君たちはどう生きるか

霜降り明星のせいやが"分からーーん"
つってたから観に行ったら
"うまいんかーーーい"
宮崎駿の性癖てんこ盛り。
美味そうなメシ。美しく生々しい生き物。植物。
写実的な背景の中で、人間や魚や水は生き生きとデフォルメされて動くその描き分けもジブリだーーーーとなって落涙、、、
血や憎しみや別れや悪意が蔓延るクソみたいな世界で生きる事を選んだマヒト。カッコいいよ。漢だよ。偉い。
碇シンジくらい偉い。
村上春樹はよく穴に潜るが
宮崎駿は草のトンネルをくぐる。行きますよ?準備いいね?の合図とともに待ち受ける不思議な世界。
これも素晴らしい。死の匂いが強い人達はこの世界に入れるんだよな多分。マヒトは自傷行為によって。夏子は出産で。あのおばあちゃんはあの年でタバコ吸ってるから死期が近いし。そんな死に近い世界で死んだ母と再会するマヒト。本当は泣いて喜びたいよな。でもマヒトずっとキリッとしてて偉い!俺なら泣いちゃうもん。そんな偉いマヒトの心の声、ずるさや嘘みたいなモノをアオサギが表してる。いうてもまだ子どもだし。
あとグッときたのはさ。みんなマヒトの呼び方が違うという所。夏子はマヒトさん。マッチョイズム全開の昭和親父はマヒト。婆さんたちはおぼっちゃまかな?そこにきてお母さんの"大人になったマヒト君へ"のメッセージが生きてくる。お母さんの暖かみみたいなものがある。
死の世界でも息子を想い導くお母さん。ありがちょ🥲
バリバリ働いて金稼ぐ、息子が怪我したら誰にやられた!父さんが仇を打ってやる!とか言うマネーパワーリスペクト!なお父さんも悪い奴じゃない。愛情深いよな。デカインコに斬りかかったしさ。
どんどん深い所へ進むマヒトほんと勇敢。そこで大叔父さんに出会う。"この美しい世界を繋いで欲しい。ワシの血を引くお前が"みたいな事を言う大叔父は完全に宮崎駿が喋ってたな。
夏子が命を産もうとしている部屋でお母さん!!帰ろう!!て言えるマヒト本当に好き。息子の鑑。
現実の世界へと続く扉を開けるマヒト。ヒミはもちろん違う扉。でもヒミは嬉しい。マヒトのお母さんになれる世界、ステキじゃん?的な事言ってさ。う!!つって涙流しちゃった。弟も産まれて良かったねマヒト。不思議な世界での出来事は忘れちゃったかもしれないけど、お前はこの世界でも強く優しく真っ当に生きれるよ。お婆ちゃん達の御守りもあるしさ。
良い作品は色んな解釈ができる作品だと思うし、これが正解なんてないんだよ。各々楽しめば良いし楽しめなければそれもいいし。物語やストーリーの整合性や辻褄なんてそんなに大切じゃない。アニメ映画なら魅力的なアニメーション。文学なら美しい文章。それが全てだし。
みんなで世界を繋いでこうぜ。

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