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新店舗

閉店セールが終わり、新しい店舗の改装に入った。
違う場所の移転は、お金がかかるので、同じ場所で改装し、名前も業種も変えて再出発を図った。

新しい店舗は、今でも人気のトレーディングカードを取り扱う店だった。古本や、フィギュアは、在庫管理が大変で保管場所も必要となるが、カードだと在庫管理もしやすい。

店の半分を、ゲームスペースにし、残りを販売スペースにした。古本屋の時とは違い、この店こんなに広かったんだと思うくらい、すっきりとした店舗になった。

ネットでも同時に買取りを行い開店準備を進めていった。遊戯王カード、デュエル・マスターズ、プロ野球カード、サッカーカード等はじめはあらゆるカードを買取していた。

大吾は、カードの知識はなかったが、商才に優れていたのか、オタクマニアの血が騒ぐのか、オープン時には、立派にカードショップとして成り立っていけそうな程の品揃えまでになった。

はじめはネット販売を主にしていたが、徐々にお店にも客が来るようになり、たちまち人気ショップになった。売り上げも、前の店舗と変わらないくらいまでになるのにも、そんなに時間はかからなかった。

そこで言われるのが、「お前、働く意味なくね。専業主婦になれば」「仕事忙しいから、俺は手伝えんぞ」職場復帰しても手伝わない宣言だ。
それでも、職場復帰したかった。仕事にプライドを持ってたんだと思う。

一抹の不安を抱えながら、とうとう職場復帰となる。

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