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【仮面の奥には….】

建前と本音があるように、表と裏があります。

見えている部分と見えていない部分。

表面では、ニコニコ笑っている人も、裏では違う感情を抱えている人もいます。

表では良い人を演じても、裏ではまったく違う感情を持っている。

隠している事と隠していない事。

僕は、8年間警察官として捜査を担当してきて、人の表と裏を何度も見てきました。

人はこんなに嘘を付くのかと絶望したこともあります。

例えば、犯人と対峙した時。

「お巡りさん、俺絶対逃げないんで信じてください」

次の日に、自宅に行ったらいなくなっていた。

逃げられたんです。

「俺は何もやってませんよ。本当に信じてください。」

その言葉を鵜呑みにしたら、突然連絡が取れなくなった。

18年間、田舎で生きてきた平和な世界とは、全然違う世界だった。

平気で人を傷つけ、欺き、逃げて、欲求のまま生きる。

信じていた部下が突然、「あんたには付いていきたくない」と言われて離れていった。

「東海林さんにいつまでも付いていきます!」

今までの言葉は嘘だったのかと。

心の奥底にある気持ちを隠しながら生きているんだなと思った。

20代前半は、本当に何もできない人間でした。

「本当に何もできねーな」と上司・先輩、後輩まで馬鹿にされて、それが悔しくてすべてを捨てて仕事に掲げた。

徹夜は当たり前で、職場には何度も泊まって、とにかく「成長したい」その一心でやってきた。

そしたら、1ヶ月前、1日前にできなかったことがどんどんできるようになった。

純粋に嬉しかった。

人は、やればできるんだなと感じた時だった。

ただ、心の奥底に眠っている「無意識」が邪魔をする。

「胃の中の蛙」という言葉がある。

自分の狭い経験や経験にとらわえれて、他の広い世界を知らない。

ずっと1mある花瓶の中に閉じこもっている。

すると、ある時に、自分の花瓶の中に別世界から来た人がやってきました。

「なんで、いつまでもそこにいるの?花瓶の外に出ないの?」

「自分にはできっこない。花瓶の外なんて出られっこない」

「なんでそう思うの?」

「だって、できっこないもん」

「そんなことないよ。ほら、おもいっきりジャンプしてごらんよ。こんな風に。」

「ん〜できるかな、、、でも、本当は外の世界に行ってみたい。えーーーーい!」

「ほら、できたでしょ」

いつの間にか自分の中で限界を決めていたんです。

僕は、上司や先輩から「お前は何もできない。本当に使えない奴だ」とレッテルを貼られていました。

だから、「自分は無能な人間だ」といつの間にかセルフイメージを立てて、「無意識」レベルまで感じていました。

ある時、ある上司と出会いました。

「お前はもっとできる。俺は分かる。自分で可能性を潰しているだけだ。」

そんな事を言ってくれる人は初めてでした。

付き合う人間は選ばないといけないと感じました。

ネガティブなことを言って、可能性を潰してくる人には近づかないこと。

ついでに、ネガティブの情報にも触れないこと。

『言葉が思考を形成する』と思いました。

この人のおかげで、当時最年少で本部に行けて、最速で昇任できました。

「もしかして、俺って何でもできるんじゃね?」という感覚になって、それを証明したくて

・幹事として色んな企画を考えたり、
・スカイダイビングしたり、
・日本を北から南まで回ったり、
・1人で海外を回ったり、
・色んな女性をナンパしたり、笑

色んなことをやりました。

その経験が根拠のない自信になって、「もしかして、1人でも稼げるんじゃね?」と会社を辞めて、個人事業主になりました。

でも、ビジネスはそんなに甘くありません。

まったく知識のない状態から挑むのは無謀でした。

エベレストに何も装備も準備もない状態で挑むような状態です。

何度も挫折しました。

「やっぱり自分には無理じゃないのか?会社員に戻ろう」という「無意識」の言葉に吸い込まれそうになりました。

それでも、陰ながら応援してくれる家族のおかげでここまで持ちこたえた。

そんな時に、先日、「東海林さんだからどうしてもお願いをしたい!」と言われたクライアントと連絡が取れなくなりました。

「東海林さんにすべてお任せしますので!」と言われて、期待に応えるためにも、数字として結果を残すためにも、すべての力を出した。

関係値も良く、業界の中ではそこそこの結果を残せたのではないかと思ったら、いきなりZoomで呼び出されて理不尽に罵倒されて、次の日には連絡が取れなくなった。

人間の仮面の奥を目の当たりにした時だった。

「人の奥を知る」というのは本当に難しいと、学べば学ぶほど実感する。

他人のことも自分のことも。

もう疲れた…楽になりたい。

それでも「もう少し頑張ってみるか」と思うのは、クライアントや友人達、陰ながら応援してくれる家族・先輩経営者のおかげです。

特に、友人の中には「つまんない。何をしたらいいのか分からない。自分には何もできない。この先に希望がない」と思っている人もいます。

僕は、その人たちを背中で「人は変われる」ということを証明したいです。

だから、「力がほしい。もっともっと実力を付けたい。力になりたい。そのために、本当の実力を付けなくてはならない。」と本気で思っています。

いまは、まだちっぽけだけど、まだもう少し諦めずに進んでいこうと決意した日でした。

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