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第143話 血液型

 僕は子供達の血液型を知らない。
 最近は、血液型を調べたりはしないらしい。
 新生児での血液型の判別は精度が落ちるようだし、輸血時は結局その場で必ず調べるため、そこまで知っておく必要がないようだ。
 なので、子供の血液型は知らない。
 僕は、AB型、ママはA型。そのため、子供たちは、O型ではない、それだけは分かっている。
 今回、次男のかーくんが就学前健診でアレルギー検査をきちんとしておこうということになり、血液検査をすることになった。
 そして、ついでにどう? とおまけみたいな形で提案があり、血液型を知る機会が得られたわけだ。
 まずは血液検査の結果、かーくんは相変わらず、ピーナッツとかの数値は高いが、著しく高いわけでもなさそうなので、食物経口免疫療法、ざっくりいうと病院内など何が起こっても大丈夫な状況下で少しずつアレルギー源を食べて体に慣れさせていく治療法を行えば、将来普通に食べれるようになるかもとのことだった。
 他にも、ハウスダスト、スギ花粉もなかなかの数値を叩き出しており、かーくんはアレルギー体質のようだ。
 ママはスーパー健康体、僕が、花粉症、ハウスダストに、アトピー性皮膚炎も持っているため、
 アレルギー体質はパパに似たんだな、とママに言われるかーくんは、『アレルギー』がというより、『パパ似』というワードにアレルギー反応を示すように嫌そうな顔をしていた。
 今の所、喘息などはなさそうだし、QOLに影響がない範囲であればと願いたい。
 そして、おまけで調べた血液型の結果は、B型であった。
 特に驚きもなく、まぁね、と。みんな、納得。
 好奇心が強く、マイペース…… いや自己中なかーくんは調べなくてもB型だとみんな薄々思ってた。
 赤血球にまとわりついている物質によって性格が決まるなんて、そんなわけないと思っていても、なんとなく的中しているというのも不思議なものだ。
 血液型を調べない今、血液型占いは結構信頼できるのかもしれない。
 そして、かーくんの血液型がB型だったことで、ママも自分がAO型だと分かったようだ。
 長男のひーくんも自分は何型なんだろう? と興味を持っていた。
 ママは、ひーくんはパパにそっくりだから、AB型に決まっているよ、変わり者が多いからね! と言っていた。
 ひーくんは、不思議そうな顔をしている。
 僕は、ひーくんよ、普通の人からすると我々は変わり者に見えてしまうんだよ、なぜなら、天性の才を持っているからね、庶民達からしたら、うつけや変わり者と思われてしまうのだよ、生まれ持っての宿命というやつさ、と伝えておいた。
 さてさて、モーちゃんは、何型だろうか? まあ、今のところ、血液型を知らなくてもいい社会なんだから、知らなくて済むくらいが健康の証でもありちょうどいいのかもしれない。
 

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