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「ザ・ゴール」を読んで

タイトル:ザ・ゴール
著者: エリヤフ・ゴールドラット

この本はビジネス書ですが、物語のようになってます。

表紙の裏に次のように書いてます。
「アメリカ製造業の競争力を復活させた、TOC(制約条件の理論)の原典。
全米で250万部を超えるベストセラーを記録!日本で出版されると、世界経済が破滅してしまう!?これまで翻訳が許可されてなかった、いわくつきの一冊」と書いてます。

また物語を読んでいくと、読むに従って、自然とTOCの原理が頭に入ってきます。企業のゴール(目標)とは何か。主人公の夫婦間の葛藤も織り交ぜたストーリーになっていて、全体最適化の改善方法が織り込まれていて、面白く、理解できるようになってます。

組織団体、ビジネスツール、システムには目的があります。QC活動や、職人レベルのパフォーマンス、部分最適化には、日本人が強いと言われてます。しかし、国、組織(県、市、町、大学、企業、チームなと)は、当初は設立目的、目標が明確にあっても、それが何年、何十年も活動していくと、他国、他社など、外を見なくなり、ムラ社会になり、だんだん内向きの理論でシステムが回転し、機能しなくなり、ついには衰退していく場合が多いそうです。その辺は、加藤周一が「日本文化における時間と空間」に書いてます。

いまニュースになっているある大学の不祥事なども、ムラ社会的価値観で行動しているように感じられます。この本はシンプルですが、問答法のように、目的を明確に導きだすように書いているので面白く、ためになる一冊です。

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