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Heatwave「Boogie Nights」

今日の曲は、Heatwaveの「Boogie Nights」。

Heatwaveは、1975年に結成されたオハイオ州デイトンを拠点とするファンク・ディスコバンド。

ディスコ発祥の地はフランス。ジャズバンドの生演奏の代わりにDJの選んだレコードを演奏して客に躍らせるナイトクラブのことを、レコード盤の「Disc」とフランス語でライブラリーを意味する「Bibliothèque」をかけてディスコテーク(Discothèque)と呼んだのが始まりだ。アメリカには60年代に上陸したが、当初はニューヨークのル・クラブやアーサーに代表されるような、ジェットセッター御用達の特別な社交場に過ぎなかった。

ディスコが本格的にアメリカ文化に根付き始めたのは、60年代末~70年代初頭にかけてのこと。ニューヨークやロサンゼルスなど大都市圏に住むゲイや黒人、ラティーノといった、マイノリティ向けのアンダーグランドなクラブ・シーンがその舞台となった。折からの経済不況に苦しむ当時のアメリカの若者たち、中でも就職先に恵まれない貧しいマイノリティの若者たちは、せめて週末くらいは暗い日常を忘れて楽しもうとディスコに集い、DJのプレイする軽快なディスコ・ミュージックで踊り明かすようになる。

また、当時はウーマンリブ運動の影響によって、都会では多くの若い独身女性が社会進出したわけだが、そんな彼女たちも気軽に遊べる場所としてディスコへ通うようになる。危ない目にあう心配がないからとゲイ・クラブを好んで利用する女性も多かったそうだ。そして、そんな彼ら・彼女らがディスコで踊ったダンサンブルなレコードを買い求めるようになり、やがて音楽業界もこの新たなムーブメントに注目するようになる。ほかのジャンルに比べてディスコに女性アーティストが多いのは、そうした背景もあったと言えよう。

75年のベトナム戦争終結もディスコ人気が拡大するうえで重要なきっかけとなった。60年代末から続く反戦とフォークと政治の暗い時代が終わりを告げ、アメリカ国民は明るくて楽しくてキラキラしたものを求めるようになったのである。フリーセックスやゲイ解放運動など、当時のリベラルで開放的な社会ムードも、本来はアンダーグランドなカルチャーだったディスコをメインストリームへ押し上げ、音楽ジャンルのひとつとして確立した。

Heatwave創設メンバーのジョニー・ワイルダーが最初に演奏を始めたときは、西ドイツに拠点を置くアメリカの軍人だった。

米陸軍からの退役後、彼はドイツに滞在した。彼はさまざまなバンドと一緒にナイトクラブや居酒屋で歌った。年の半ばまでに、彼はイギリスに移住することを決心し、地元紙に掲載された広告を通じて、ソングライターでありキーボード奏者のロッド・テンパートンと出会った。

1970年代半ばにシカゴのヒートウェーブとしてロンドンのナイトクラブサーキットをツアーすることで、彼らはサウンドを洗練し、ディスコビートにファンクグルーブを加えるようになった。

ジョニー・ワイルダーはより豊かな音を声に出して求めて、オハイオ州デイトンの地元のバンドで演奏していた兄のキース・ワイルダーにボーカルでバンドに参加するよう呼びかけた。グループは1976年にGTOレコードと契約した。スタジオでGTOハウスプロデューサー/セッションギタリストのバリーブルーとリズムギタリストのジェシーウィッテンが加わった。

しかしウィッテンが殺されてしまい、リズムギタリストのロイ・カーターがウィッテンに取って代わった。

彼らは1976年の秋にファーストアルバム『Too Hot to Handle』が作られた。このアルバムに今回の曲の「Boogie Nights」が収録されている。

本曲はキーボーディストのロッド・テンパートンによって書かれ、ロンドン交響楽団のハープ奏者カーラ・スカンガーがハープを演奏し、アメリカの俳優で歌手のクラーク・ピータースがレコーディングでバックボーカルを演奏した。

この曲は、英国で最も有名なディスコ曲の1つになり、UKシングルチャートで2位にランクインした。米国では、Billboard Hot 100の2位までいった。ニュージーランドでは1位になった。シングルはアメリカレコード協会(RIAA)によってプラチナ認定を受けた。

イントロは心安らぐようなハープの音から入り、シンバルのシンシンシンと静かになる音とコーラスの優しい歌声で曲が始まる。

好きなところは、Bメロでメロディがブレイク気味になり、一気にグルーヴ感が出るパートだ。そしてサビのループでより助走をつけたブランコのようにノリが強くなる。

この曲は、70年代のムーブメントとして人種や国境や年代の垣根を超えて、あらゆる人々を巻き込みながら盛り上がり、世界中の老若男女が熱狂したディスコシーンを煌びやかに彩る名曲のひとつである。


今日の写真は、なんか綺麗な海の拾い画。

夕陽が波を煌びやかに映し、なんかめっちゃオシャレな色になっててすごいよね。


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二軍のプレイリスト




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