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月末・スイッチ批評。 / 2018年4月期 Nintendo Labo Toy-Con 01: Variety Kit 「つくる」編

2018年4月の目玉といえば、コレしかないだろう。大きな話題になったニンテンドーラボについて、自分なりの意見をもって批評してみたい。しかも「つくる」編「あそぶ」編「わかる」編の3編に分けてお届け。(「あそぶ」編「わかる」編は近日公開)
みんな既にそれぞれ意見言いまくってるネットに、ささやかな批評をお届けする勇気にスキを一票お願い。(笑)

◼︎大きなおもちゃ箱、開封の儀!

期待していた商品なだけに、予約開始とともにアマゾンでポチッとしていたので、筆者の家には発売日当日に届いたわけだが、まずそのパッケージの大きさに驚いた。

▲コレはアマゾン購入特典が入っているバージョンの箱。一回り小さい、本当のパッケージがこの中にあるが、それでもデカい。

昔、おもちゃ屋さんや電器屋さんからウキウキしながらゲーム機本体を買って持ち帰るあの感覚を思い出すほどの、重量感。だがゲーム機本体ではないのだ。ひとつのゲームソフトなのである。
しかも、箱の中身はほとんど段ボール。異常だ。
なにかの体験に当てはめようとも言いがたい。

そのあとは、とにかく大量の段ボールが入っていることに驚く。

ほぉー。

声を出して感心しているが、部屋に1人である。
感じていたのは、中身の見えないおもちゃ箱。という感じの期待感からの感心であった。

▲中身は、28枚の段ボールに、ゴムやらヒモやら、シールやら。これからコレぜんぶを組み立てるのか。と思いやられる気分も正直ある。

◼︎世界一、やさしく楽しい説明書で「つくる」

どさっと大量の段ボールを床に広げながら、ソフトの起動。
組み立てることではじめて「あそぶ」ことができるのが、「ニンテンドーラボ」。そして、そこに至るまでの「つくる」時間はどれも長い。
しかも正直なところ、この「つくる」は実際、相当複雑だ。

▲最初のチュートリアルで小さな箱を作り終えれば、あとはどれから作り始めてもいい。私は画面と段ボールの連動が見た目に分かりやすく楽しめそうだと感じ、"おうち"から作り始めた。それより、わー。制作時間…!

ここから、下手すれば完成後に遊ぶときよりも見つめることになるのが、組み立てガイドの画面。

これが実にていねい。

…と褒めたいというより、本当に複雑な組み立てなので、子どもから大人まで完成させるには、このくらいのガイドが無くてはならないモノなのかも。

ということで、ニンテンドーラボには紙の説明書は入っていないが、全ての作り方はゲームソフトの中に入っている。
3DCGによって描かれた実物そっくりの段ボールを、タッチパネルで好きな角度で確認しながら、じっくり一手一手進めていくのだ。
字が読めなくても、絵の意味さえ分かれば、子どもでも十分に楽しみながら組み立てられるだろう。

▲とにかく分かりやすい作り方。まずはシートのうちどれを使うかは点滅で指示。

▲段ボールにもわかりやすい印が印刷されているから、方向や裏表もバッチリ。文字での指示も遊びゴコロたっぷりで飽きがこない。


段ボールの切り取り線のおかげでハサミもいらず、
組み立てがしっかりしているため、のりもいらない。
段ボールが弱そうな部分は、強度を保つために二重に折り込む構造になっている。
しかもこれらは「こわれたらテープなどで自分で直そう」というスタンスだ。替えの段ボールも販売している。

**どんな職業の人も、この体験はしたほうがいい。

ここまでサービスを丁寧にやり込んで、だからこそできる、思いきった人まかせ。まぁここまでやり込まれてたら、少し壊れても文句言えませんわ。**という。

この部分を単純に”世界一、やさしく楽しい説明書”と題したが、サービスの観点から見ると、
"どこまでも万全に対策された、最強の説明書"
と言い変えてもいいだろう。

◼︎「つくる」の楽しみ方

▲ぜんぶ作ったぞ。の図。最初に届いた箱の倍以上の大きさになり、部屋の置き場に困る…。

めちゃめちゃ作りやすい説明書のおかげで間違いなどは一切無く、ぜんぶのトイコンを作り終えた筆者であったが、さすがに時間はかかった。
最初に"おうち"を作って、別日に残りを作ったのだが、全て完成するまでに要した時間は…5時間くらいだろうか。

しかし長い時間をかけても、ひとつひとつのパーツを作っていくよろこびをしっかり感じるし、組み立て(プラモデルなど)にありがちな不便がほぼない。ということがこのニンテンドーラボのすごいところなのだ。


本来の「仕組みがどうなってるの?」などを楽しむこともそうだが、
「ぜんぜん困らない説明書!」
「組み立て自体が体験になってるってこと?!」
「段ボールでこうやって硬くするのか!」
「つくる体験だけで6000円の価値ある!」
「客につくらせてお金取っちゃうなんて任天堂すごい!」

などと楽しむのもまた一興かな。と思う。

▲ちなみに「段ボールでこうやって硬くするのか!」というのはコレのこと。折り込みまくって硬い棒状のモノを作り出す。これはバイクのハンドルの軸になっていく。筆者はここでも一人でワーオ!とか言いながら作っている。

■まとめ!「つくる」を体験する価値。

前述しているが、この「つくる」体験を6000円程度のお金で買っている。と考えた場合、いつものゲームボリュームとか、そういうところではない価値を考えさせられる。
そういえば、いつでも任天堂はそうした価値を提供してきたのではないか。Wiiもしかり、DSもしかり。「体験」はずっと任天堂にあった。
「体験の時代」というのは昨今ずーーーっと言われてきているが、VRなども含めてまだその波はきていると感じるし、今回のニンテンドーラボではまた不思議な、"最前線"な「アナログ」を体験した気分だった。
いやはや、批評というかどこが素晴らしいのか、みたいな話になってしまったが、ゼルダやマリオとは当然ちがうが、とにかくコレもすごいものだと感じた。

次回の月末スイッチ批評。はニンテンドーラボ「あそぶ」編をお届けする。(近日公開予定)

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