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【5人家族都心築52年マンションリノベ記】憧れの漆喰は必要最小限に抑える(減額編)

こんにちは、mizutamaと申します。

2024年1月11日より都心部にある築52年の自邸を、スケルトンからのリノベ工事中です。4月の今日時点で現場は最終工事に入っており、月末の引き渡しを待っている状況です。
夫、私、高校生、中学生、小学生それぞれ1人ずつ、合計5人家族のヴィンテージマンションリノベ記録。同じような状況でリノベを検討している方や、状況は違えど住まいやインテリアについて興味を持っていらっしゃる方の何かのヒントになればとブログの更新を続けております。
詳細な自己紹介はこちらの記事をご覧になってくださいね。

先日から題材にしているのは、私たちが意識して予算を減額しようとしたポイントについて。
予算をかけようと思えばいくらでも増やすことは簡単なのがリノベーション。そんな中、どこで予算の「減額」を試みたか、私たちの場合の主たる減額ポイントについて紹介していきます。

今日は、今回のリノベで実現したかったことの一つである漆喰壁をどこまで施工したかについて。漆喰や珪藻土等の塗り壁は、人的工数がかかるため(下地を施工した上で、時間をおいて2回に分けて壁を塗ることになる)、割高になりがちな左官工事にあたる。
予算が許せば全面漆喰をお願いしたいところだったが、そうも無限に予算があるわけではなかったので、施工の種類を、面ごとに細かくわけて、お願いすることになった。


塗り壁とクロス、どう施工をわけた?

素材そのものに自浄作用や調湿作用があり、簡単な汚れであれば時間と共に汚れが消えたり、匂いの強い料理をしたあとも匂いが篭ることなく空気を清浄にしてくれるのが漆喰や珪藻土。
それら素材のもつ特性を踏まえた上で、基本日当たりも風通しも良い東南の角部屋の我が家に、施工をするのはどうすればもっとも効率が良いか。そのことを念頭に置いて施工の使い分けを判断した。

●漆喰施工をお願いした範囲

  1. 我が家の主役ともいえる存在になるLDK(壁の質感を見せる、調理等の匂い対策を目的に)

  2. 子ども室天井×2(北向きなので日当たりが悪くなり湿気が溜まりがち。主として調湿作用を目的に)

  3. 洗面室壁面全て(窓がない、お風呂場があるので湿気が篭りがち、洗面台の周りで水が飛び散ることを懸念して。調湿と自浄作用を狙って)

  4. トイレ天井(今回の計画ではトイレだけ唯一グレー色調にした。とはいえ個室のトイレに匂いが篭らないよう匂い対策で壁面に漆喰を施工)

漆喰は左官工事であるが故工事費用が割高になることを念頭に、上記の箇所をマストにして、それ以外をクロスにすることで減額を試みることとなった。

●クロス施工をお願いした範囲

  1. 玄関〜廊下の途中

  2. 子ども室へ通ずるWIC

  3. トイレ壁面

  4. 洗面室天井

  5. LDK天井

  6. 主寝室(壁面+天井)

個人的な好みはあくまで塗り壁である。クロスは予算の都合での致し方ない選択だった。。。実は、漆喰に次いで最後まで気になっていたのが、ポーターズペイントやモールテックス。そのラフな質感が我が家の家具にもとても調和しそうな印象を抱いていた。

クロスは、耐用年数が漆喰や珪藻土に比べると圧倒的に短いようなので、もし住み続ける中で剥がれや不具合を感じることがあれば、次はセルフDIYでポーターズペイントにトライしてみるのもよいなと思っている。

今回のリノベで「あそび」要素を入れた壁面

今回漆喰の左官工事をしてもらった以外の壁面や天井は、「白くて漆喰との調和がとれるものであればよいです」とリクエストして、それっぽいクロスを施工してもらった。

とはいえ、トイレと3人の子ども達の部屋は、少しだけ遊んでみることに。
トイレは「特に落ち着いた空間にしたい」というイメージがあったので、暗めのグレーのクロスやフロアタイルをチョイスした。

また子ども室は、長女の個室と、長男次男の部屋を分ける壁面だけ「あそび」の要素を入れたく、子ども達それぞれの意見をきいて、色のついたアクセントクロスをチョイス。
寒がりの長女には、視覚的にあたたかさが感じられるようにと、ほんのりピンクがかった暖色を。長男はインテリアなどにとんと興味がないようで(昔から絵を描くのも興味がない子だった)、逆に絵を描くことがすごく好きな次男には、デザイナーさんがおすすめしてくれた黒板クロスを。

色というのは小さくみるよりも大きな面積で見た方が明るく見える。

「この壁には、チョークで好きなだけ絵を描いて、消すときは雑巾でふけば、何度でも絵を描けるからね」

と伝えたら、住み始めるのをとても楽しみにしている。

「あれ、なんでここクロスにしたんだっけ?」と記憶がないのは・・・

当時は予算の都合もあったので最後まで常に減額を意識していた。そのため、打ち合わせごとにクロスと漆喰の施工範囲を少しずつ変えてもらって行ったような記憶がある。が、最後の数週間はあまりの決定事項の多さに、自分がなぜ、その決断をしたのかもはや記憶喪失に陥っている。。。

ということですでに天井や壁の施工も終わった現場へ行って実物をみるたび、「あれ、なぜ私はここをクロスにしたんだっけ・・・?」と、どうしてそうしたのかの記憶が思い出せない。。。

自分が当事者になってはじめてわかったことだが、周囲のリノベ経験者も口を揃えていうのだ。
どうしてそうしたのか、記憶にない」と。。。

それもそのはず。
とある本で読んだ話だが、ケンブリッジ大学のBarbara Sahakian教授の研究によれば、人は1日に最大3万5,000回の決断をしているそうだ。
食べて、お風呂に入って、着替えて、会社にいって等々・・・所謂日常生活を送っている、それだけでの話だ。
その人間が通常生活を営むだけで生じる「決断疲れ」を軽減する目的もあり、選択する必要のないようにと、Apple創業者のスティーブ・ジョブスは、製品発表の時にはトレードマークともいえるファッションを決めていたようだ。

リノベーションをはじめとした家づくりでは、とてつもない数の意思決定を行う必要がある。ただ日常の生活を送っているだけで35,000回も決断しているのに、家づくりの過程においては軽く数百以上の決断をすることになるのだ。

記憶喪失になるのもおかしくない。
たとえば我が家が双方フルタイム共働きの状態で今回のリノベーションをすすめようとしたのならば、ショールーム訪問や情報収集、毎回半日程度はかかる打ち合わせなど、時間の工面に相当難儀したことは間違い無いだろう。

リノベや家づくりは、余裕をもって、余裕のある状態ですすめることを強くおすすめしたい。

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