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ちょっくらシルクロード横断してきます〜中東・アジア旅行記ep 93

第11章 コーカサス編 
三十路センチメンタルジャーニー
ep93 弱目に祟り目

 トルコとジョージア(グルジア)には2時間の時差があり、さらにイミグレーションでの問題だらけのやりとりなどで国境を越えたころには日付けが変わっていた。

 とはいえ、何とかグルジア側に抜けて、さぁバトゥミまでと思っていたら、バスのおじさまから非情な一言が・・・なんとここでバスを降りろという。ええええ?『何で!トリビシまでだって!バトゥミで乗り換えだよ!』
うん、誰も英語が分からない。

 でもとりあえず粘って色々聞いていると、どうやら後からバスが来るからそれを待って乗れぐらいのこといわれてる感じだ。そして、みんなもそれで行けという。しかし、何時間後に来るかも分からない、バス会社すら分からない、果てには全く文字が読めない状態でバスを探し当てるなど、至難の業である。

 そんなこんなであたふたとしていた僕を、思えばトラブゾンからのバスの中ですでに狙われていたんだろうと思うが、見覚えのある親父がスッと声をかけてきた。おまけに英語で。人間弱っている時にはその隙間に入って漬け込んでくる人間がいるもので、ついついその親父の話を聞いてしまったのが運の尽きだった。

 トルコのトラブゾンから、国境越えの同じバスに乗っていた親父が、自分もトリビシまで行くからこいという。とりあえずここに居てもどうしようも無いし、とにかく寒い上に夜明けまではまだまだ時間がある。仕方がないのので着いていくことにした。

 すると、僕に何の断りもなく、いきなり親父がタクシーを捕まえた。まま待て!!何考えてんだ、おいおい!ここからどう考えても6時間ぐらいかかるんだぞ!タクシーなんか乗ったらいくらかかると思ってんだ!!と怒鳴るが突然、親父は英語通じない感じになっていく。そしてノープロブレム連呼する。ノープロブレム??いやいやプロブレムでしかない( ´Д`)y━・~~

 しかし現在の気温は-3度。半端じゃなく寒い。しかもまだ夜明けまでどう考えても6時間はある。さらにイミグレーションの建物内で休めるとこなんかないわけで、状況はどう見ても僕に不利なわけである。そこでとりあえず僕は『値段はいくらなの?』と聞いてしまった。するとタクシーの運ちゃんと怪しげな親父とが背中を僕に向けて何やらゴニョゴニョと喋っている。

 しばらくして僕の方に振り返った親父は、まんべんの笑顔と片言でフィフティー!!と叫んだ。んん?フィフティー??あれ?安い?いやまて、15ではなく50かもしれんと疑ったが、もし50ドルであったとしてもタクシーで6時間、この寒さと初のジョージアでおまけに夜間。しかも言葉通じず、バスの詳細も分からないとなると、いろいろな意味でアリなのかもしれない・・・そしてそれで安心してしまった自分が今でも悔しい・・・

 今から思えば15ドルでいけるわけが無いが15ドルならいいかと思った。なんせ表は-3度に野犬盛りだくさん、その上治安悪しときている。50ドルでも割安だなっと考えた。

 うーーーーん、よしいこう!!( ´Д`)y━・~~ここが僕の運の尽き。

読んでくれた人へ
 今後、定期的にシルクロード横断日記や行きたいけど行けないという悶々とした気持ちで書いた、脳内妄想旅行の計画などをアップする予定です。お暇なときにでも、そちらも読んでやってください。ありがとうございました。スキをしてくれると僕のテンションが上がります。ファローしてくれたらうれション状態です。よろしくお願いします。人生の無駄遣い万歳^_^
HPやってます。いろいろな旅行関連記事を書いているのでよかったら寄ってみてください(^^)



 


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