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#248 TV論10|未成年

以前に「高校教師」「人間・失格〜たとえば僕が死んだら〜」について紹介しましたが、TBS野島三部作と言われていた最後の作品「未成年」について紹介してませんでしたので、本日はこのドラマに関して紹介しましょう。


未成年との出会い

確か姉が見ていて一緒に見るようになってハマった記憶があります。
例によって野島ドラマなので、ガッツリハマったものでした。

野島ドラマはかなり僕の人格形成に影響を与えており、他にも「家なき子」「101回目のプロポーズ」「ひとつ屋根の下で」「この世の果て」など、今後紹介するかは不明ですが、野島伸司は重く、人々の心に残る作品を多く生み出しており、今なお「名作」と語り継がれる作品を多く世の中に提供しております。

その中でも"未成年"の人気は高く、かなり視聴率も良かった記憶がありますし、僕の周りも小学6年生と多分まだちょっと早かったですが、みんな見てました。
やはり"青春"を体現していたドラマだけに、多くの人の心を掴んでいましたね、


未成年あらすじ

主人公のヒロト(いしだ壱成)は、進路に苦悩する高校3年生です。
父親(西岡徳馬)はどこかのお偉いさんで、優秀な兄(どっかの大学のラグビー部主将・谷原章介)といつもヒロトは比較され、苛立っています。
そんなヒロトになんとかいい大学を行かせてあげたいと、父の画策で兄が同じ大学に通う彼女の萌香(桜井幸子)をヒロトの家庭教師として、ヒロトは萌香に一目惚れして、そこからヒロトの受験勉強が始まるというのが物語の大きな流れです。

で、ヒロトの高校のクラスメイトで野球部の純平(グレチキ)、障害を持つ心優しき男・デク(香取慎吾)、チンピラの五郎(反町隆史)、優等生のツトム(河相我聞)ら同級生の未成年達が偶然出会い、色々な苦悩と向き合い、ドロップアウトする・・・という話ですが、話の流れがメチャクチャスムーズで、綺麗で、本当に引き込まれる作品です。

最後は犯罪を犯してしまい、人質を取って立てこもった形となり、最終的には機動隊が突入する騒ぎになってしまうんですが、愛する萌香に会うために警察から逃れて、萌香のもとへ向かうヒロトですが・・・

続きはGEOでVHS借りてみてください!
(俺が再放送見たかった時の20年前の手法です笑)


未成年の魅力

何と言ってもキャストですね。
いしだ壱成はこの時に既に若者役で右に出る者はいない名優でした。
そしてブレイク直前のSMAPの香取慎吾、そして反町もまだブレイク直前でした。
そしてなんと言っても、このドラマで最もブレイクしたのは浜崎あゆみでしょう。
当時は河相我聞の恋人で、家庭教師の大学生からいけない行為を教わり、子供を孕ってしまうというハレンチ女子高生の役(我聞はそれをひっくるめて父親になる決心)だったんですが、このドラマをきっかけ?にブレイクして、最終的には歌姫にまで上り詰めました。

まさに未成年たちが、このドラマで活躍してチャンスを掴み、羽ばたいていったんですね。


未成年の好きなシーン BEST10

10位 ガッツリ「ミサイルマン」を演奏するザ・ハイロウズのみなさん

ドラマの冒頭でいきなりハイロウズミサイルマンのドラム&鬼リフが始まります。
主人公のヒロト(奇しくもここが繋がっている)は、このライブの警備員のアルバイトをしているんですが、声をあげて盛り上がるワンフ(ファンの意)を見て、心の中で「くだらねえ」と言い放つ始末。
その数年後にハイロウズのライブで大暴れする僕もdisられてましたね笑

そしてこのライブがきっかけでドラマの主人公のヒロト(いしだ壱成の方)は、ヒロインの萌香(桜井幸子)に出会います。


9位 プーソーで絶倫の香取慎吾

そしてヒロトはクラスメイトの純平と、デク(香取慎吾)と知り合ってつるむ様になり、そんな中で街のヤンキーに絡まれ、カツアゲかなんかされている時にチンピラに助けられたんですが・・・そのチンピラは中学校時代のクラスメイトの五郎(反町隆史)でした。
そして五郎は、「お前等、女まだだろ?奢ってやるよ!」とソープに、ヒロトと純平、デクを連れてってくれるんですが、五郎と順平は臆して何もできない傍ら、デクは鼻血垂らしてめちゃくちゃSEXしてるという笑

で、この際に五郎は自分の彼女(ソープ嬢)のアリサをヒロトに紹介して、「お前は何考えてるんだ!」と揉めます。
まぁ気持ちは分からなくないですが・・・


8位 橋から落ちるみんな

この辺で東大を目指すガリ勉・ツトム(河相我聞)がパーティに加わります。
ツトムはバレリーナとして踊る浜崎あゆみに一目惚れして、吾郎の力でダイナミックな形で告白して、「何時までに橋に来てくれ」と言います。
で、あゆはなかなか来ず「お前等みたいな低脳のせいだ!」的なことを言い放ち、逆ギレするツトム。
そして取っ組み合いの喧嘩になり、みんなが橋から落ちそうになるタイミングで・・・
「あ!」と橋に駆け寄るあゆを見つけて、油断したみんなはお約束通り橋から落ちる展開に。

でも、ツトムとあゆはこれを機に仲良くなります。


7位 甲子園予選決勝でフライを落とす純平

そしてこれもまさに青春の群像です。
野球部で補欠として頑張る純平に、甲子園予選決勝でチャンスが到来!
そしてこのフライを取ったら甲子園という局面で、純平まさかの落球・・・
そしてサヨナラ負けして、甲子園出場を逃し、順平はボコボコにされます泣(五郎がしっかりリベンジかますんですが)

まさに青春ですね。


6位 体育館で告白大会

これもすごいいいシーンでした。
五郎がアリサに「結婚しようぜ」とプロポーズし、ツトムはあゆに「子供を産んでくれ。僕が父親として育てる」と告白し、最後はヒロトが萌香に「兄貴の彼女だけど、あなたが好きだ」的な感じで告白する流れ。
これを夜の体育館でやるという演出が素晴らしいですね。

この他にも夜のプールで遊んだり、そういう青春を感じさせる仕掛けが多数あり、非常に◎でした。


5位 アリサの死


そしてこの辺から悲しい展開になります。
ヤクザから足を洗おうとした五郎ですが、そう上手くいかず、組を抜けたいと相談した悪い兄貴分に利用され、ズイマーな状況になり・・・
五郎が刺されそうになったんですが、その寸前にアリサが五郎を庇い・・・
アリサは死んでしまいます。

葬式で火葬する際、五郎が泣き叫ぶシーンが非常に泣けます。


4位 電車での逃走

そしてこの時期・・・悲しい事件が続出します。
ヒロトは大学の推薦を取り消され、五郎は堅気の仕事に就いたも上手くいかず、ツトムは母親に絶望し、デクに至っては銀行強盗未遂をしてしまい・・・みんなで逃亡することになりました。
そのメンツに萌香も加わり、この腐った世界か抜け出そうとするシーン。
この辺が一番面白かったです。


3位 デクの泣ける友情

そして詳細は書きませんが、みんなでデクを助けようと動くんですが・・・デクはデクで「ヒロトのため」「ダチのため」動くんです。
ここはマジで泣けるので、是非VHSで見てください(20年前の俺の基準)


2位 屋上からの独白

そしてこのシーンも有名でしょう。
全てに絶望したヒロトが、母校の高校の屋上から今の気持ち、心情を激白する光景。
この内容から着想を得て、学校へ行こう!内の「未成年の主張」が誕生したとも言われています。
これも名シーンですね。

高校の頃、ふざけた友人がこのセリフを全校集会とかで言って、途中で止められるみたいなノリがありましたね笑


1位 乾杯

そして、このノリこそが未成年が一番愛された瞬間だったのではないでしょうか。
乾杯と何の繋がりもないんですが、みんなでズボンを下げて、ツーケーを出して「乾杯!」と叫び狂うこの光景。まさに青春!THAT'S 青春!
そしてこれをドラマの最後の最後で使うとか、マジで本当に最高にエンディングだと思いましたね笑


最後に

あとはこのドラマを光らせたのは主題歌の力も大きいですね。
カーペンターズの「TOP OF THE WORLD」や「青春の輝き」、これを聴いたら未だに未成年を思い出す・・・
曲とドラマが共に高めあう、最高のタイアップでした。


またこんな感じのドラマを見たいですが、今だと難しいんでしょうね・・・


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