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節税なんてクソ喰らえ 不動産賃貸はぜんぜん不労じゃない


今日は口悪いキャラでお送りします。心の声が溢れてしまう。お許しを。

人生の予定外に不動産賃貸業の雇われ社長している。何年かやってみて、私この仕事のここ、ほんと嫌いだなって思うこと。

節税になるし儲かるから駐車場にアパート建てましょうと言う営業マン。節税、節税とうるさいけど、自分の利益のことばっかり考えてるの透けて見えてるぞ。節税になるかもしれないが、これから人口も減っていくのにそんなにアパート増やしてどうするのか。節税以上に損する可能性もあるだろ。無責任なやつだ。儲かるんだったら土地だけ貸すからそちら持ちでアパート建てて土地の賃借料だけ払ってくれるでもいいですよと言ったら返事はなかった。なんにせよ、こういう人と絡みたくないし、これ以上仕事も増やしたくない。

会社さんが借りてくれてるのはありがたいけれど、向こうの社長さんとこれまで親戚がかなりウェットなお付き合いをしていたため、ちょくちょく呼ばれる。面談、相談、食事でもどうか。お願いしてる管理会社の人は毎週のように呼ばれてるみたい。お中元お歳暮を自宅にやり取り。あれも引き継ぐのか……。こちらはひとりの時間を切望する性格だからモヤモヤ。時間が奪われるし、もうちょっとドライな距離感がいいな……。でも、ああいう人懐っこい社長さんが成功するんだろうな。私は表に人懐っこい旗を立てて(適切な言い方が思いつかない) 裏でサポートするのが向いてるから、ほんとしんどい。


メーカーの営業からエレベーターの取り替えが必要と見積もり。別の会社で半額以下で元のエレベーターを残して修繕できたし、毎月の支払いも半額になった。メーカーからは別の修繕方法があるとは一言も説明なかった。あとで質問したとき、あれは知っているのに黙っていた顔だったな。あやうく騙されるところだった。うかうかしてると簡単にカモになる。


離婚の証人になってくれと電話(お断りした)、家賃滞納の常習犯、便座を何度も破壊する賃借人。もう、しょうがない。しょうがない。自分に言い聞かせる。

蛇口や排水管からの突然の水漏れ、戸車の摩耗で窓が開かなくなり修繕、雨漏りで外壁の防水。雨漏り後の壁紙貼り替え。給湯器の寿命。シャッターはガタガタ。順次壊れていく設備。気づくまで定期的にやってなかった(!)貯水槽の清掃の手配。貯水槽をやめて水道管直結の工事。古い火災報知器の誤作動で日曜日に消防署から携帯に電話。電話しながらぺこぺこ頭を下げる。管理会社の人に連絡する。この人がいなくなったら非常に困るなといつも思う。

ゴミ捨てのルール守らないやつ。誰のかわからぬ粗大ゴミの処理の費用はこちらもち。物件前の歩道にも不法投棄。汚い。歩道のは警察と自治体に連絡が必要。これは一緒に働く親戚にかなり無理やり担当をお願いした。


誰ですか、不動産賃貸を不労所得と評したのは。私から見ると全然不労じゃないです。なんにもリスクも決断もなしに勝手にお金が入ってくるなんてありえない。あなたじゃない抜群のセンスのある誰かがやり取りや手配を一手に引き受けてくれてるんですかね。もしくは都会の一等地に土地だけ持ってるんですかね。


良かったこと? 世の中の仕組みを別の一面から知れたこと。会社の経営者側の視点を少し垣間見れたこと。お金の勉強になったこと。中にはちゃんとした尊敬できる仕事人がいて話を聞けたこと。まあ、2、3人くらいしかいなかったけど。

世の中の大家業を楽しんでいる人を心の底から尊敬する。上記のことを苦もなくこなしてるんだろうか。私はぜんぜん向いていなかった。

上記よくよく読むと、自分のことしか考えないような合わない人と同じ空間で関わり合うとか断る作業とか、ルールを守らない人の尻拭い、そして突然の電話が心底嫌いなのか、と気づく。ウェットなお付き合いも。このやり取りのとこだけやってくれて、あとの事務作業、手配その他、業務改善の作業だったら全然イヤじゃないんだな。INFJの適職についての解像度が上がるなぁ。


もし私がひとりでするとして理想の形があるとすれば、戸建て賃貸で利益度外視で設備にお金かけて、しばらく修繕も必要ないくらいにリノベして、いい人に借りてもらって喜ばれること。いい人に当たるとは限らないのがネックか。自宅に事務所を置いて固定電話も置かずにフリーの営業マンが訪ねてこないようにすること。今管理を頼んでいる人が信頼できる人なので引き続き管理してもらうこと。この人はLINEでかなりな部分やり取りしてくれるので嬉しい。そして、ひとり法人であること。人を雇うと責任が重くていけない。大きな借金もしたくない。何も起こらず平和そのもので、ちょっと事務作業があるくらいで暇で暇で、暇を持て余して美しく静かな事務所で読書が捗ってしまうこと。お金も時間もどっちも得られるってこと!? なにそれ最高だな。できる道を探そう。



今回、記事を書いた学び。

適職、天職を探すとき、好きなこととか得意なことから見ていくより、どうしても苦手なこと疲れることを見ていく方がわかりやすい気がする。合う合わないは職業で丸くくりにはできないと感じる。苦手な場面さえなくせたら、あるいは少なければ問題なさそう。案外自分の得意なことって自覚しにくい。誰かに言ってもらって初めて気づくし、ちょっと持ち上げすぎじゃない?っていう疑いの気持ちはどうしても拭えない。今回の話なら、不動産賃貸業でくくると合わない嫌いだぁになるけど、理想の形にできたら最高だぁになる。


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