匂い。

夏の暑さが落ち着いた頃、ジョギングコースでまず匂うのは金木犀の香りだ。

そして…

きました。この香り。うんうん、今年も来たね、ギンナン。

ギンナンの匂いが好きな人はいるのだろうか。いるにはいるだろうが大分稀だろう。まず匂いじゃなくて臭いと書くに違いない。大方の人は。

人というものは基本的に嫌なものを自分の都合のいい方向に改良していく傾向がある。そのようにして人類は発展を遂げてきた。あまり我慢をしたくないのだ。

この匂いを断ち切るために人類は何かしなかったのだろうか。数万年前から“この匂いやだなぁ”と思っていたに違いないのだ。

思うに、この匂いが生き残っている理由は主に2つある。

一つは、この匂いの素となる実(種?) の中身が美味しいということに気付いてしまったからである。

人間、ご褒美があれば大抵のことは我慢できるものである。

もう一つは、この匂いは実は本当に不快な匂いではないのではないか、という事。抹殺するほどの悪臭ではない。事実僕なんかもこの匂いを嗅ぐと季節を感じていい気持ちになる。

いつか時間があったらじっくり地面をさらって実(種?)を集めて食べてみたいと思っているが、その夢はまだ実現していない。

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