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何にもないことは素晴らしい。

北海道にて。
特急北斗で移動中に車内でJR北海道の車内誌に目を通した。
ある記事が目に留まった。

札幌の北東部に位置する岩見沢市北村の地で活動しているNPO法人「山のない北村の輝き」の取り組みについて紹介されていた。

法人名から気になるが読み進めると、「北村地区には鉄道がない、国道がない、山がない、とないないづくしだが、そのデメリットと見えることを逆手にとって地域の魅力を伝える」という。

一瞬、???どういうこと?

と思ったが、すぐに納得できた。

人工的で無駄なモノがないということは自然豊かな土地である証。

サクラなどの植樹活動をはじめとした自然環境の保全に取り組んだり、地域の歴史をまとめたガイドブックを発行したりして北村の歩みや活動について地域住民をはじめ多くの人に知ってもらう。

夏はカヌー体験、冬には雪原をウォーキングするスノーシュー体験、ワカサギ釣りなど季節ごとに様々なアクティビティを楽しめる。近年では海外客も積極的に受け入れ、地域内外での交流を図っているそうだ。

何もないけれど、それは見方を変えれば強みになるから素晴らしい。


僕たちは当たり前だと思うことでも実はスゴイことはたくさんある。

この出張中にホテルのレストランで朝食をとっていた。
食事を終えた後、返却台に食器を戻したりレストランで働く人に「ごちそうさまでした」と伝える。

なぜ客が食器を下げたり、店の人に労いの言葉をかけたりするのか、海外の人は不思議に思うようだ。

何もないけれど、そういった日本人の礼儀正しさや誠実さは世界に誇るべき文化的資産だと思う。

だってそれが日常生活の中に根付いているのだから。

たとえ物質的に豊かなものは何にもないけれど、大切なものは皆の胸の中にあって、心はいつも豊かだ。

今日も皆様にとって、良い一日になりますように。

平坦な道なんてつまらない。

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