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素敵な出会い④

酩酊して記憶が怪しいがオレンジワインという名前の酒を飲んで会計を済ませた気がする…。

美人店長ともう少し話がしたいな、と後ろ髪を引かれつつ、いつか友人を連れて再訪しようと胸に誓う。

余談だが翌日、昨日のお礼をInstagramのDMで送ったら美人店長より、

ご来店いただきありがとうございました!
ぜひ、またのご来店お待ちしております!

との嬉しい返信を頂いた。
うん、また顔を出すね。


眠たい目をこすりながら、何とか件の日本料理店に辿り着いた。

今晩は。
いらっしゃいませ。

あれ、乃木坂の彼女がいない。

あぁ、〇〇ちゃんなら今日は休みですね。

がーんだな・・・出鼻をくじかれた。

べっ、別に乃木坂の彼女を目当てに来店したんじゃないんだからね。
とツンデレ(…死語か)も空しく、お腹が空いていたのでとりあえず蕎麦と煮物を注文した。

ぶっちゃけ一秒でも早くベッドで寝たい。
だけど「北の錦」を飲まないと男が廃る。

とりあえず水を飲みつつ蕎麦を食べて態勢を整える。


よし、「北の錦」を注文だ。

この大吟醸も水だった。
金滴には及ばないが、ほどよい辛口で素面だったら二杯、三杯といきたいお酒だが、もう入らない。
チェイサーの水を挟みつつ、おでんと蕎麦を完食した。

乃木坂の彼女に会えなかったのは残念だったが「北の錦」も美味しくいただくことができて良かった。

そうだ、彼女に何かプレゼントを渡そう。
ふと思いついて鞄の中にあった一冊の絵本を取り出す。

「ぐるんぱのようちえん」は僕に大切なことを教えてくれた絵本だ。
上手くいかない時、辛い時、悲しい時、折に触れて眺めると、いつも勇気をくれる一冊だった。

僕はこの絵本をお守りのように持ち歩いていたが夢を叶えた今は「ぐるんぱ」に頼らなくても大丈夫かなと思った。

これから就職活動をする乃木坂の彼女に何らかのヒントになったらいいな、そう考えてインスタントコーヒーと一緒に店の店員さんに

○○さんにこれを渡して下さい。

と伝えた。

会計をして店を後にしようとした時、
すみません、ちょっといいですか?

と一人の男性客に声をかけられた。

⑤に続く。
次回で完結します。

今日も皆様にとって、良い一日でありますように。

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