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竹書房の4コマ電書セール恐るべし1

先日、4/19 ~ 4/21 の間にKindleで「ぼのぼのフェア」みたいな感じで  竹書房作品の割引セールをやっておりまして、紙で持ってるけど     電子で買い直すには微妙にお高い4コマ漫画を猛烈な勢いで買ってしまい 来月の請求が恐ろしいことになるんじゃないかと恐怖しております。

しかもセールに関連して紙の買い逃しがあった作品も含めますと、エライ数になったんですが、これだけ買っても書庫・床・廊下がふさがらないので、それだけで電子書籍は価値があるなと。また新作に偏りがちな読書夜話でもこういった機会に過去作のオススメが出来るのは良いことなので、今回は セールで買い直したオススメの4コマ漫画をご紹介。

まずは「わびれもの」シリーズですが詫び+さびれ=わびれというスポットがっかり観光地であったり、イエスの墓やモーセパークなどの日本の   ボンクラオカルト珍スポットであったり、廃線の駅や秘境の駅などを実際に行ってレポートする漫画でして、日本のえもいわれない珍スポットに詳しくなることができるという、廃墟巡りに通じる「わびれ」を体感できます。


こちらの中央線モノローグから始まるモノローグ三部作は、中央線沿線に住んでいるキャラクター達が、第二の地元として暮らすそれぞれの様子を各駅の個性と合わせて紹介しつつ、時にはセンチメンタルな心情を吐露する作品となっております。二巻の遠野編は作者の小坂さんが実際に2年ほど東京を離れて遠野で暮らしたときの体験を踏まえた内容で、ラストのジェネレーションでは、再び東京に戻って終了なんですが、全編を通じて都会暮らしの自意識であったり郷愁や孤独が描かれており、グッとくるものがあります。


こちらの「すてきな終活」は、死を見据えて様々な形で終活をする人々を描いた作品で、ギャグに絡めつつも「いずれ逃れ得ない自己の死」を見据えたときに人がどう思うのかという心の内を描いた作品で、小坂さんの作風にある強烈な孤独感・厭世や諦観に徹しきれない普通の人々を描いております。


そんな孤独感とシニカルな作風の小坂さんが同じく漫画家の王嶋環さんと結婚されたそうで、新婚生活でお互いのかけ離れた食事観をすり合わせていく様子が描かれており、幸せそうで何よりなんですが、小坂さんにはコッチ側の人であって欲しかったという祝福半分・嫉み半分という作品です。


次は後藤羽矢子さんでして、4コマ誌デビューの頃から全作網羅しておりましたが、こちらはweb連載の作品で紙の方は3巻までチェックして4巻を買い損ねていましたから、丁度良かったとばかりに購入。イギリス人と結婚した主人公の叔母さんが、旦那さんを亡くしハーフの娘さん2人と一緒に日本に帰ってきて同居するところから始まるホームステイものです。

実際にイギリス人と結婚された身内の方がおられるそうで、日本とイギリスの差異やギャップが丁寧に描かれており、「なるほどなぁ」と唸らせられる良作です。異文化交流に於いて、おしつけがましくなりがちな日本人の気をつけなきゃいけないポイントなどがリアルに描かれており勉強になります。


こちらは竹書房ではないんですが、紙の方が3巻で止まっていたので併せて一気買いの対象に。個人的に後藤さん作品でこれが一番好きな作品でして、題名の通り酒豪の彼女とほどほどにしか飲めない彼氏の同居生活モノなんですが、飲めない癖に酒屋だのバーテン経験のある当方としましては蘊蓄と料理やつまみのレシピ、ストーリーとキャラクターが最高の塩梅で、酒題材の漫画は数々あれど個人的にTop3に食い込む傑作です。


超絶ひ弱で面倒くさがりの主人公と、その友人達が織りなす学園生活4コマで、わりと強烈な実体験に基づくひよワールドが繰り広げられるんですが、よもや作者の橘先生と関西クリエイターボードゲーム会で卓を囲むことになるとは夢にも思っていなかった次第でして、どこまでガチですかと聞いてみるとマジで実体験ベースとのことで、いつも見かける度に心配になるんですが、世の中には色々な体質の方が居てはるんやなと世界の広さを実感した作品となっております。

とりあえず前半戦はここまでですが、まだまだ控えておりますのでボチボチとご紹介できればなと思っております。本当に4コマ漫画は再読生も高くネタの密度も凄まじいのに、いまひとつ報われない感があり、もう少しなんとかならんものかと常々感じておりますので4コマ特集は新旧に関わらず定期的にやっていきたい題材だなと。


以下は本代の足しにでも!という投げ銭への御礼でして有料記事部分となっております。ニコ生でよく聞かれる精進カレーのレシピとなっております。

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