【MarkeZineDay 20200311】「10年先を見据えた組織作り」と「目の前の生活者理解」を両立する Mizkanのデジタル戦略

渡邉 英右氏 [Mizkan Holdings]

◆DXとは何か?

Not DX
単純なデジタル化
例:アプリ導入、クラウド

DX
会社のビジネスモデル変革
既存ビジネスの変革

◆なぜDXが必要か?
2つの面での劇的で予測不可能な変化

・生活者の急速な進化
・テクノロジーの進化

◆ミツカンにおけるDXのビジョン
ミツカンの価値観で生活者とつながり
戦略、組織、仕事を変える

◆5つの運営方針
1.デジタルは手段、目的ではない
-何のためにデジタルツールを活用するかの
視点を常に忘れない。

(デジタルが目的になった例)
BIを過去に導入した。
手段を目的としてしまったため、
何も見えてこなかった。

2.目的意識を持つ
O(目的)
G(目標)
S(戦略)
M(測定)

(目標不在の中、戦略を立てると)
目的不在のビックデータ戦略
・とにかくデータを集めよう
→目的ってなんだっけ?

(KPI設定から始めてしまうと)
自社WebサイトでのKPI設定
・PV、UUのKPIを設定
→本来はビジネス課題・目的が設定された上で、
目標・戦略が決まり、最終的にそれを計測するためのもの

3.Think Big,Start Small
・大きな視点で考え続ける
・実行は小さく、速く

(やる前に考えすぎると)
・議論・検討するだけで何も起きない
・製造業の基本的なマインドセット
・膨大な議事録や資料ができあがる
→ビジネスとしては何も進まない

(とりあえずやってみる)
・最初がうまく行っても、中長期的な効果につながらない
→やった気になるだけ

4.生活者視点を忘れない
・メーカーの立場は、生活者視点が弱くなりがち。
・社内が対象であっても、この視点を忘れない。

(企業のコアビジョン)
顧客中心の考え方があることが望ましい。
例:Google、amazonなど

(マイクロソフト)
顧客視点でのプロダクト開発を古くから行う。
Dogfood文化、ユーザビリティへの多額な投資

Dogfood=世の中に出る前に社員が利用して、
フィードバックしていく文化。

(ミツカン LINE共創プログラム)
生活者と直接やりとりをすることで、
お客様視点を知る。

→社内では捨てていたメニューのアイデアが
残ったり、圧倒的なスピード感が生まれ、
商品開発が効率よく行えるようになった。
一方で、社員の日々の業務に支障が出るので、
頻繁にはやれないことがわかった。

http://www.mizkan.co.jp/oigatsuo/tsuyuuma/user/

5.外部視点(第三者的)を持つ

まとめ
・我々の中長期ビジョンは何か?何ができるか?問い続けることが重要
・WhatではなくHowの部分にカギがある

【キーワード】
・目的意識
・お客様目線
・外部視点

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