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プライバシーポリシーのページ、作り忘れていませんか?

こんにちは、ブランディングテクノロジー株式会社のSEOの人(@sanoseo1)です。

今回は、特に個人運営や中小規模のエリアビジネスを展開しているWebサイトにおいて忘れられがちな「プライバシーポリシー」のページを設置することの重要性についてお伝えしていきたいと思います。
※一見超つまらなそうな内容ですが、SEOにも関係ある部分です。なるべく短くまとめたので、ぜひご一読ください。

プライバシーポリシーとは

ECサイトを見ると大抵フッター(ページ下の方)に入っているプライバシーポリシーというメニュー。普段意識して見ることもあまりないと思いますが、内容を見るとWebサイトを見たユーザーの個人情報をどのように収集し、どのように活用するのかのお堅い文章が載せられています。

この文章のことをプライバシーポリシーと呼びます。弊社のオフィシャルサイトのプライバシーポリシーにも上で紹介したような内容が記載されています。

プライバシーポリシーの記載が必要なサイトは?

ここまで軽くお読みいただいて、

「うちのサイトは個人情報なんて収集していないし活用もしていない!だからプライバシーポリシーのページなんて必要ない!」

と思われた方もいるかもしれません。が、果たして本当にあなたのサイトはユーザーの個人情報を収集していないのでしょうか?

公益社団法人 日本広報協会から内容を引用すると、以下の内容を有するウェブサイトがプライバシーポリシーの記載が必要となる対象になります。

1:商品や各種サービスの申込み、確認
2:懸賞・クイズへの応募
3:カタログ・資料請求
4:会員制サイトへの登録や入会
5:イベントの参加申込み、施設の利用申込み
6:メールによる問い合わせ、照会や意見募集
7:電子会議室や掲示板
8:メルマガ等の配信登録
9:クッキーによるユーザー識別やアクセス情報の収集
10:その他、何らかの形で個人情報を収集するもの

ざっと眺めると、フォームを設置しているサイトはまずプライバシーポリシーの記載が必要となるのは分かるかと思います。
それ以上に注目して頂きたいのが、

9:クッキーによるユーザー識別やアクセス情報の収集

の部分。アクセス情報も個人情報として扱われます。

結論を言うと、Google Analyticsが入っているサイトやGoogle AdSenseほかクッキーを使った広告を貼っているサイトにもプライバシーポリシーの記載は必要になるのです。

その証左として、Google Analyticsの利用規約にもGoogle AdSenseのヘルプにもプライバシーポリシーの記載についてが定められています。

「えっ、それだとほとんどのサイトが対象になるんじゃない?」

と思ったあなた、正解です。個人運営であっても小規模のサイトであっても関係なく、ほとんどのサイトにプライバシーポリシーの記載は必要になるのです。

プライバシーポリシーとSEOとの関係性

普通のハウツー記事であればこの辺りでプライバシーポリシーのページの作り方などに触れるところですが、大して難しくないのと今回お伝えしたい内容ではないので省略します。
(ある程度決まった文言を使うことが一般的であるため、「プライバシーポリシー 作り方」などで検索されると便利なサイトがたくさん出てくるはずです。多分。)

プライバシーポリシーは、一見SEOとは関係なさそうなページ・コンテンツです。そのためにずっと前からあるルールにも関わらずSEO界隈で触れられることはほとんどありませんでしたが、昨年から「サイトの信頼性も重要だ」という風潮が強くなり、運営者情報の明記などと一緒に必要項目として挙げられるようになりました。

その大きな転機となったのが、昨年8月に起こったGoogleのコアアルゴリズムアップデートです。

Googleが公式に「アルゴリズムをこう変えたよ」と具体的な変更内容に言及することは今やほぼありません。
そのため検証と仮説による内容となってしまいますが、多くの方が言われている通り、8月のアップデートから今現在にかけて、サイトコンテンツと外部評価による”サイトの信頼性・権威性・専門性”の評価シグナルが強くなったように感じています。

以前からGoogleの品質評価ガイドラインには、「E-A-T」という項目が存在していました。

E:Expertise(専門性)
A:Authoritativeness(権威性)
T:Trustworthness(信頼性)

それぞれふわっとした概念ですが、Googleのロボットが判断する以上、これら3つの項目を何かしらの数値指標に置き換えて評価しているはずです。

昨年8月のアップデート以降、様々なSEOセミナーやコンサルタントの発信の中に「運営者情報を明記する」「プライバシーポリシーを明記する」「お問い合わせフォームを設置する」という内容を良く見るようになりました。

主にサイトの信頼性を高めるという目的で発信されていますが、ただこれらの項目は”ユーザーのためにやって当たり前のこと”であって、プラス要素にはならないと私は思っています。SEO効果としては「マイナス評価を受けるリスクを下げる」という程度の価値ではないかなと。

逆に言うと、ちょっとした手間でマイナス評価を受けるリスクを下げられるという意味でも、プライバシーポリシーを明記していないサイトはぜひページを作るべきです。(もちろん本質的にはユーザーのためのページです)

もちろん、運営者情報の明記やお問い合わせフォームの設置もユーザーファーストを考えると設置しない理由はありません。(運営側の都合で設置しない場合も多いですが…)

まとめ

重ねて言いますが、プライバシーポリシーや運営者情報を設置するだけで順位がグーンと上がることはそうそうありません。実際、「試してみたけど順位が上がらない」と落胆される人も少なからずいたのではないかと思います。

信頼性や権威性、専門性を評価する上でプラス要素になり得るのは、やはり今も外部評価(リンクやサイテーション)がメインになっているように思います。

サイトとして必要なコンテンツを押さえた上で、外部評価を高める取り組みをしていくことが今のSEOには求められていると言えるでしょう。

ちなみにウェブサイトの信頼性についてより詳しく知りたい方は、以下の論文がおすすめです。2006年頃の論文の内容ですが、今多くのSEO担当が知りたいであろう「信頼性を評価するための技術」について論じられています。