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第135話 ホメオスタシス

 長男のひーくんは、よく次男のかーくんに泣かされている。ひーくんは、基本1人で黙々と遊んでいたいが、よくかーくんは、一緒に遊びたがり、ひーくんの作りかけを壊したり、構って欲しくて蹴飛ばしたりして泣かせている。
 かーくんは、よく末っ子のモーちゃんに泣かされている。かーくんは、モーちゃんが大好きだから、暇さえあれば飛びついて、両手を持ったり足を持ったりしてゆらゆら動かしてあげようとする。不自由になりたくないモーちゃんは怒りだし、それを見てかーくんはショックを受けて泣き出してしまう。
 モーちゃんは、僕によく泣かされている。モーちゃんは、抱っこが大好き。だから、仕事のちょっとした合間などの隙間時間に抱っこしてあげるのだが、モーちゃんはずっと抱っこしてもらいたいのだ。ベットの部屋に向かいながら既にぐずりだし、ベッドが見えると泣き出し、置いた瞬間今生の別れのような号泣へと変わっていく。
 そして、僕はそうやってモーちゃんを泣かせて、ママからよく罵られ足蹴にされる。
 そして、ママは、ひーくんに泣かされ…… いやひーくんを泣かせている。ひーくんは、プチ反抗期。最近はたいていのことに「イヤだ」「別にいいし」と自分の本心とは逆のことを言って、結果としてママに正論で追い込まれて泣いている。
 我が家はこうやって恒常性が保たれている、のかも。

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