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会社の辞め時について考えてみた③

役職の上のほうになると定年後も実務でも最前列に居なければならない。簡単な話、後継者が居ない。小泉政権の就職氷河期から始まって派遣労働者の激増の竹中平蔵の時代を経て、ちゃんとした正社員は極めて少数、しかも年齢は30代前半しか居ない。
つまりどこの企業でも40代から50代の人材が居ない。みんな派遣会社に行ってしまった。だからその人たちは、時代の谷間を生きてこなければいけないモロに氷河期世代。いい歳して未婚で、結婚してたとしても収入は正社員の半額程度。家族と子供を養える余裕もなくあえて子供はいらないとか、自制して生きている。
そんな人たちからは、消費税、社会保険料の改悪。つまり生き地獄。
話を戻すとそんな老人は早く楽をしたいし、若者に後を引き継いで渡したあとは、ご意見番として超面倒な存在になる。
わたしの昔の上司はそんな存在で三年ほど真っ黒なそら豆みたいな顔をして偉そうに若手に意見したかと思いきや、ある時彼は夏なのにニットの帽子をかぶっている。
そんなんすぐわかったやん。抗がん剤治療やん。昔を思い出しさんざんいじめられた記憶が蘇る。
はっきり言えば、ざまーみろ。不謹慎かもしれないが。わたしのサラリーマン生活のはじめから脱線させた超極悪人。この人さえ会わなかったらもっといい生き方ができたと確信している。

案の定、それから半年ほどしたら彼は亡くなった。お葬式は呼ばれない。呼ばれても行かない。いろいろあったこんな会社はもう嫌なんだ。いい思い出は無くはないが、嫌な事ばっかりだ。早く去った方が良いのだ。

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