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ちょっくらシルクロード横断してきます〜中東・アジア旅行記ep60〜

第七章 エジプト編
三十路センチメンタルジャーニー
ep60 もやしっ子パッカー再び

 昨晩、なんとか昔の記憶を頼りにたどり着いた宿では、先宿民のパイセンたちに軽く挨拶を交わしすぐに就寝してしまった。

 今日は今回のエジプトでは初めてのコシャリ(エジプトの国民食でパスタ、マカロニ、焼きそばの麺ぽいやつにさらに米、そしてトマトソースをぶっ掛けたキングオブ炭水化物)を食べに行く。

 5年前にもよく行っていた店は、今でもこの界隈の日本人バックパッカーの御用達であった。久々に口にするキングオブ炭水化物に思わず「あーーーーうんうん、これこれ」と一人頷きながら完食。

 少し界隈を散歩しながら宿に戻り他の旅行者からイエメンの情報収集を始める。結局、ほぼ一日をこんな形で費やし、今夜のシュア飯(旅行者同士での自炊)の買出しに行く事になった。ダハブではもう少しという感じで料理の味付けに絶妙に納得できなかった僕だが、今夜は念願かなって料理長に就任した。

 メニューは、ホワイトソースのパスタにスパニッシュオムレツ。全部で10人分の調理。これだけの人数分の料理を一気に作るのは、かなり久しぶりだ。パスタ2キロ、タマネギ1キロ、トマト1キロ、ジャガイモ1キロ、牛乳1.5リッターなど大量の買出し。2時間かけて調理する。バジルがないため少々物足りないが、みんな喜んでいただけたのでよかった。

 翌朝10時に起床したがなんだか喉がおかしい.....
うーーーんこの症状は間違いない。風邪を引いた。またもや体にウイルスが進入、もやしっ子パッカーの本領再びである。そういえばここの宿に人たち約8割が咳をしてるな。うんこりゃ完全に伝染だ。だがカイロに来た目的はイエメン行き航空券をゲットすることであり動かないわけにはいかない。

 喉の痛みが増してくるが朝から何軒もの旅行会社を回った。そして値段の相場と安いチケットを探す・・・あれ?なんで?高い!ヨルダンのアンマンで聞いてた話と違うではないか。なんでだ、フライトチケット代が高い・・がここまできてイエメンに行かないわけにはいかない。

 悪化しつつある僕の身体と相談しながらフラフラしながらネットカフェに向かいネットでチケット探しを始める。ボーっとする頭で必死に英文を読み込みながら、日本人の無駄なアイディンティティーである精神論に頼りながら、検索しまっくっていると・・・あった!!AIR ARABIAで片道260ドル。
これだ!!と即購入。

 こんな場末のネットカフェでカードを切るのは不安でしかなかったのだが、この際ポチる以外の選択肢はない。買ったフライトチケットの詳細は、
アレキサンドリア(エジプト)→サナア(イエメン)→アレッポ(シリア)で420ドル。

 アンマンで聞いていた話とは120ドルも違うがこれで買わなければ何のためにカイロまできたのかわからない。ネット屋で予約表をプリントアウトしてもらい、なんとか終了。

 体調のすぐれない僕が宿に帰ると、すぐに他の旅行者から今夜のメニューを聞かれた。いつの間にやら料理長に抜擢されているもやしっ子パッカーな僕は、みんなの期待に背く訳もいかないなと再び無駄な「精神論」をはっきし、昨夜のホワイトソースの残りを使って今夜はカレーにすることに。

 スークで豚を買い(キリスト教もエジプトでは多くすんでるため豚が買える)野菜、それから問題のカレー粉探しへ。無い、やっぱりどこを探してもバーモントは売ってない。少しでも楽をしようと思っていた僕を嘲笑うかのように神は試練を与えてくる。うん、あきらめてスパイス屋に行こう。

 ここエジプトのバザールではスパイスは死ぬほど売っている。様々なスパイスの香りが入り混じる中、匂いに覚えのあるスパイスを7種類購入。宿に戻り、いざトライ。キッチンで試行錯誤を繰り返しながらスパイスを調合、そして昨日の残りのホワイトソースの鍋に調合スパイスをぶち込んでいく。

 なんとカレーになった。これには一同驚き。鍋蓋が無いため、やかんで米を炊く。一同大喜びでカレーを喰らう。やがて僕の身体にもスパイスが効いたのか、風邪も楽になってきた気がし始めた。

読んでくれた人へ
 今後、定期的にシルクロード横断日記や行きたいけど行けないという悶々とした気持ちで書いた、脳内妄想旅行の計画などをアップする予定です。お暇なときにでも、そちらも読んでやってください。ありがとうございました。スキをしてくれると僕のテンションが上がります。ファローしてくれたらうれション状態です。よろしくお願いします。人生の無駄遣い万歳^_^
HPやってます。いろいろな旅行関連記事を書いているのでよかったら寄ってみてください(^^)

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