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30歳テレビっ子の絶望

自分は根っからのテレビっ子だ。5歳の時点で既に両親と一緒に夜遅くまでテレビを見ており、12歳でタモリ倶楽部にハマった。19歳のときに始めたTwitter(現X)でマニアックなテレビネタをツイートしたり共有するのも楽しく、アカウント開設から10年経ってフォロワー数が5000を超えた。テレビは自分を作り上げたメディアといっても過言ではない。

数年前は中学生だった相互フォロワーの大学生は自分と同じくテレビが好きで、今はテレビ業界への就職を目指しており、その学生のnoteには業界を志すきっかけなどが書かれていた。知り合いの成長ぶりに感慨深くなる一方、自分は絶望も覚えてしまった。

テレビに入り浸りすぎて何も成長してないことだ。自分も小さい頃はテレビ業界に就職してアナウンサーになるというフワッとした夢を持っていたが、勉強よりもテレビを優先しすぎて中学校で成績はガタ落ち。偏差値の低い県立高校に入らざるを得ず、挫折を味わった。大学進学も諦めて高卒の社会人となって今はそれなりに日々を過ごしている。

社会人になってからもテレビ三昧。番組を見て、実況や感想をツイート(ポスト)してフォロワーと共有するのは楽しい。一方で、テレビへの歪んだ感情が番組に対しての批判で表れることもよくあり、それに対する批判や中傷を何度も受けてきた。テレビに対してあーだこーだ言ってるときに、業界を目指す学生フォロワーは就職に向けて日々鍛錬。自分は一体何をしてるのだろう…昨年末に30歳を迎えた自分はようやく思い知った。

その学生は数年前に"テレビクラスタ"と決別しており、他の相互フォロワーからも"放送マニア"の言動に対して批判するポストを近年よく見るようになった。いずれも自分以外に対するものではあるが、もうXのプロフィールで放送マニアは怖くて名乗れない。お笑いファンやテレビ局員からフォローを外されることも顕著になり、Threadsではラジオのネタ職人から「テレビ番組お気持ち表明アカウント」というレッテルを貼られた。自業自得だが、正直傷付いた。

だからといって、リアルでは共有できない趣味の話を広げることができたSNSを辞めたくない。マイナスイメージを払拭するためというわけではないが、昨年から自分が面白いと感じた番組のTVerのリンクを貼って感想やおすすめポイントをポストし、特に見てほしい番組はプロフィールに固定して紹介するようになった。最近、自分がXで紹介した番組をフォロワーが見て面白かったと感謝されて嬉しかった。5000以上のフォロワー数を活かしつつ、座右の銘として掲げている「見たい、聴きたい、シェアしたい」を体現していきたい。

先ほどから何度も登場している学生の受け売りになってしまうが、テレビ好きはテレビの味方をしていこう。自分みたいな大人にならないためにも、若いフォロワーは勉強と青春を大切に。

〈追記〉
ご本人への配慮で"学生"として紹介した森瀬千紘さんが、このnoteへのアンサーを書いてらっしゃったので、こちらもご一読ください。




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