高いところへ逃げること‼

松本市も地震で揺れた。
東日本大震災の時は海外にいたため、その揺れを体感することはなかった。
帰国した後に、友人やテレビで東京や離れたところでも長ーく揺れが続いたことを聞いた。
お正月の地震は、確かに食器棚が音を立てなかったので震度3くらいだな(実際は震度4だったらしい。)と思ったが、揺れ方がゆっくりで、これは話に聞いていた遠くの大地震なのではと思った。
そこでNHKの防災アプリを起動すると、NHKのアナウンサーが避難を呼びかけていた。最初のアナウンサーは山内泉さんで、次に引き継いだのが中山果菜さんだったようだ。
大津波といえば、アルジャジーラが中継されていた東日本の時の田畑を飲み込んでいくイメージだったので、ライブカメラの映像では特に大きな津波が来ているようには見えなかった。また、到達した津波も輪島市で1.2 mと15m, 30m と言われていた東日本大震災と比べると数字的には大したことがないように感じていた。
しかし、アナウンサーの必死の呼びかけに対してなぜか涙がとまらなかった。おそらく、自分の中の東日本大震災の津波の記憶のがトラウマとしての残っていたこと、そしてアナウンサーの二人の強い祈りを感じたのだ。
安全なところにいて心の余裕もあったのに、ものすごく感情を揺さぶられた。
遠隔地から声をかけるしかなす術がなく絶望感に捕らわれてしまうような状況をなんとか変えたいというNHKのアナウンサーたちの祈りは確かに伝わった。
彼女らの祈りで一人でも多くの人が助かってくれていればと思う。

山内さんがかなり報道でも注目されている。
しかし、再度当時の映像に耳をすましてみると中山さんが山内さんの次のアナウンシングの指示を出していることに気づく。
そして、そのあと山内さんを引き継いで1時間近く同じように祈りを込めて避難を呼びかけていた。
山内さんに比べて中山さんへの賞賛が少ないようなので、ここで私からの心からの感謝を。


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