山奥ニート。

45歳にもなって、後輩へのメールの言葉遣いすらに未だに四苦八苦している。チャットワークに入り込む隙も見つけられないでいる。どこまでプライベートを出すか?ここはどう反応したらいいのか?何も反応しない方がいいのか?いやしなきゃしないで、立場上よくないのでは…。考え出したらどんどん分からなくなる。

考えているうちに時間だけが過ぎて、仕事が遅くなる。同年代でバシバシ売上も上げて後輩の指導もこなしている人に引け目を感じる。未だに人との距離感すら分からない俺って一体…と思う。

世界最強の図書館、羽田図書館に先週行ったらおすすめコーナーに「「山奥ニート」、やってます」という本が目に飛び込んできた。パラパラとめくってすぐ借りよう、と思う。大体この図書館のおすすめはハズレがない。

図書館で借りる本は大体読み切らずに返してしまうことが多いのだが、この本は2週間で読み終えた。

そうなのよ、僕がしたいのはこういう生活なの。家族でもない、親友でもない。ちょうどいい関係。何も期待されず、他人に期待もしない。しゃべりたくない時は部屋で引きこもればいい。寂しくなったらリビングに誰かいる。月18,000円、稼げさえすればなんとかなる。あぁ、住みたいなぁ。もし独身だったら迷わずここを目指していたと思う。

中学生の時、知り合いのお兄ちゃんが車で河原まで連れて行ってくれて、一日二人で河原でずっと本を読んでいた。それだけ。それだけなのにすごく贅沢な一日だったのを今でも覚えている。

何もしない。

これを周りはさせてくれない。なんなん。

そろそろそれこそ山奥に一人で昔みたいにテント担いで旅行したいなと思う今日この頃。


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