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【櫻坂46】アイドルは_____? 櫻坂46 オーディションCMを本気で考察してみる。

今回は櫻坂46関係のnote第5作目を書いていきたいと思う。

まず、櫻坂46が転換期であるというお話

櫻坂46は今、転換期にある。
櫻坂としては2020年10月4日からとまだ2年も経っていないが、皆もご存知の通り、前身の欅坂46からの活動も入れると約7年を経とうとしている。

アイドルは時間共に"卒業"のふた文字が付き纏う。
6・7年も行なっていると”そろそろかな”と考えるアイドルは多いことだろう。
17・18という学生時代でアイドルを始め、大学卒業から社会人2~3年目の年齢ともなる24・5歳になれば、今後の人生を考えるのはそらそうだよねとなる。
櫻坂46も例に漏れずそれに近い状態にある。
昨年末に守屋 茜と渡辺 梨加が卒業し、前回のnoteでも触れたが渡邉 理佐が卒業、7月には原田 葵と尾関 梨香の卒業を控えている。

勿論スポーツチームのように、抜ける人がいるなら補強を行う。アイドルの補強方法はオーディションである。
そんなこんなで櫻坂46も今回補強として、オーディションの募集を始めたのである。
一時期はSHOWROOM審査などあったが、今回の選考の方法は普通のアイドルと変わらないらしい。
入る人数は直近の乃木坂の5期は11人、欅坂の2期生は9人なので、だいたいそれくらいの人数が入ってくるんだろう。

昔の48グループはしれっと募集してしれっと発表していたイメージがあったが、いつの日からか募集も大々的になった。櫻坂の約3ヶ月前に4期生を募集し始めた日向坂46はCMを作り募集を行った。
CMの内容としては、キャプテン・佐々木 久美やエース・小坂 菜緒らが、当時応募する前の心境・入って感じたことを語るものとなっており、申し込むか悩んでる人へ背中を押すような内容になっている。


日向坂がやるなら櫻坂もCMをやらない理由もなく。
その櫻坂のCMが個人的にnoteで語りたくなるような内容であったので、今回はそれについて語っていきたいと思う。前書きが長い。


このグループの核が、今感じていること

ここからはそのCMの内容について入っていく。
時間は日向坂と同じ1本30秒。「3期生募集します」とメディア初公開になったティザー映像的なものが第一弾のCMだったが、そのあとの4本は、日向坂同様、メンバー一人に焦点が当てられたものになっている。

櫻坂のCMに選ばれた4人は全員2期生だった。(7/4まで募集。投稿時点6/24なので追加の可能性有。)
4th Singleセンターの山﨑 天、3rd Singleセンターの田村 保乃、1st,2nd Singleセンターの森田 ひかる、1st,2nd C/W曲センター藤吉 夏鈴。

与えられたポジションから見ても、櫻坂46の核のメンバー4人である。土田晃之さんが渡邉 理佐・小林 由依を度々「飛車である」と称していたが、この4人を当てはめるなら”王将”、もしくは”金将”と言っていいだろう。
曲によっては銀将にもなるが(例:BANの田村)、少なくとも間違いなく銀将以上の立場にある。
そんな4人が話す内容は日向坂とは違い「”アイドル”への感じ方」だった。

興味深いのは、日向坂のようにオーディションを受ける前や、入って直後の見え方ではなく、「今」の見え方を語っていることである。
個人的に”オーディションのCM”としてなら、日向坂のように入る前やそのあとの話の方が受け手にも共感とリアリティさがあり、刺さりそうな気がしてしまう。 
が、櫻坂陣営の狙いは入って約3年で核になっている、入りたい人が今一番憧れであろう彼女たちがどう感じているかというのを伝えたかったんだろう。
最初見たとき、「オーディションのCMぽくなくね?なんかオタク向きな内容じゃね?」と思ったが、意図を汲み取っていくと、これもちゃんとオーディション募集のCMになっていると言える。

ではそれぞれが語っている内容について触れていきたいと思う。
個人的には、「アイドルへの感じ方」と同時に、「ライブ/パフォーマンスに意識していること」も見えた気がした。

特にそれを感じるのは田村 保乃Verである。


田村 保乃Ver-変わらないオタク目線の子-

「10歳でアイドルと出会った。キラキラしていて、一生懸命で。
その姿がただただかっこよかった。ずっと励まされてきた。
だからこそ、誰かの生きる活力になれたらと思う。
かつての私がそうだったように。
アイドルは"私を作ってくれたもの"」
櫻坂46 新メンバーオーディションCM 田村保乃編

田村は常々、前田 敦子が憧れであることや、欅坂の握手会に通っていたことを口にしており、「オタク目線」を分かっているアイドルである。

その代表例が指原 莉乃だが、オタク目線が分かってるアイドルはやっぱりファンの喜ばせ方が上手い。
指原がブログを大切にしたように、田村もメッセージアプリでVlog(#Vhonotalk)を作ったり、「こういうのあるとファン喜ぶなぁ」っていうのをよく分かっている。

少し話が逸れたが、田村もライブでは本人の言う「ファンの活力になる、キラキラとした姿」を見せようとしているのはとても伝わってくる。
欅坂の時からライブ/パフォーマンスで笑顔が一番多い。「私を作ってくれたもの」という"アイドル像"は加入する前からブレることなく活動をしていると思う。多分入って半年でこのCMを作っていても田村は同じことを言うだろうな、という信念を感じた。


森田 ひかるVer-未知になって気づいたこと-

「ステージからの景色が見たくてオーディションを受けた。
初めてその景色を見れた時の感動は今も忘れない。
一つのものを作るって凄く大変だけど、日々の変化やたくさんの人と出会う度に、新しい自分や感情を知れる気がする。
アイドルは”想像以上に面白い”」
櫻坂46 新メンバーオーディションCM 森田ひかる編

「ステージからの景色が見たくてオーディションを受けた。初めてその景色を見れた時の感動は今も忘れない。」というのは日向坂のCMにもある加入前に感じていたこと、そして加入した後に感じたことであり、それは森田がまず始めに伝えたいことであり、本当に忘れることができないから口にしたのだろう。

ここからの内容は未知の領域だったことへの感情になる。櫻坂46 新メンバーオーディションCM 森田ひかる編「一つのものを作るって凄く大変だけど、日々の変化やたくさんの人と出会う度に、新しい自分や感情を知れる気がする。」

"一つのもの"、様々なアイドル活動の中で起こることに対して向き合う中で、「新しい自分や感情を知れる気がする」。
「気がする」っていう曖昧なワードは「自分でも改めて考えてみたらそうかも」みたいな森田のパフォーマンスから伝わる、感覚派的な、ちょっと天才チックな面が見れて良い言葉の選び方だなと感じた。

だからアイドルは”想像以上に面白い”。
見たかったステージからの景色が見れた。そこからは未知。一つ一つのものに向き合ってきた。
いろんなものを伝える表現者としてやってきて生まれた感情なんだろう。
田村が「アイドルは?」という問いに対し、信念を示したの対して、森田は"想像以上に面白い"というやってみた感想を答えたのは、そのアイドルによって答えのカテゴリーみたいなものがバラバラになるような気がして面白かった。

色々なことを作りながら、新しい自分や感情が見えてきて一つのものが完成する。その一連が想像以上に面白い。
森田 ひかるの人生って今超楽しいだろうな・・・とか思ったり。
また映像の中にはその初めてステージからの景色を見る森田が入っている。
言葉と照らし合わせながら見るととてもいいシーンである。


山﨑 天Ver-THE 櫻坂46オーディションCM-

「アイドルって意識したことはなくて。
何にでもなれるのが強み。一つのものに嵌らない。
自由だけど、自由じゃないこともある。
それでも、覚悟を決めたら、いろんな世界が広がっていた。
アイドルは”自由な場所”」
櫻坂46 新メンバーオーディションCM 山﨑 天編

山﨑 天の言葉はストレートだなぁ〜って思ったのは、渡邉 理佐の卒コンである。
センターを務める曲"buddies"は2番の後長い間奏がある。そこで山﨑が感謝の言葉であったりを伝えるのはいつからかライブの恒例となっている。

勿論渡邉 理佐卒コンでは渡邉 理佐への感謝の気持ちを伝えたのだが、ライブ後のブログでは思い描いていたことが言えなかったのか、悔しさの言葉を連ねた。
言葉の辻褄が合わなかったりするようなものでもなかったし、そこまで悔しがるか〜って感じだったが、自分の思い描いてたことが100伝えられなかったことへの苛立ちみたいなものもあったんだろう。

そんな山﨑の内容は上記の通りである。

まず、「アイドルって意識したことはなくて。」
普通のアイドルグループに入る子は皆「アイドルになりたい」とかそれこそ田村のようにアイドルに憧れを持って入ってくるだろう。
でも山﨑はアイドルって意識したことはないらしい。
昔、乃木坂には「お弁当が食べられる」という理由でオーディションを受け活動していた橋本 奈々未という子がいたが、山﨑の「アイドルと意識したことがない」というのはまたそれとは違うものである。

それはその後の「何にでもなれるのが強み」というのでも分かる。
個人的には、加入前に見ていた欅坂46が、雑誌やテレビなどの活動もありつつ、ライブでは人が変わったようなパフォーマンスをしていたからこそ生まれた言葉なんだろうなと思う。


その後の「自由だけど、自由じゃないこともある。」というのは欅坂の曲の歌詞風で、芸能界とか、社会のしがらみみたいなものを言っている感じがしてとても好き。最年少の山﨑だからこそのストレートな表現。
「それでも色々な世界が広がっていた」というのは森田の「新しい自分や感情を知った」というのに似たようで違う感情なのが面白い。
もし30秒という時間の制限がなければ、山﨑も森田と同じようなことを言っていたかもしれないが、山﨑が限られた時間の中で伝えたかったのは、最後のアイドルは"自由な場所"ということであり、それであれば自分から見た景色の話だよねというのは凄い腑に落ちる。

個人的には前半部分の「アイドルって意識したことはなくて。」と「何にでもなれるのが強み」で櫻坂46っぽさを出した後、アイドルの世界を言語化した後半部分、という感じが"THE 櫻坂46のオーディションのCM"って感じがした。
実際4人の中で一番初めに公開されたのは山﨑のだったし、もしかしたらそれに合わせたというのはあるかもしれないけど。



藤吉 夏鈴Verから、藤吉の今を考える

「何に関しても無関心だった。
でも、パフォーマンスをするようになって、ものを作る嬉しさを知ってから、前を向くようになった。
”アイドルだから”って言われることはあるけど、アイドルは私にはまだ分かりません。
今はただただ夢中だ。」
櫻坂46 新メンバーオーディションCM 藤吉 夏鈴編

今回4人の中で一番の変化球で来たのはやっぱり藤吉 夏鈴だった。
田村と山﨑の内容はストレートである。森田 ひかるは冒頭はストレートだけど、一番最後の一言に天才チックな面が見れてちょっと変化球。藤吉は完全に変化球。

他の3人の冒頭と比較してみる。
田村「10歳でアイドルに会った、キラキラしててカッコよかった」
森田「ステージからの景色が見たかった」
山﨑「アイドルと意識したことはない、何にでもなれるのが強み」
藤吉「何に関しても無関心だった」
山﨑のは少し遠回しだが、当時の欅坂に入った・目指した理由というのは皆分かる内容に対し、藤吉のは完全に分からない。

ただ、次の言葉からその言葉が拓けてくる。
「でも、パフォーマンスをするようになって、ものを作る嬉しさを知ってから、前を向くようになった。」
ものを作るところから見えてきたもの、というのは森田の言葉と同じである。藤吉の場合は結果、「前を向くようになった」。

ここで僕は初めて彼女のパフォーマーとしての原点を知った気がした。
みんながいつからかそう見えるようになった、僕があのBACKS LIVE2日目で感じた、パフォーマンスでの「藤吉ワールド」は自分の中で生まれた、ものを作る・パフォーマンスをすることで感じる嬉しさからなんだなと。

「”アイドルだから”って言われることはあるけど、アイドルは私にはまだ分かりません。」
今回の4人のCMの中で一番のハイライトシーンである。
他の3人が「アイドルは?」という問いに対し、"私を作ってくれたもの"、"想像以上に面白い"、"自由な場所"と称したのに対し、藤吉はその空欄を埋めなかった。


僕なりに「藤吉 夏鈴から見てアイドルはなんだろう」とちょっと考えてみたが、藤吉は山﨑が冒頭に語ったような、アイドルという意識をしたことが本当にないんだろう。
本当に意識がないから埋める言葉が出なかったと想像した。実際どれくらいの時間この文章を考えたか、というのは次回ミーグリが行われる際聞いてみたいと思う。

それともう一つあるとすれば、彼女はアイドルというよりパフォーマーとして活動しているんだと思う。
過去に平手 友梨奈が欅坂でそうだったように、藤吉も"アイドル"という括りを全く気にせず、ステージに立ちパフォーマンスをし、観客に自分の世界を伝えようとしているからこそ、分からない。

言葉にしようとしたら、森田と同じ"想像以上に面白い"というのは感じているかもしれないが、性格的に森田のように、色々やってみて「ふーん、想像以上にアイドル面白いじゃん」みたいな感じに思うことはないから、「アイドルとは」という問いにそう埋めることもないだろう。


深読みかもしれないが、藤吉の中で3rdのBACKS LIVEの後で変化があったと思う。

藤吉は3rd Singleで櫻エイトを外れた際にメッセージで、「いろんな活動の中で何かが足りてなかったから(ポジが)下がった」と言った。
この形容しようのない"何か"探しの旅はまだ続いているのだろう。
ただそれについて悩んでいるとは全く思わない。

なぜなら彼女はこのCMの最後に、「今はただただ夢中だ」と言った。
同じく櫻エイトを外れた際にメッセージで、「自分の不器用さが悪い方向に出た」とコメントしている。
でも今はその自分の不器用さも受け入れて、「アイドルは?」という質問の答えが埋まらなくても、今はただ夢中に、迷わないで進んでいこうと決めた。
無関心だから答えを出さない訳じゃないよ、という最初の言葉との繋がりもあり、一見何も見えないようなコメントがちゃんと一つの形になっているのもポイントである。


また改めてこの藤吉Verを"オーディションのCM"として考えてみたが、田村や山﨑のようなメッセージ性が無くて意図の汲み取りが難しいなと感じた。
森田を”天才チック”と言ったが、藤吉もまあ変わっている子なので、自分みたいな子に刺さればいいなという狭いターゲットへのメッセージかもしれない。
個人的には藤吉がこのCMも一つの作品として捉えてて、「こういう作品作りませんか?」みたいな感じだったらめちゃめちゃかっこいいと思う。


まとめと藤吉 夏鈴を推す理由について

普段noteでこうして彼女らのあれやこれやを書いているが、彼女らがどうしてアイドルを目指したのかや、何を感じているのかというのをあまり知らなかったので、初めて知る内容も多くあった。森田 ひかるってそういう始まりだったんだ〜みたいな。


その中で4人の言葉を聞いて感じた感想、
4人とも推すに値するアイドルであることを再確認したことである。

田村 保乃は昔からアイドルに憧れてて、それを見たことが今誰かの生きる活力になればいいと思いながらパフォーマンスをしている。

森田 ひかるは新しい自分や感情を見つけながら、想像以上に面白いなと思いながらパフォーマンスをしている。

山﨑 天は自由な場所と感じながら、最年少ながら心行くままにパフォーマンスをしている。

藤吉 夏鈴はアイドルとは分からないけど、今は夢中にたくさんの人に伝えるためパフォーマンスをしている。

4人とも、僕らが言い表せないそれぞれの特徴のあるパフォーマンスを自分の口から言語化してくれた。


つい先日である。『質問箱』という、無記名で質問をすることができるものを緩く募集させて頂いているのだが、一つの質問を頂いた。
「藤吉 夏鈴の好きなところベスト3」

僕のAnswerは
1.Y's着てたりハンドステッチニット着てたり服の好みが合う所 
2.ミーグリでライブ・MVとかの話をちゃんと答えてくれる所
3.不器用なのがパフォーマンスに活きてる所 
(「ベスト3」という質問を頂いているのに、1位〜〜とかじゃないので、ちゃんと答えられていないことに今気づいた)

まあそう回答したのだが、回答した時から、
3.不器用なのがパフォーマンスに活きてる所 というのは何か違和感があった。
何か自分の推しのパフォーマンスを上手く言語化できていないというか。
最近の藤吉って、そんな浅いところでパフォーマンスしてないじゃん?っていう。

でも今回で藤吉 夏鈴はもうその不器用を受け入れたんだなということが分かった。
「アイドルは?」を唯一空欄にした子は”不器用”以外言いようがない。
もうそれを分かって進んでいるんだな。この半年でめちゃめちゃ成長しているじゃん。
藤吉 夏鈴は人を前向きにさせることも伝えられる子になって来たんだな、と思いながら。
次はアルバムかW KEYAKI FESについてかな。


最後に

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