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a noisy room diary❆*(13)

③『生霊マッマになる』

 想うのだけど、確かにここは精神科病棟であり変な人がたくさんいるけれど、でも、でも、外の世界の人よりずっーと優しくて(いや、外界の人も優しいよ)、
そして外の世界の人よりずっーと脆いなのだと。
まあ…入院しててそんなに時間も経っていないし、
まだまだわからないことばかりだけどね…。まだまだ ビギナーな私です。
             
           *✵  
           ✴*°
            ✳*°
           °*❁
 たまに、たまに?だけど宇宙交信している人がいたり、意味不明な念仏をブツブツブルブルと…唱えたりとか、イタリア出身で子供が108人いたりとか、
お腹が空きすぎてすっごい怒っている人、他諸々いるのだけれど本当はみんなすっごい優しくて、すごく酷く脆すぎるだけなのだ…と。←確かに変は変よ…😱
でもさ実は意外とさ、普通を装いながらも心の片隅で宇宙と交信してる外の世界の人だって、こっそりいると思うんだよね。…だよね。

            ❆*°   
            *❅  
           ❆*°
            ✵*

 
 19:00過ぎ娘からのラインあり。
朝から娘の大学でマッマの姿がちらちら見えていたとのこと。うーん…娘を心配し過ぎて、私、マッマが生霊になったのかな?
(昔の人が袖を振るように誰かを強く想いしすぎると、魂はどこまでも愛しい人のもとへと、やはり飛んでしまうのだろうか…?)。
でも生霊マッマでもいいから、私、娘をしっかり守っているんだよ。タイセツなタイセツな自分の娘を守り続けているんだよ。       
           *❅               
           ❆*
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           ✴*
 
 その日の夜、私は夢の中でスヤスヤ眠る娘の背中に、ぺたりとくっついて眠る自分の姿を夢に見た。
ああ…愛しい娘の背中だよ、そばにいるよと。嬉しいよ…と。
 
           ✵*°
           °*✴。
 そして、その夜は珍しく睡眠薬なしで眠れたのだ。



    

               つづく


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