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続くパンチを当てるための「捨てジャブ」(格闘技を始めるかもしれない息子に伝えたいこと42)

コンビニで見つけて衝動買いしてしまった。
「ベストバウトオブはじめの一歩! 間柴了VS.沢村竜平 日本J・ライト級タイトルマッチ編」著 森川ジョージ
間柴のフリッカージャブと沢村の弾丸(バレット)、両キャラクター共に左ジャブが特徴的。作中では、その強力な左ジャブで試合をコントロールし最終的に強力な右ストレート(間柴はチョッピングライト、沢村は閃光(センコー))で相手を仕留める。
関係ないが沢村の光のように速い右ストレート、閃光(センコー)というあだ名の付け方は、セガール主演映画「グリマーマン」を思い出させる。主人公がかすかに灯りが光る一瞬(グリマー)で相手を倒すからグリマーマンと呼ばれるのと似ているからだ。映画「グリマーマン」は、サスペンス映画のはずが、セガール扮するグリマーマンがセガール映画らしく謎を一方的な暴力でガンガン解決していく痛快な作品で面白いのでオススメ。
話を戻して左ジャブつながりで、最近はパンチ自体を当ててダメージを与える目的ではなく続く右ストレートなど、続くパンチを当てるための左ジャブを練習している。

当たるパンチは近いパンチ:左ジャブのダブル(2連打)

「当たるパンチは近いパンチ」これは、ボクシングの師匠の教えで、「近い距離から打ったパンチは当たりやすい」という意味だ。
これを左ジャブのダブル、2連打に応用する。
普通、左ジャブは左手をできる限り伸ばして打つ。すると、左ジャブ後に踏みこまない限り、次の左ジャブは一発目の左ジャブと同じ距離までしか届かない。つまり、一発目のジャブが届いていないと二発目のジャブも届かない。
そこで、一発目の左ジャブを腕を伸ばしきらず曲げた状態で打つ。拳頭(ナックル)ではなく手首周辺で軽く触れる(タッチする)感覚で打つ。すると、腕が曲がった状態だから二発目の左ジャブをすぐに打てる。しかも、一発目のジャブより深く届く。
この打ち方だと、二発目の左ジャブは「近いパンチ」になり、「当たるパンチ」になる。
「左ジャブ~踏み込み~左ジャブ」よりも動きが相手に見えにくいのでヒット率は高い。

出所を隠す:ワンツー

出所が見えにくいパンチは当たりやすい。モーションの大きな右ストレートや右フックも出所を見えにくくするとヒット率が上がる。
「左ジャブ~右ストレート」一般的なコンビネーション。左ジャブを親指が下向きになるくらい拳を返し、カイナを返して打つと左腕で右手が隠れる。すると出所が見えにくくなり、続く右ストレートのヒット率が上がる。左ジャブを打つさいに右手をアゴの前に引き付けておくのがコツだ。
左ジャブは相手に当たらなくてもいいし、威力が弱くてもいい。力まずスッと相手にタッチするように打つ。
右ストレートの代わりに右フックや右アッパーを打っても効果的だ。繰り返しになるが、左ジャブを打つさいに右手をアゴの前に引き付けておくのがポイントだ。

捨てジャブのススメ

当てたりガードさせたりするのが目的のジャブだけではなく、上で書いたような続くパンチを当てるためのジャブや、安全に移動するためのジャブなど、いわゆる「捨てジャブ」を使えるようになると戦術の幅が大きく広がる。
格闘技を始めたばかりの頃は、ジャブを当てよう当てようという意識が強いと思うが、「捨てジャブ」の練習を強くオススメする。
先ずは、マススパーで相手の前手に軽くタッチするようにジャブを打つことから練習するといい。

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