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ちょっくらシルクロード横断してきます〜中東・アジア旅行記ep63〜

第七章 エジプト編
三十路センチメンタルジャーニー
ep63 サナア行きのフライトは緊張感に包まれた・・・

 目が覚めるとそこはUAEシャルジャ。Air arabiaのホスト空港だ。空港は関空の機能を詰め込みましたっていう建築よりもよりも僕個人的にはいい感じだった。また、働いている人たちもかなりの多人種だ。空港内ですれ違う旅行者たちが持っているパスポートも初めて見るような、これまで見たことのない国のパスポートばかりだった。アフガニスタンのカブールにも飛んでいるため、カブールのホテルの宣伝もしている。

 このシャルジャでは飛行機のトランジットの為、サナア行きの航空券をゲットしなければいけないが、すでにカウンターには30人ほどが列を成さずに並んでいる。列を成さずに並んでいる人たちは本当に多様でインド系にアラブ系、アフリカ系に中央アジア系などなど。ゴリゴリのアジア系の数は少なくその列では僕らだけだった。当たり前のことだが列はなされていないので窓口は日本人の目から見ると大混乱とみえるのだが、海外旅行あるあるでよくある光景だった。皆が窓口に必死に手を伸ばし必死にわれもわれもの状態だである。

 僕たちはまず深呼吸をして、次にこの群集に突撃していく。躊躇なんてしてたら、いつまで経っても自分の番など訪れない。ここぞとばかりに、でかい声で『サナア、サナア』と連呼し、やっとことで何とかチケットをゲットした。

 あまり時間がなかったため、すぐにゲートに向かい飛行機に乗る。座席番号を頼りに自分の座席に向かうと、すでにそこにはアラブのおじさまが鎮座していた。自分のチケットを見直し、自分が間違っていないことを確認すると、そのおじさまに声をかけた。座席間違ってますよ的な感じで優しく微笑んだが、なぜかおじさまは猛烈な勢いで「絶対に動かない」を主張してくる。おじさまのチケットも確認したのだが、100%おじさまのミスである。

 このおじさまどうも初めてのフライトなのかわからないが、異常に緊張していて、なぜか座席から一歩も動こうとしない。うーんどうしたもんかと思っていたところにCAが来たので事情を説明。CAもおじさまに説明するが、根が生えたように動こうとしない。さらにはすごい勢いでCAに文句を言っている感じだった。CAも諦めた様子で僕を見つめごめん席変わってあげてと告げられる。僕的には何の問題もないので、本来のおじさまの席に僕が座ることとなった。

 その後、離陸の時にはこのおじさまの緊張感はマックスの状態へ。完全に体は硬直し、額から汗が止まらない。大丈夫かいなと思い声をかけるが、僕の言葉は彼には届いていないようだった。僕はいつの間にか眠りにつき、気がつくと飛行機はサナア上空であった。窓からは着陸するサナア空港が眼下に広がっている。また空港から離陸した旧式のミグ戦闘機がすごいスピードで上がってきていた。おお!!なんかすげーと興奮気味の僕をよそに、着陸体制に入った飛行機はどんどん高度を下げていくが、おじさまは緊張感MAXそしてK点越え( ゚д゚)。なんと失神してしまった。すぐさまCAに知らせ、空気ボンベを持ったCAが駆けつける。そして彼はCAに付き添われながら酸素吸入をした状態で着陸したのだった。

 サナアに着くと飛行場にはたくさんの旧式ミグ(旧ソ連製の戦闘機)が並んでいる。ええ〜〜なんかすげーーー٩( ᐛ )وと感心しながらイミグレーションの前に観光ビザをゲット(US55$)する。なんかこれまでで一番緊張した入国であった。というのもやはり迷彩の軍服を着た軍人たちが、黒光し、使い込まれてる感丸出しのAK47を構えているところに言葉が通じないのはかなりの威圧感である。そんな緊張感の僕たちは空港を抜けイエメンに入国したのだった。

読んでくれた人へ
 今後、定期的にシルクロード横断日記や行きたいけど行けないという悶々とした気持ちで書いた、脳内妄想旅行の計画などをアップする予定です。お暇なときにでも、そちらも読んでやってください。ありがとうございました。スキをしてくれると僕のテンションが上がります。ファローしてくれたらうれション状態です。よろしくお願いします。人生の無駄遣い万歳^_^
HPやってます。いろいろな旅行関連記事を書いているのでよかったら寄ってみてください(^^)


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