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蝶採集は最高のビジョントレーニング(格闘技を始めるかもしれない息子へ伝えたいこと1)

 前回「僕が父から伝えられた中で1番大切なこと」でいきなり脱線したが、今回は格闘技に直接役立つことを書く。

蝶採集は最高のビジョントレーニング

 数年前から格闘技界でビジョントレーニングが流行りだした、Wikipediaから引用すると

「眼球運動のコントロール能力、焦点合わせ機能、両目の協調機能、動体視力、立体視能力、奥行き認識能力等の視覚能力を向上させるトレーニング」

とのことだが、「視覚情報の処理能力を向上させる」を付け加えたい。尊敬する友人の言葉を借りて言い換えると「目で見る」と「反応して体を動かす」の間に「思考」を挟む能力を鍛えるトレーニングといえる。ボクシングの村田選手や飯田元選手が練習に取り入れたことで有名だ。
 ビジョントレーニングをすることで格闘技だと、打撃を見てから避ける能力、打撃を見てからカウンターを合わせる能力など見てから対処する能力が向上する。これに予測力が加わることで「当て勘が良い」といわれる能力になる。

 去年、自分の格闘技能力の向上のため、息子の教育のためにと関係書籍やアプリを購入し勉強し、実践してみた。しかし、効果を実感する前に退屈さに負けて止めている。
 自分が続けられないことを息子にやらせるわけには行かないので、楽しく続けられる方法で同様の効果が得られるトレーニングはないかと考えた。パッと思いついたのはアクションゲームだが、動かすのが指だけになるので除外した。他にないかと考えていたら、蝶採集が楽しく続けられる最高のビジョントレーニングだと思うようになった。

 僕はパンチを見て避けるのが得意な方で、視力も良く小さい頃から両目共に1.5以上ある。それは、小学生の頃に父としていた蝶採集が最高のビジョントレーニングだったからじゃないかと思う。
 父はとても視覚能力が高かった。森の中で数十メートル先の枝にとまっている葉に擬態したカレハチョウを見つけたり、飛んでいる蝶の胴体の部分を狙って掴んだりできた。僕も小学校の友達と比べるとそういう能力はダントツに高く、登校中に林の中にいるナナフシを捕まえてクラスで騒がれたりしていたが、それでも父の足下にも及ばなかった。子供心に父はヤバイ!!って思っていたし、たまに友達が蝶採集に同行するとその能力に驚いていて、息子として誇らしく感じていたことを思い出す。

 その能力は、父が子供の頃に長年蝶採集をして培われた能力だったのだろう。蝶によって、目立つ色か目立たない色か、大きいか小さいか、速いか遅いか、高いところを飛ぶか低いところを飛ぶか、何処にとまりやすいか、どんなパターンで羽ばたくか、どんな軌道で飛ぶか…全てが異なり、捕るのがとても難しい蝶もたくさんいる。蝶採集をすることは最高のビジョントレーニングになるはずだ。
 それでも、楽しく続けられないと意味がない。そこで大切なのは、本気で蝶採集をやることだ。本気でやる蝶採集は本当に楽しい。当時の僕はファミコンにもどっぷりとはまっていたが、ファミコンよりも蝶採集が楽しかった。

 蝶の図鑑に載っているまだ見たことのない綺麗な蝶を求め、釣竿のように長く重い捕虫網を抱え、午前中に森の中に入り、蝶が居そうな森の奥まで移動する。昼になったら弁当を食べ、以降は夢中になって蝶を追いかける。時間が経つのを忘れる位に夢中になるから、帰るのは暗くなって蝶が捕れなくなったことに気付いた時だ。帰り道は、捕れた蝶や次に捕りたい蝶について話す。
 蝶採集は、僕が最初にはまった大人の趣味で、最高のビジョントレーニングだった。

 息子を蝶採集に連れて行く日が楽しみだ。

息子日記「独り遊び」

 「慣らし保育」四日目、保育園で独り遊びで過ごせる時間が増えたらしい。保育園に慣れてきたのか、遊ぶことに集中する力が育ってきたのか、どちらにせよ楽しく過ごせるようになってきたのは嬉しい。

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