなら、帝王賞やJBCクラシックといったレーティング的にGⅠ格付けを得られるレースが施行される度、一刻も早く国際格付けを!という記事を書くべきですし、それをしないのは何かそうできない理由があるのかと勘ぐってしまいます。

地方競馬は2028年度から段階的Jpn表記を取りやめ、全てのダートグレード競走を国際競走にするそうですが、それを国際格付けを得ると解釈するなら現状の地方重賞の中にも国際格付けを得られないレースも出てくるでしょう。そうした時に、地方競馬はどう対応するのでしょうか。格付けを得られるまでJpn表記を続けます?ますます混乱しそうですけど。

いずれにしろ、どこかのタイミングで地方重賞は全て国際格付けを得て、中央との物差しをハッキリさせるべきです。レーディング的にはGⅠ格付けを得られない川崎記念やかしわ記念、南部杯、JBCスプリント、レディスクラシックなどはGⅡでもいいじゃないですか。GⅠではなくとも地方競馬にとっては重要な一戦ですし、GⅠ格付けが得られるまでJpnⅠ(GⅡ)と表記すれば十分でしょう。コリアカップやコリアスプリントだって韓国国内ではGⅠですが、近年は国際GⅢとなったため報道でも国際GⅢとして書かれていますよね。それと同じような扱いでいいのです。上げられるタイミングがあれば上げればいいですし、そうした同基準の格付けでこそ、その馬の正当な評価に繋がるわけですから。


■負担重量

3歳馬の馬齢重量の引き上げは既報どおりですね。現状9月まで56キロだったものが57キロ、牝馬も54キロから55キロになり、それに伴って3歳重賞で別定戦であった11競走は馬齢重量に変更されます。これで柵変発表された負担重量の引き上げは完了ということですね。


■暑熱対策

今春に発表されたとおり、2024年夏から暑熱対策として競走時間帯が拡大されるそうです。リリースによると、9時半頃から1Rを開始して午前は5Rまで施行し、15時頃まで休止。6Rから再開して、最終12Rは18時半頃になるとのこと。メインレースはテレビ・ラジオの放送の都合上7Rとなります。

「人馬の安全を最優先に夏競馬のあり方を検討していきたい」

こうは言いますけど、こんなに中途半端な暑熱対策するくらいなら、私が以前から口を酸っぱくして申し上げているように、2節12日間(新潟・小倉・札幌)を振り替えて2週間の休みを作ったらいいんですよ。新潟は春または秋の新潟か福島に2日ずつ、小倉は年初と春の中京か小倉に2日ずつ、札幌は函館を一週繰り上げ2日、第2回札幌を一週繰り下げ2日付けるだけですよ?

その間の重賞は、レパードSは新潟開幕週へ移行、エルムSは第一回札幌4日目に移行し、ついでにプロキオンSも一週繰り上げ、第一回札幌4日目にあったクイーンSは中京記念のみだった札幌開幕週へ移行。関屋記念は一週繰り下げ、小倉記念は2週繰り下げれば対応できます。えっ?サマー2000シリーズの日程がタイトに?そもそも2戦以上出る馬はあまりいないし、過去5年で王者の該当馬なしが3年もあるシリーズやる必要あります?

この2週間休みを導入することで、厩舎関係者は夏休みを取ることができます。さすがに全休ってわけにはいきませんが、開催業務が無くなれば交代で休みを取れるでしょうし、それだけでも厩務員不足解消に繋がるでしょう。騎手も自己研鑽も海外研修もできます。リーディング上位であれば、前後と合わせて海外研修も可能でしょうし、それに伴って不足するであろう調教の手はリーディング下位や海外に飛び出せない若手が担えば、繋がりを増やすことができます。なんなら一定の条件を満たした騎手にはJRAが海外研修のサポートなりなんなりをしたっていいわな。研修で得たものを日本競馬に還元してくれたら万々歳でしょう。

結局、今JRAがやってる対策ってしてる感を出してるだけなんですよね。小倉の休止だって2020年から始めましたが、4年やって効果が薄いから追加の対策が必要なんでしょう?これで競走時間帯の拡大の効果が薄かったらどうします?効果はあっても売上が激減したら?次の一手は開催休止しか無いのではないでしょうか。

時間削減のため、パドックの周回時間が10分から5分程度(3周)に短縮されるのでパドック派は激怒りでしょうし、装鞍所の集合時刻も10分早い40分前に変更されても暑熱対策としてどれだけの効果があるか不透明ですよね。ダービーのパドックも23分から18分に、装鞍所の集合時刻も80分から70分に短縮されるとのことですが、こちらはもっと削れるでしょうに。何もかんも中途半端に見えるのですよ私には。


まぁ何を言ってもJRAには響かないでしょうね。でも言わないと変わらないと思うのですよ。選挙と一緒で投票しなければ変わりませんし、変わっても悪い方に変わる可能性が非常に高いです。これまでそうだったじゃないですか。そういう意味では、理事長が内部昇進するようになってから徐々に悪い方向に向いて行ってるように感じる日本競馬には言わないとイカンと思うのですよ。

JRA良くやったと思ったのはミカエル・ミシェルを落としたことくらいでしょうか笑 あとジョッキーカメラは面白いけど、もう少しワイドにしてほしいですし、トラッキングシステムは直線入ったらすぐに消して欲しいです。直線入口からはほぼ全馬が見えますし、せっかくの攻防をウネウネ動く数字で邪魔されたくないですねぇ。何とかお願いしますJRAさん。


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