安芸の宮島、何回いったやろか

 日本三景、安芸の宮島は、広島に住む僕にとって、中学校や高校の遠足や、個人的に遊びに気軽に行ける場所であった。
 フェリーに乗って約10分。宮島に着くと早速鹿たちが出迎えてくれる。
エサなんか買ったら大ごとである。至る所から鹿が近づいてきてあっという間に囲まれる。娘が小さい時、そんな感じで鹿に囲まれて、「エサを投げろ」と僕が叫んで、娘は言われた通り、投げて事なきを得たことがある。
 少し歩くと土産物屋がズラリと並んでいる。そこにでっかいしゃもじが展示してあったのだが、今はない。どこかに保存してあるらしい。工事中のためである。大鳥居も工事中で、トロイの木馬みたいになっている。
 しばらく歩くと厳島神社が見えてくる。正月とかは恐ろしいほど人が並んでいるので、そういう時は行くのは控えたほうがいい。
 中に入り、お詣りをして、外に出たら、大願寺がある。そのまま海の方へいったら清盛神社があり、山側にずっといったら、紅葉谷公園がある。遠足でくる時はいつもここで昼食になって、弁当を食べる。
 それからずっと奥へ行くと弥山みせん行きのロープウエー乗り場に行き着く。そのロープウエーに乗って、上に向かって登っていけば、まず紅葉谷駅に着き、乗り換えて獅子岩駅に到着する。見晴らしはいいが、猿がいっぱいいるので、気をつけたほうがいい。お菓子何て食べようものなら危険である。
 そこから弥山の展望台まで歩く。結構登山気分になれる。息子が小さい頃、夏だったが、同じように歩いていく観光客がいたのだが、裸で背中に芸術を掘っている人だったので、警戒していたら、息子が「絵が書いてある」といったので、あわてて「しっ」といった記憶がある。
 展望台でかき氷を食べたが、その客も一緒だったので、ドキドキしたものだった。
 宮島は娘にとっては初めての大きな旅行だった。ひょっとすると息子もそうだったかもしれないが、赤ちゃんすぎて記憶にないようだ。

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