私という人の人生⑩
中学3年生になった
ここからは受験モードで全員がピリピリしている中、何にも考えていない私はこの1年、ほぼ毎日、遊ぶことになる少し悪さが目立つ人と一緒にいた
単純に楽しいからなのだが、彼女は誰とでも仲良くなる反面、小学生・後輩の男子と仲良くなることが多く私はその中にいてもつまらなかった
運動は嫌いだし走りたくもない
彼女とノリが合わないのだ
正直、遊びたく無くなることが多かったがNOと言えない性格…というより、依存気味な私は断って居なくなられた時のことを心配したのだと思う
小さな世界の小さな恐怖である
門限があると言っているのに帰ったらダメとか訳分からないこと言うのでその辺りは譲らなかったが、男子と仲良くなる分、彼女は周りの女子から嫌われていた
ぶりっ子も嫌いだがさばさばした性格も嫌いらしい
要は自分達が仲良くなれないのをやっかんでいるだけなのだがあの辺りの嫉妬は大人になった今でも恐怖である
つまりは敵が多かったのだ
おかげでこちらにまで火の粉どころか燃え移りが激しく目の敵にされた
知ったことではないが
この当時の私は面と向かって攻撃されない限りは気にしないようにしていた
というか攻撃されているか分からないので放置していたのである
彼女達も成長すれば、喧嘩を買わなければ売りに来ないのだ
その年、1つ下の後輩の男子の学ランを着たいと彼女が言った
勝ちきな彼女はセーラー服より学ランが着たかったのである
特に嫌な顔をせず貸す後輩だったので気にしてなかったが、どうやら彼女のことが嫌いな私達のクラスメイトと仲が良かったらしい
更にクラスで険悪になる一方で、この後輩の彼女というものがしゃしゃり出てきた
彼女は別の市に住む後輩と同い年で、当時、テレビ番組で遠距離してますと言って出演したらしい
今はどうなっているのか知る由もないないが、自転車で行ける距離を遠距離とはなかなかである
さて、後輩の彼女の主張はこうだ
学ランを着られるのがすごく嫌だった
もう着ることが出来ないから新しい学ランを購入しろとのことだった
これを16時前の夕焼けが綺麗な子供達と保護者が遊ぶ公園で言ってのけたのである
迷惑な話だ
こちらの主張として貸してと言ったら貸してくれたので非はない
嫌だったのなら貸さなければいい
それでは納得できないらしい後輩の彼女
その少し1mも離れていない花壇に腰かけて背を向けている後輩はひたすら携帯電話を触っていた
さて、完全にとばっちりな私はいらいらしていた
口に出してしまったのである
そんなに嫌なら着なくていいんじゃない?
ここでくすくす笑い始める後輩の彼女&その友人らしき2人組
私は言葉に抑揚がない
棒読みな上に共通語訛りなものだから、それを真似し始めたのである
そして私の見た目からして年下と判断したのだろう
彼女は小さい子に言い聞かせるように、着なかったら冬寒いやんかーと言ったのである
さて、私は更にいらついていた
何故なら門限が近づいていたのに喧嘩を売られてしまったからである
焦りと怒りの混ざり、更に機嫌は悪くなった
知るか、そんなに言うならお前が買え
声に抑揚はないが目力はあるらしい私の睨みつけは3人には大変不快だったらしい
あんたには関係ないやん、黙っといて
と、テンプレートを繰り出してきたのである
関係ないも何も巻き込んだのはそっちだろが
睨み合いが続き、後輩達は一旦、どこかへ行く時間になったらしい
19時に再度、公園に来るように言われたが父親の許可が降りるはずもなく私は放置した
その後、どうなったのか知らないが普通に学ランを着ていたので風邪はひかなかったのだろう
当然、後輩と会話することは一切なかった
そこから受験に合格し各々が進路を決め、卒業した年
私は私の事を一切知らない高校へと進学した
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