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子どもの嘘

小学生二年生の息子が嘘をついた。

息子は、小学校から帰宅し、宿題を済ませるとほぼ毎日、児童館か公園に遊びに行く。
新型コロナウィルス感染症のことも考えて、お友達の家に遊びに行くのは禁止にしていた。

ある日、息子がいつものように児童館に行くと言って遊びに出かけた後、しばらくすると、同じクラスのママ友さんから連絡が入った。
どうやら息子がその家に遊びに行き、ゲームをしているとのこと。
子ども同士で勝手に約束をしていたらしく、遊びに来てくれたのは別に構わないが、お母さんに伝えていないような素振りだったので、念のため、連絡をしてきてくれたのだった。
ひとしきり謝り、迎えに行こうとしたが、「楽しそうにゲームをしているから30分後に帰宅させるね」と言ってくれたので、息子の帰りを待った。
息子は何食わぬ顔で帰宅してきたので、どこに行っていたのか聞くと、一気に焦った表情になり、おずおずと友達の家に行っていたことを白状した。
嘘をついて出かけたことの危険性や、嘘をつかれたことの悲しい感情、信用がなくなることを伝え、叱った。
息子は「ごめんなさい、もう嘘はつきません」と謝った。

そして、その2、3週間後、また同様のことが起きた。
前回とは違うお友達で、その子のお母さんとは面識がなかった。
そのお母さんも息子がきちんと伝えずに家に来ているような気がしたらしく、息子にメモを渡してくれた。
さらに共通の知り合いのママ友さんを探って、なんとか私に連絡を取ろうとしてくれていた。
息子は、帰宅後、最初はそのメモを隠していたが、またどこに行っていたのか聞くと、おずおずとメモを渡してきた。
私はかなり失望し、怒った。
今後、息子のことを何も信じられなくなった気がして悲しくなった。
息子にもその感情を伝え、再び信用を取り戻すにはかなり時間がかかるよと言った。
夫と相談し、しばらくの間、息子一人で遊びに行くのは禁止になった。



子どもの嘘に、親はどのように対応するのが正解なのか。

小学生になると行動範囲が広がり、親が見えない部分は増える一方である。
子どもも親から怒られそうだなと思うことは隠そうとして事実を歪めて伝えることがある。
今回、まだ嘘が顔に出やすかったため、すぐにバレたが、今後、さらに巧妙になっていくだろう。
嘘をつかないために“黙り込む”という手法をとる場合もあるだろう。
嘘がどんどん複雑化して、全くバレずに済むこともあるに違いない。
嘘の内容ももっと酷くなるかもしれない…と、どんどん不安に陥る。

そもそも子どもに限らず、人は嘘をつく。
なぜ人は嘘をつくのか。
私もこれまで色々な嘘をついたし、つかれてもきた。
優しい嘘もあることは知っている。

そんなことを一人悶々と考えてしまう。
きっと息子はこれからも嘘をつくことがあるだろう。
そして、その都度、私は失望し、怒る。
正解が分からない私は、何度もそれを繰り返すのだろう。
ポンコツな母でごめんなさい。




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