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#527 アルバム論23|EMI 〜1994-1998 BEST OR WORST〜 / 黒夢(1999)

これまで複数回に渡り、紹介してきた黒夢特集も今回で最後です。
振り返って改めて、「俺、黒夢好きだったんだな…」と実感しましたね。


信じられなかった無期限活動休止

1999年当時僕は田舎に住んでおり、かろうじでインターネットが繋がっている状況でしたが誰も使っていなかったので、情報が入るのは変わらずTVでしたが、このニュースを僕が知ったのはクラスの友達からでした。

「黒夢、解散するみたいだね・・・・」

当時、活動休止というワードは聞きなじみがなかったので、友人はミスリードして「解散」という言葉を選び、僕はショックで崩れ落ちた記憶があります。
半年前に、あんなにカッコいいアルバムリリースしたのに・・・

そして理由を辿ると、ライブをやりまくりたい清さんと、ライブを抑えて家族との時間を増やしたい人時はギクシャク。そして、人時が脱退を伝えたんでしたっけ?
そんな感じでこの時期はクソ仲悪かったらしいですし、その辺の清さんの怒りは相当だったようで、清さんが次に組んだバンド「SADS」のデビューシングルでボロクソ言ってます笑
「裏切るまで苦悩していたらしいけど」とか笑


EMI 1994-1999 Best Or Worstとは?

そんな感じで黒夢がリリースした最初で最後のベストアルバムです。
アルバムの構成は「SOFT」と「HARD」の2枚組。
もうその名の通り、ソフトな曲とハードな曲に分かれ、シングル曲はソフトに、パンクに舵を切った97年以降の音源は基本的にハードに収録されております。
ハードの方がいいです!

とにかく聞きまくったアルバムでした。
あんなに聞いてたのに、どこに行っちゃったのか本当に謎です。
このアルバムを持っていた人は多かったですね、問題はかさばることでしたが…


SOFT DISC

1.ICE MY LIFE

この曲は黒夢の2枚目のシングルですね。
GLAYのFreeze My Love然り、「凍らせる」ブームが当時あったのかも知れませんね。
特に印象に残らない…そんなシングルです。


2. 優しい悲劇

オリコン初登場10位と、徐々に認知が広まってきた時期の曲ですね。
この曲にもそんな思い入れは無いんですが、黒夢の活動休止前の最後のライブでこの曲を演奏したのが少し気になっています。
原曲通りのアレンジだったんでしょうか…?


3. Miss MOONLIGHT

まぁビジュアル系のかほりが残っている時期の曲ですね。
ぐるナイがまだ日曜の17時位にやっていた時期の主題歌で、もうブレイク間際な時期でしたね。


4. Love Song

ギターリフがいきなり超ゴキゲンな、最初から最後まで非常にポップな感じの曲ですね。さすが「LOVE SONG」という超ポジティブなタイトルの曲ですね。


5 至上のゆりかご

この曲は…S.Sですね。
(注:SS=Skip Songの略。要はアルバムで飛ばす曲です)


6 夢

こちらで解説しておりますので割愛!


7. KISS

この曲はちょっと重めのラブソングですね。S.Sでした。


8. Walkin’ on the edge

ピストルのC/Wだった曲で、軽快な感じの曲です。
割とメンバーも好きっぽくて、ライブでもやってましたね。確か新宿ロフトでも収録はされてませんでしたが、演奏していた筈です。


9 BEAMS (FAKE STAR VERSION)

10 SEE YOU (FAKE STAR VERSION)

11 ピストル (FAKE STAR VERSION)

このシングル3曲はこちらでレビュー済みなので割愛!


12 DEAR BLUE

13 NITE & DAY

14 Spray

このDRUG TREATMENT収録の3曲も下記で紹介しているので割愛!
シングル曲と肩を並べて収録されたDEAR BLUEの健闘が光ります。


15. Merry X’mas, I Love You

この曲はシングル少年のC/Wでした。黒夢の最初で最後のクリスマスソングですね。
大御所ともなると1アーティスト1クリスマスソングは持ってたりしますが、ここまでタイトルがドストレートなクリスマスソングもそう無いでしょう。
とても優しい曲です。そしてPVがあるのは27年くらいのファンですが初めて知りました笑


16 MARIA

こちらで説明しているので割愛!


17 REASON OF MYSELF

SOFT DISCはこの曲のライブ・ヴァージョンで終了します。
基本はFAKE STARに収録された同曲と同じなんですけど、ライブバージョンの方がよりそぎ落とされたソリッド感があって良いですね。


HARD DISC

1. 自閉症-autism-

デビューアルバム「迷える百合達 〜Romance of Scarlet〜」に収録されている、このアルバムでは一番古い曲です(PVもあったんですね)
この曲はかなり曰く付きな曲で、この病名の団体が「誤解を生む」という訴えを起こし、闇に葬られた曲ですが、普通にカッコいいです。
梅田HEAT BEATのライブで初めて聞きましたが、普通にカッコいいロックな曲ですね。


2. CHANDLER

全歌詞英語で、なかなかパンクな曲です。
歌詞に「SEX」というワードが入っており、やはりそういう所に反応してしまったりしましたね笑
この曲もPVがあったようで、まだまだ自分は何も知らなかったですね笑


3. S・A・D

この曲は新宿ロフトにライブバージョンが収録されているのですが、ライブ盤の方がいいです!
具体的にはサビが「Just A Blue!Just A Blue!」と言っているんですが、ライブ盤ではどういう経緯があったのか謎ですが「Oi!Oi!」に省略されているという笑
後のサッズのバンド名にも繋がったワードですね。


4. 解凍実験

これは、ちょっとよく分からない曲ですね笑
「冷凍された人間の心臓をガスバーナーで解凍せよ、直ちに解凍せよ」という感じです、まぁS.Sですね笑


5. 「H・L・M」 is ORIGINAL

6. BARTER

7. SEX SYMBOL

この辺は「FAKE STAR」に収録されております。
BARTER以外は正直なんで収録されたのか謎ですね笑
百歩譲ってSEX SYMBOLはまだしも、「H.L.M」は謎です笑


8 Suck me!

この曲は分かりやすい曲です。
ヌンチャクが過去に「るれくてしラェフ?」という曲を歌っておりましたが、フ…口淫に関しての曲です。
とにかくお下劣な歌詞なのですが、ライブでは非常に盛り上がる曲ですね。


9 Distraction

10 BAD SPEED PLAY

11 MIND BREAKER

そして名盤、DRUG TREATMENTからは3曲選出されています。
NEEDLESSが入るかなとも思いましたが、まぁ妥当なラインの選曲ですね。


12 Unlearned Man -1998 CRAZY FIRE VERSION-

そしてこの曲は本当に大好きです。
恐らく多くの中学生がこの曲を聞いて、イントロでスイッチが入り「マーヴェラッサ!!!」と叫び狂ったことでしょう。
この曲の原曲というかオリジナルバージョンは全然いい曲と思いませんでしたが、この1998 CRAZY FIRE VERSIONが鬼カッコいいです。
とにかく満園英二のドラムが本当にエグいですね。


13 カマキリ -1997 BURST VERSION-

そしてこの1997 BURST VERSIONのカマキリも最高にカッコいいですね。
原曲の時点で十分カッコいいですが、より早く、より研ぎ澄まされた曲になっております。
以前にも説明したと思いますがこの曲はSEX PISTOLSのEMIと同じレコード会社批判の曲ですね。
お世話になっているレコード会社を「Easy Money's Island(簡単なカネの島=日本の縮図?)」と皮肉るというヤンチャっぷりです笑


14 SICK -1997 BURST VERSION-

この曲もカッコいいです。
当時のライブはこの曲で本編終了という感じの位置づけで使われていましたね。
とにかくこの曲もライブで盛り上がりますね。拳を高く「SICK!SICK!SICK!SICK!」と叫びたくなってしまう曲です。


15 後遺症 -aftereffect-

16 少年

この2曲は「COKESCREW」に収録されております。
CORKSCREWの作品はほぼ収録されていないんですけど、まぁみんな持ってたでしょうから、別に入れなくていーやと思ったのでしょう。


17 Like A Angel -NEW TAKE-

そしてこの曲でアルバム終了で、続く4曲はアンコール的な位置づけですね。
この曲はDRUG TREATMENT収録と同じ内容となります。


18 S.O.S

ここからのライブバージョンはめっちゃカッコいいです。
まずはS.O.SはFAKE STAR VERではなく、ライブバージョンなんですけど、とにかく早く、カッコいいです。
「Romance」を意地でも言わない辺りが好感持てますね笑


19 LET’S DANCE

そしてライヴバーションのLet's Danceです。
この曲は原曲もシャッフルみたいな感じでいいんですが、ライブバージョンはとにかくしっとりと、エロく歌います。
激しいライブの中では、こういう橋休み的ソングも必要ですね。


20 C.Y.HEAD

そしてこの曲もライブで盛り上がる曲ですね。
地名を言わせて、C.Y.HEAD!をみんなで歌うグルーヴが良いですし、ライブではSICKの前に演奏するのが定位置で「ラス前」に相応しい曲ですね。
(このアルバムでも図らずかラス前です)


21 FAKE STAR

そして最後にこの曲と言うのが渋いですね。
ライブで常に、最初に歌っていたこの曲を、最後の最後で歌うというのが渋いですね。
そして、この曲はFAKE STAR VERSIONではなく、やはり進化しまくったライブ盤で聞いておきたいですね。
やはり何度聞いても気分が高揚する、最高のロックナンバーです。


おまけ MY STRANGE DAYS

そして再発盤では収録されたこの曲も紹介しましょう。
元々この曲は、解散後に本アルバム同様にリリースされたライブVHS「LIVE OR DIE」の初回限定か何かでついていた特典CDでした。
僕はこのVHSを持っていたんですが、このCDは貰えなかったんですが…

当時、CORKSCREWの勢いそのままで、メロディアスでありロックである名曲です。
Aメロのドラムとかもオシャレで良いですし、「Good Bye!」の所とか、クリーンギターの所とか、ギミックが多くて非常に良いですね。
名曲です。


最後に

そんな感じで黒夢のベスト「EMI」に関して紹介しましたが、黒夢に関してはこれにて終了です。
とにかく中学校時代は本当に黒夢は大好きでしたし、恐らくCORKSCREWという絶頂期に活動停止したのも伝説となって良かったんでしょう。

再結成以降はあまり琴線に触れないですし、まずやってるのかも不明だったりもしますが、やはりあの時期の初期衝動溢れる黒夢を、思春期ど真ん中に聞けたのが本当に良かったですね。

そんな感じでアルバム論、黒夢のターンも終了です!
次は何を書こうか…検討中!


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