【お笑い①】ランジャタイの使い方
ランジャタイを初めて見たときは、もちろん、全く意味がわからなかった。
M-1グランプリの敗者復活戦で谷村新司の髭がどうこうとかいうネタをやっていた。学校の内輪ネタで盛り上がる中学生に似ていた。
あれから彼らの露出が増えて、世間が面白いと言い始めても、面白さを感じるのには幾分か時間が掛かった。
いつから「面白い」に変わったのか定かではないが、マジカルクリエイターで、ウッチャンナンチャンをとんでもない長時間続けて、失神させられた頃だったか、気付けばランジャタイのコンテンツを漁っていた。
とうとう、M-1ファイナリストになった。
私はてっきり、ランジャタイはM-1決勝に進出したとて、みすみすまともに漫才などやらないだろうと思っていたが、驚くべきことに、彼らはちゃんと時間通りに漫才をして、なんならちゃんと秩序を守ってトークを盛り上げ、一発ネタもやり、誰よりも爪痕を残した。
あれ?まさか、ランジャタイって、ちゃんと正規ルートで売れようとしてる?
早朝大喜利番組に出ろ出ろと思っていたが、なかなか出演しなかった。
理由を考えてみた。
朝から出るには地味すぎるという仮説は、早々に否定された。生放送だと事故るというのも考えてみたが、よく考えたらM-1決勝は生放送だ。
…そういえば、夜のブランチのスシローロケは酷かった。いつものランジャタイだったが、営業の人はずっと苦笑いしていた。
かりそめ天国で、デパートロケをした時には、店にドローンを飛ばしていた。お店の人は商品が傷つかないか気が気でなかったに違いないが、編集のせいもあるのか、驚くほどお店の宣伝を無視していた。
ランジャタイ以外のM-1ファイナリストが全員ラヴィットに出切ったところで、諦めかけた時、VTRで出演した。
一応ロケだが、彼らは住宅展示場で犬小屋の住人になっていた。有吉の壁と同じ方式で、住宅展示場を舞台としたコントの扱い。
こんな芸風なのに、予定調和の笑いが大半を占めているのがもどかしいのは私だけなのか。
相席食堂も楽しみにしていて、反響も大きく評判がよかった。が、トンデモ素人との絡みや、体当たりで向き合うことで生まれる新たな笑いの引き出しを期待していたのでやや期待外れだった。
一方で、YouTubeに上がっている動画で、何をとち狂ったか、Popteenのモデル達のコスメ紹介動画のMCをしている。可愛い女の子達を前に、一瞬、素に戻る瞬間らしきものが垣間見えたのがツボにハマっている。
鳥取の動画も個人的には気に入っている。動画の前半、まさかの伊藤氏の方が饒舌仕上がりになっている。国崎氏があまりにも無口な仕上がりになっているのが、空白の時間を想像させて、とても面白い。
ランジャタイは絶対ロケを真正面から向き合ったら面白いと思う。
伊藤氏の方には是非、令和にまだいたのが信じられないような黒ギャルの家に泊まらせてもらえるまで帰れま10してもらいたい。
国崎氏には、是非大阪の京橋で面白素人とハシゴ酒を。
あと、2人で一般家庭からお弁当のおかずを一品ずつもらってまわるロケとかしてほしい。
まだ開けられていない引き出しを開けてみたい、それがイタい人間の性なのだ。
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