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データと直感の融合 京都大賞典

・今週の気になる競馬ニュース

土曜の速報で、JRAにケンカを売った須貝先生が和解したことが判明しました。はやり病の感染防止対策に違反したとして馬房削減処分を受けたことを不当だとJRAを訴えたものですね。


JRAは2020年10月からGⅠに限り、口取りを認める通知を出したのですが、それは調教師と馬主らに限定されたもので、騎手との撮影は原則禁止とされていました。しかし、須貝先生は2020年10月にサウジアラビアRCに優勝した際に、馬主だけではなく騎手とも口取りしてしまい、JRAから「調教師としての自覚を著しく欠き、競馬開催の継続を脅かす重大な行為」として21年3月から馬房数を2つ減らされる処分を受けました。

ところが、須貝先生はJRAからの通知メールに記載されていた「GⅠ競走」「G競走」と見間違えたし、「騎手参加不可」の記述を見落としてしまい、さらに撮影時に周りに十数人いたJRA職員は誰も撮影を止める事はしなかったと言い始め、その処分により「従業員の解雇、管理馬頭の転厩を余儀なくされた。馬主や騎手は処分されておらず、弁明の機会もない処分は適正とは言えない。そのため、この処分は恣意的で一方的な判断で行われ(処分権者の)JRA理事長の裁量の範囲を逸脱している」として約1年後の21年9月、JRAに約700万円の損害賠償を求め大津地裁に提訴しました。


この裁判が和解になったわけですが、その和解条項には、

「須貝先生が行った写真撮影はJRAの定める不適当な行為に該当することを認める」
・「今回の写真撮影については、次回(24年3月)以降の馬房増減に関する査定において、JRAが定める『馬房の加増にふさわしくないと認めた者』に該当しないことを確約」
・「須貝先生は賠償請求について放棄する」

ことが盛り込まれているとのことです。これを見る限り両者痛み分け、どちらかと言えば須貝先生の勝利という形で幕引きを図った感じですね。

須貝先生からすれば最も重要なのは馬房削減がされない点ですし、そのためには得られるかどうか不透明な700万円を放棄し、さらに自分の落ち度を認めればいいわけですから傷は少なくて済んだと思います。もちろん21年から23年まで馬房削減された分の減収はあるでしょうが、『馬房の加増にふさわしくないと認めた者』に該当し続けているとするなら、どれだけ好成績を挙げても馬房は減ったままですから、落としどころとしては十分じゃないでしょうか。

またJRA側も一方的な処分だったことは明白です。感染防止対策を調教師だけでなく馬主や騎手にも通知していたとすれば馬主や騎手に処分が無いことは整合性が取れませんし、通知していなかったのであれば感染防止対策の不備と言えるでしょう。さらにJRA職員が誰も注意をしなかった点、弁明の機会を与えなかった点も処分を行う組織として不利というか致命的な不備と言えます。

私は、JRAは組織というものをしっかりと理解していないと思うのです。短期免許制度における対応然り、今回のような規則の運用然り、組織のルールは誰から突っ込まれても理路整然と説明できるようにしておかなければいけません。間違っても内規だからと言って公平性に関わる基準を公表しないなどはあってはなりませんし、法令同様、自分たちで決めた規則を遵守する姿勢も問われます。馬鹿正直に何でも発表しろとかではなく、発表しにくいことは真実のみで誤魔化せと、そういう事ができるのが普通の組織なんですよ。そうした点をJRAは今一度、いやっ今三度、検証、検討してほしいですね笑


京都大賞典

出現数上位(馬番) 対象2000~2020年 21R
1・2・5・7番(7回)、3番(6回)、4・6・9・10番(5回)
1~5番(32回)、6~10番(25回)、11~18番(6回)
出現数上位(人気)
1人(14回)、2人(12回)、4人(8回)、3・6人(7回)、5・7人(6回)
1~3番人気(33回)、4~6番人気(21回)、7~10番人気(7回)

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