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緋龍の子ー5minutes story:5分で読めるファンタジー・ショート小説(オリジナル)

幼なじみのシャラが連れて行かれて、丸一日が過ぎた。

アッシュは未だに理由が分からなかった。母親に尋ねても「まぁ……王都の兵隊さんだからねぇ……」と言葉をにごすばかりだ。けれど村では、シャラの出自に関する噂がひっきりなしに飛び交っていた。

ーーあの子はさ、下級貴族じゃなく、大罪人の子だったんだよ。だから兵隊さんが連れてっちまって……。
ーーいや、上級貴族なんだよきっと。盗み出された娘をね、ようやく取り戻しにきたんだって……。
ーーいやいや、盗み出されたのは王家の宝石で、シャラにそれを隠してたのを取り戻しに……。

シャラ。彼女はアッシュの一つ年下で、昨日で十歳になる。
彼女は生後間もない頃、教会の前で産着にくるまれ、たった一人で泣いていたのをシスターに拾われた。捨て子自体は、この国では珍しくない。ただ、シャラの髪はアッシュたち大半の民と同じ茶色ではなく、焼け付く夕日の赤だった。この国での赤髪は、王侯貴族の色を意味する。あらかた、どこかの下級貴族が、食いぶちを減らすために捨てたのだろうとささやかれた。

シャラは教会の子、村の娘として、すくすくと成長した。彼女は自分の境遇を一切嘆くことなく、朗らかで優しい娘だった。アッシュは、母が教会で週一回行われる奉仕バザーの世話焼きだたこともあって、シャラとは兄妹のように育った。アッシュが丘や森へ探検に行こうとすると「アッシュが行くならシャラも行く」と、いつも笑顔でついて来る。そして森で迷ったり怪我をしたりして、日暮れに帰って親やシスターにすこぶる叱られるのだが、決まってシャラは「ついて行ったシャラが悪いの、止めなかったシャラのせいなの、ごめんなさい」とアッシュをかばった。
いつだったか、アッシュは母の手伝いでつくったボサボサの組紐を「売り物になんないし、やる」とシャラに渡すと、彼女はたいそう喜んで、お下げに結った赤髪のリボンに使うようになった。以来、誕生日には新しい組紐をつくり、シャラにプレゼントするのがお決まりになった。

そんなシャラが、昨日、突然現れた王都の兵士に連れて行かれた。

アッシュはーー何もできなかった。

しかもよりによって、その前日に、シャラと珍しくケンカをしていたのだ。

***

「大きくなったら、アッシュは何になるの?」
丘で野草をつみながら、シャラが尋ねた。
アッシュは草笛の葉を探してしゃがむ。
「んー。俺はこの村を出るよ。王都へ行ったり、隣国とか行ったりしたい」
アッシュは特に夢があるわけではなかった。ただ、自分の知らない世界に憧れがあった。森を抜け、山を越えた先にある、見知らぬ世界。手では抱えきれない巨大な木や、どこまでも続く広い海、見上げるような宮殿や、華やかな街並みが、きっとあるのだろう。
「村には、残らないの?」
「うん。だって小さいだろ。もっと広い所に出たいよ。色んなものを見たい」
「そっか……」
シャラの気乗りしない返事が、アッシュには意外だった。てっきりまた「シャラも一緒に行きたいな」と言うかと思っていた。
シャラを見ると、少し遠くを眺めていた。赤髪が秋の陽に透けて、金色に見える。
「シャラは、この村が好きだな。シスターがいて、アッシュがいて……本当に、幸せだと思うの。確かに小さいけれど、ずっとずっと、ここで幸せに暮らせたらなって思うの」
アッシュは口を引き結んだ。小さな村で一生を終えることが、自分を小さく見せるような気がした。何より、シャラの同意を得られなかったことで、無視できない波風が心に立った。
「なんだよ。こんな村、ずっといる価値ないって。外の方がもっと楽しいって」
アッシュは非難するように言った。
シャラは少しうつむき、やがて言った。
「ここは素敵よ。シャラとアッシュが育った村だもの。それは世界に一つなの。大切なものはいつもそばにあるって、昔よく大シスターが言ってた。大切なものに気づいたら、手放しちゃいけないって」
シャラの言葉には、ほのかな意志が感じられた。アッシュは、近くにいるはずのシャラが夕日に吸い込まれ、いきなり遠い存在になった気がした。
はねのけるようにして立ち上がる。

「……いいよ!シャラはずっと村にいろ、俺は明日にでも出ていくから」
「アッシュ、そんな、違うの」

強い語気にシャラは慌てた。眉が困ったようにゆがんでいる。
「アッシュが外に出るなら、シャラはここで……ここでね、アッシュの帰りを待ってるよ。シャラはアッシュが大切なの。何年経っても、ずっと待ってるから……」
シャラの言葉を尻目に、アッシュは勢いよく丘を駆け下りた。伸びた草葉が、薄いすり傷をつくっていく。それも気にならなかった。

悔しかった。でも何が悔しいのか、アッシュは分からない。
お腹の底で、沼がどろどろうずまいた。そのままベッドに倒れ込む。沈む体。どろどろ、どろどろと――だが、マグマが煮えたぎるようで、全然眠れない。
夜中、アッシュは重い体でベッドを抜け出した。窓から月明かりが差し込み、壁掛けの月日数えを見て気づく。そうだーー明日は、シャラの誕生日じゃないか。
棚の上の木箱を取り出す。中にあるのは色糸だ。
机に向かって火をともす。ひとつ息をついてから、紐を選んだ。
端を結び、ひとつ編み、ふたつ編み――無心に手を動かすと、よどんだ気持ちが夜に溶け、澄んでいくのが分かった。
すっかり透明になってしまうと、心の底で、シャラが無邪気に笑っていた

気づけば夜は明けていた。机から身を起こし、よだれの跡をふく。
時計を見て目がさえた。今日は早朝、家のオレンジを教会に届けることになっていた。このままだと遅れてしまう。
だがーー脳裏に浮かんだのは、シャラの顔だった。昨日の今日で、どんな顔をして会えばいいだろう。
ぐずぐずしているうちに時は過ぎ、アッシュはいつもより、五分遅れて家を出た。
オレンジのカゴを抱え、とつとつとした足取りで教会へ向かう。シャラに会ったら、何て言おう……

そのときーー地鳴りを感じた。

それは一気にふくれて背後に迫る。振り向く間もなく、馬車、騎馬兵が、大きな音と共にアッシュをのみ込み追い越した。旗がひらめき小さくなる。あれは緋色の龍紋――ブラスティン王家の紋章だ。

ただならぬ気配を感じ、足早に教会へ向かった。広場に着くと、騎馬隊が教会を囲み、人だかりができていた。正門から、がちゃがちゃと甲冑を鳴らして兵士が出て来る。その間に挟まれた仰々しい役人の、さらに真ん中に、怯えてうつむく、シャラの小さな姿が見えた。
「シャラ!」
思わず叫ぶと、シャラが弾かれたように顔をあげた。アッシュと目が合うと、髪と同じ赤い瞳から、今にも涙があふれそうになった。
それを見た瞬間、アッシュはカッと頭に血が上るのを感じた。
シャラはめったに泣かない。2人で育てた小鳥が死んだ時や、大シスターの葬儀、その2回だけだ。
そのシャラが。今、目の前で、泣きそうだ。
「待て!」
アッシュは手のカゴを放って、近くの兵士の手をつかんだ。だが逆に腕をつかまれ、気づいたときには世界が回転し、地に叩きつけられた。散らばったオレンジが、胸の下でつぶれていた。
「アッシュ!」
悲鳴のような声。立ち上がったときには、シャラは役人と共に馬車の中へ消えていた。
「おい!シャラをどこに連れてく気だ!」
叫んでも、兵士たちは聞こえないかのように、砂煙を上げて走り去って行った。あっという間の出来事だった。

『大切なものはいつもそばにあるって』

シャラの言葉がこだまする。

『気づいたら、手放しちゃいけないって』

そばにあった大切なもの。どうして守れなかったのか。もっと早くに気づいていたら。もっと早く教会に着いていたら。もしあと五分、早く家を出ていたら――。だがいくら後悔しても、もう遅い。シャラはアッシュの手の届かぬ所へ行ってしまった。

***

アッシュは教会へ向かった。シスター長に会うつもりだった。おそらく、事情を一番知っているのは彼女だろう。そしてそのまま王都に向かうつもりでいた。
教会では礼拝を終えたシスターたちが、いつも通り花の手入れや広場の掃除をしていた。しかし、普段なら真っ先に駆け寄ってくるはずの、赤いお下げ髪の少女はいない。教会は温かな火が消えたように静かだった。
アッシュは裏へ回った。シスター長は、朝はよく裏庭の池のそばにいる。生け垣の向こうで、シスター長が長石の上に腰掛けていた。
シスター長は、アッシュを見てほほえんだ。
「おはよう、アッシュ。王都へ行くのですか」
ズバリと言われて詰まったが、アッシュはぐっと口元を引き締めた。
「おはようございます。はい、行きます」
「そうですか」
シスター長は手招きする。アッシュが近づくと、そのほおを両手で包んだ。固い、しわの深い手のひらがこすれる。
「アッシュ。あなたは、シャラの良き友人です。あなたには、シャラについて、知る権利があります。ただし時が来るまで口外しないと、ヴィアスの神に誓うことができますか?」
シスター長の深い藍色の瞳。よどみを許さぬ色をまっすぐに見つめ、答える。
「はい。誓います」
シスター長は、右手の人差し指と中指を、アッシュの額、胸、口と順番に軽く当てた。今の言葉を神に誓う印だ。
「よろしい。座りなさい」
隣を差し出され、腰掛ける。
「あなたも気づいていると思いますが、シャラは孤児ではなく、また下級貴族でもありません。正統な王家の血を引いた、王女です。村でこのことを知っているのは、亡き大シスターと私、二人だけです」
 予想はしていたが、言葉に出されると夢でも見ている気分だった。現実感がない。頭と心がちぐはぐで落ち着かなかった。
「ちょうど十年前、シャラが私たちの元にやってきたとき、一通の手紙も置かれていました。そこにはシャラの出自と、王家の言い伝えについて書かれていました」
「言い伝え?」
「シャラは第五王女にあたり、王位継承権は高くありません。ただ、彼女は緋龍の年・緋龍の刻に生まれました。それは、治世に平和をもたらす『緋龍の子』となる言い伝えがあるそうです。ただし、王宮の外で十年過ごすのが条件です。無事に十歳となった暁には、王宮より迎えの使者が来るとありました」
シスター長は息をつき、水面を見つめる。
「大変な子を授かったものだと思いました。大シスターが若い頃にも『緋龍の子』はいたそうですが、民にとっては雲の上の存在だそうです。専属の『緋龍の騎士団』がつくられ、騎士団長がそばにつき、一生守られ続けます。そのような子を育てることに、私は恐れすら抱きました。しかし大シスターが『幼子に変わりはありません。ただ慈しみ育てましょう』とおっしゃったのです」
アッシュは、シャラの姿を思い出していた。赤い髪をきらめかせ、屈託なく笑うシャラ。小鳥に大粒の涙を流したシャラ。村に残りたい、今が幸せだと言ったシャラ。
「アッシュ。今あなたが王都へ行っても、シャラに会えないでしょう。会えるとすれば、『緋龍の子』としてお披露目される式典の日です。私は、わずかですが、面会を許されています。育ての親として、最後の言葉をかけるために」
「じゃあ……」
「私だけしかお目通りを許されないかもしれません。それでも構いませんか」
「はい。お願いします」
 アッシュのまっすぐな瞳に、シスター長は、目尻のしわを一層深くしてうなずいた。

***

十日後――

シスター長とアッシュは、王宮のきらびやかな廊下を歩いていた。『緋龍の子』誕生のおふれが出て、王国全土がお祭り騒ぎになっていた。今日は記念すべき式典の日だ。
二人はシャラがいる部屋の前に案内された。アッシュは背丈の倍ほどもある扉を見上げ、こぶしをギュッと握った。
「『緋龍の子』への、お祝いの者たちです」
案内役が入り口の兵士に書類を手渡す。二人はうやうやしく礼をする。兵士は書類を一読し、シスター長、次にアッシュを見た。
「この子は?」
シスター長はおだやかに答える。
「村の代表で参りました。共に『緋龍の子』へのお目通りを願います」
アッシュは再度、頭を下げた。兵士は少し考えた後、腰元から懐中時計を取り出した。
「面会は十分間だ。悪いが、他人の入場は許されておらぬ」
何か言おうとしたアッシュを、シスター長は優しいまなざしで制する。
「ひとまず、私だけで参ります。アッシュ、ここで待っていなさい」
ここまできて諦める訳にはいかなかったが、シスター長に言われては、アッシュは従うより他なかった。
「分かりました」
シスター長は扉の向こうに進む。アッシュは、閉ざされた扉を穴が開くほど見つめた。
その様子に、兵士が尋ねた。
「お前は、『緋龍の子』の友人か」
「はい。村で一緒に遊んだ、友だちです」
アッシュの目。一切そらさぬ、茶色の瞳。
「でもいきなりのことで、お別れも言えませんでした。前の日にケンカもしたし……。兵士さま、俺は勝手に連れ出したり、そそのかしたりしません。一言、話ができればそれでいいんです。ヴィアスの神に誓ったっていい」
真剣なまなざしに、兵士は思わず目をそらす。扉が開かれ、シスター長が出て来た。
「もう良いのか」
「はい。私は結構です」
シスター長は、静かに兵士を見つめる。
「兵士さま。残りの時間を、この子に与えてやってはくださいませんか。『緋龍の子』と共に育った、かけがえのない子です。きっと将来も『緋龍の子』を守る力となるでしょう」
「しかし……」
言いよどんだ兵士に、アッシュは心の底から頭を下げた。
「お願いします。どうか『緋龍の子』に、シャラに会わせてください。お願いします」
アッシュは頭を上げようとしない。兵士はわきにいた案内役にちらりと視線をやった。案内役は窓の外ばかりを見て、まったく目を合わせようとしない。
兵士は嘆息し、懐中時計を見る。
「あと五分だ。それ以上は認められん」
アッシュは顔を上げた。瞳が大きく輝く。
「ありがとうございます!」

「アッシュ!」
姿を見るなり、シャラが抱きついてきた。シャラは深紅の衣装を身にまとい、髪も結わずに下ろしていた。ふわりと波打ち、つみ立てのオレンジのような、甘酸っぱい香りに包まれる。
「嬉しい。会いたかった。シスター長がアッシュも来てるって。もうシャラ、それだけで本当に嬉しくて……」
「シャラ……」
アッシュは背後に視線を感じ、シャラの肩に手を当てて、身をひいた。
「シャラ。時間ないから手短に」
「うん」
 うなずきながら、シャラが苦笑した。
「時間なんて、気にしたことなかったのにね」
その通りだとアッシュも思った。時間を忘れて遊ぶことが、どれほど貴重で恵まれたことだったか。丘を駆け回り、野いちごをつんで花の蜜を吸い、小川で魚になった日々は、もう戻らない。楽しい時間は永遠に続くと思っていた。まさか場所も時間も、言葉すらも制限されるとは、どうして想像できただろう。
「えっと、まずは」
アッシュは自分の胸元を探る。
「シャラ。ほら、これ」
手を差し出し、開く。握られていたのは、赤とオレンジ、茶色で編まれた組み糸だった。
「遅れたけど。シャラ、誕生日おめでとう」
シャラは組み糸を受け取り、小さな手のひらに包み込んだ。アッシュの体温をほのかに感じる。
「シャラが連れて行かれた日、ほんとは、その日に渡したかったんだけど、遅れて渡せなくて……いや、それはもう、どうだっていいんだ」
アッシュは首を振る。
「決めたよ。俺は、あの村を出る」
シャラの目が戸惑いの色を見せる。アッシュはその気持ちを抱きとめるように、シャラの両手を、組み糸と一緒に握り込んだ。
「でもそれは、来年の話だ。十二歳になれば、騎士兵に志願できる。誰よりも強くなって、いつか『緋龍の騎士団』に入るよ。団長になれば、シャラを一生、守ってやれるんだ」
「アッシュ、ほんとに……?」
アッシュはうなずいた。
「だからそれまで、シャラは王宮で元気でいろよ。俺も頑張るから。でも待てるか?いつになるか分からないけど」
シャラの赤い瞳に、涙がふくれる。
「うん。アッシュ、ありがとう。シャラは待ってる。何年経っても、ずっと待ってるから」
両目から、宝石のように涙がこぼれ落ちた。扉を叩く固い音が、二人の間に割って入る。
「時間だ。お引き取り願おう」

***

シャラはあの日ほど、時間をうらめしく思ったことはない。ただ、あの五分間が希望となって、心の中で輝き続けた。胸に刻み込まれる強さは、長さや年月に関わらないのだと知った。あのひとときがあったからこそ、王宮でのどんな辛いことも頑張れた。
「シャリアーン王女、お時間ですが……」
王女と呼ばれたシャラは、掛け時計に目を向ける。予定時刻を五分ほど過ぎている。
「大丈夫です、まもなくでしょう。ありがとう、下がってください」
「かしこまりました」
従者が下がり、シャラは窓の外を眺める。木々の芽吹きが柔らかく、日差しが暖かい。
目を閉じると、先ほどの式典の様子が思い浮かんだ。今日の団長任命式ほど、素晴らしいものはなかった。史上最年少、二十歳の『緋龍の騎士団』団長。あの見事な体つき、涼しい目元、鮮やかな剣舞。軽快ながらも力強い、誰もがみとれるその姿――
胸の鼓動に共鳴するように、シャラの背後で扉がノックされた。
「失礼します」
「はい。どうぞ」
シャラは振り返る。扉が開かれ、目ぶたに描いた青年がそのまま現れた。胸に真新しい緋龍の勲章、腰に剣を下げ、凛々しく騎士の礼をとる。
「『緋龍の子』シャリアーン王女。『緋龍の騎士団』団長アシュライン、お目にかかります」
「アシュライン騎士。お待ちしておりました」
答えて、シャラが吹き出した。
「ああ駄目。アッシュに王女なんて言われたら、おかしくて」
騎士となったアッシュも破顔した。
「なんだよ。笑うなよ、まったく」
二人の声が明るく響く。ひとしきり笑って歩み寄った。
「すまん。なんか廊下で色んな人につかまって。王女を待たせるとは騎士失格だ。すまんな」
「いいのよ。もう散々待ってるし。それにシャラ、アッシュを待つのは楽しいから」
シャラの口から、幼い頃の口調が滑り出る。
「シャラね、もうすぐアッシュに会えると思ったらね」
時がさかのぼる。そこには、王女と騎士ではなく、野山をかけた幼なじみの二人がいた。

「この五分間が、今までで一番、ドキドキする時間だったよ」


<終>


ーーーー

あとがき

実はこの物語「5分間」という共通テーマのもとで作った小説です。5分で読めそうで、また物語の主軸に5分がくるように考えました。設定も登場人物もすべてオリジナルです。
ずいぶん前の作品ですが、もしご感想などありましたら、お寄せいただけると嬉しいです。

お読みいただき、ありがとうございました。


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