ローエンドの進化が分かるスマホ、Redmi12 5G(RAM4GB版)

最近1円スマホのRedmi 12 5Gを購入したのでレビューします。Redmi 12 5Gより前に買ったローエンドスマホがarrows Weで、固まるとかはほぼ無いけどレスポンスが悪いイメージしか無かったので、この進化はちょっと感動。

細部の感想が長いので、サクッと感想を聞きたい方は総評だけ見てください。

本体

大きさ

まあ大きいです。無印Galaxy SシリーズやAQUOS senseシリーズの片手で持てて操作まで出来る大きさが好きな私的にとっては、片手で持って、もう片方の手で操作するのはちょっと不便。その反面、画面も大きいので情報量の多さは魅力的ではあります。
…ただ、ひとつだけ文句がありまして、画面の大きさの割に初期状態の文字の大きさが少し小さいです。販売現場を鑑みると年齢が高い層にアピールされる機会もある思うので、そのへん少し考慮するか、唯一のキャリアモデルがあるKDDI版は微調整してもいいような気もしなくはない。

デザイン

最近の流行り、恐らくわざとそうしてるであろう大きめのカメラと、今回は深度測定用カメラを搭載することでの、なんちゃって複眼カメラをしっかりと搭載。LEDライトも各レンズと似たデザインを採用することで、遠くから見た際に擬似的に三眼化させています。背面はガラスで、その中に機種名を刻印してあるので、塗装が剥げる心配がないのもグッド。

質感

デザインのところでも触れたように、背面ガラスで質感が高い。フレームも、恐らくプラかなぁとは思うのですが、結構塗装が凝ってて金属っぽくなってます。カメラも見栄こそ張ってますが質感という意味では上手く貢献しており、全体的に安っぽく見せない努力が凄い。

ディスプレイ

Galaxyみたいに鮮やかとかAQUOSみたいにコントラスト盛るとかもなく、色彩は普通です。色が薄いとかも無いですし、良くも悪くも普通です。強いて言えば、明るいところの表現が若干白飛び気味な気もしますが、言われればそんな気がするというレベルなのでそんなに気にしなくて大丈夫です。
あとは、液晶なので仕方ないとはいえ黒は引き締まり感は無いですね。ちょっと浮いちゃいます。あと視野角も狭めです。視野角はスマホなので気になること少ないかもしれないので問題ないと思いますし、黒が引き締まってないからなんなんだという話ではありますが。
そして本機のメリット90Hz駆動。これが大して実感出来ない…気がします。
同じく90Hz駆動を謳うAQUOS sense8と比べてもヌルヌル感が無い。スクロール時に文字も滲みます。んん〜……強いていうなら、sense8は純粋な90Hzに追加して間に黒のフレームを挿入してるみたいなので、そのせいで余計に結構滑らかに見えるのかな…

電池持ち

かなりいいと思います。メインでは使ってないので一概には言えないのですが、私の使用環境下では「あれ、まだ90%ある」が頻発してます。

動作

基本動作

arrows Weの場合、ホーム画面の切り替えの時点でそれなりのモッサリ感がありました。が、Redmi 12 5Gはそれくらいだとモッサリ感は見せません。もうこの時点で過去のローエンドとは一線を覆してます。褒め称えたい。
アプリの起動や切り替えについては、RAMの都合かバックグラウンドに回すとかなりの確率で落とされるので、そこは価格なりなのかなぁと思います。が、アプリ起動速度は過去のローエンドと比べ物にならないほど早いので、妥協すれば使えなくはないです。1つくらいならバックグラウンドで起動を維持することも可能なので、アプリを跨いでの二段階認証も出来なくはない。
あと、仮想RAMオンにすると若干もっさりします。注意。

Web

流石にハイエンドじゃないので読み込みの時間が一瞬発生しますが、その速さは最早ミドルレンジ級。ローエンドにありがちな一呼吸遅れるレベルの遅さはありません。このレベルなら満足する人が大多数だと思うのでこれ以上書きません。

ゲーム

ちょっとこのスマホの限界が見たくてウマ娘を入れました。結論として、仮想メモリをONにしないと極めて不安定で、初期画面から動かなかったり起動しても各種ボタンが反応しなかったりします。仮想メモリをONにしたらしたで、動くけど画面の切り替えがやや緩慢になり、ストレージの読み書き速度の低さが露呈しちゃいます。3D自体も動くけどフレームレートは出ません。割り切りましょう。
逆に、2Dゲームなら割と動く気はします。試してないですけど。

カメラ

ごめんなさい、パッと試しに撮ってから、その後しっかり試してません。しっかり試してないというか、試す気にならないという方が正しいかも。まあ一言でまとめるなら「良くも悪くも値段なり。」

その他

スピーカー

まあ低品質ですね。AQUOS sense7や8も低品質ですが、人の声くらいならまともに出せます。こっちは人の声すら若干軽い音です。このスピーカーに音を期待してはいけない。

HyperOSについて

まず言っておきますが、私はAndroidの中でもAQUOSメインで使ってます。AQUOSは一見ピュアAndroid的な感じですが、いつかのバージョンアップで無くなったWi-Fiのクイック設定パネルを残してくれるような、使い勝手を悪くはしないような必要最低限のチューニングはしてくれるような端末になります。その端末と、UIの評判の良いGalaxyも所有しており、そんな端末所有者からの個人的な感想になります。

まず、UIがまあ見辛いのなんの。iPad OSすら逃げ出すレベルで見辛い。特にクイック設定パネルが、よく分からないピクトグラムだけが全て同じ大きさで16個も並んでるので、パッと見でどれが何かわからない。iPad OSはデフォルトで、通信系4個の塊、その下に画面系2個、ちょっと間を挟んで下に7個になってるので、直感的にとまで行かないくても大体分かる。もう素直に、Android標準のアイコン+文字か、One UIみたいに代表的なものはアイコンだけで上に常駐させて、その他はクイック設定パネルを全部出した時に現れて、アイコンと同時に文字も出す。みたいにすればいいのに、と。
また、慣れもあるかもしれないですが設定も正直使いづらい。どこに何の項目があるのか分かりづらいです。iPad OS(とiOS)程じゃないですが、Hyper OS(とMIUI)も直感的な操作はちょっと厳しいと思います。AQUOSはAndroid14からAQUOS UXと銘打って頑張ってますがあくまでピュアAndroidのエクステンド。ここの項目はOne UIが圧倒的に使いやすいと思います。

そして操作でも文句あります。ジェスチャー操作での戻る操作なのですが、基本的なAndroidなら指を端から中央に向けてスライドするだけでいいのですが、Hyper OSはなぜか画面中央から下の方じゃないと反応しづらい。不可解です。
あと操作関連でもうひとつ。アプリの履歴なのですが、普通は一瞬指を止めるだけでいいのですが、こっちは一呼吸くらい指を止めておかないと上手く動作しません。もう操作における快適性が、ピュアAndroidに近いAQUOSや、快適方面にカスタマイズしまくってるOne UIの足元にも及びません。

OSだけならかなり優秀そうな感じで広告してますけど、ユーザー的には操作感の快適度の方が大切なのではないかと投げかけたくなる程使い手には寄り添ってくれないOSです。ちゃんと使ったことはないですが、操作感だけならPixelの方が使いやすいのでは…?
自分はまだしっかりと使いこなせてから良い点とかは特に見つけられてないですが、あるにはあると思うのです。が、結局操作の快適性という面ではOne UIに敵うところはない気もします。せめてOne UIのようなレクチャー機能があれば評価変わるかもしれないんですけどね…(あったら教えて下さい!)

総評

ハードウェアはとてもいい。ソフトも公称通りならローエンドの希望になりうるレベル。実際動きも結構サクサクでコスパ高し。が、他端末からの乗り換えとなると各種インターフェースがどうも悪い。といった感じかと思います。あとは、値段なりのカメラとスピーカーをどう考えるかと言ったところです。

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