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漢検受験記:その1

抱負

 6月の試験で、1級受けます。
 準一級は適当に勉強して、適当に初回合格。自惚れて

「(Noteに移行して)ひと心地ついたし、そろそろ(1級も)狩るか…♠」

 くらいの気持ちで居たんですが、いざ問題集繙いたらイヤー知らない言葉しか載ってねえ!!
 先人様の有難いお言葉を見てみると

「国会図書館で過去問取り寄せまくれ」

「過去問どれだけ解いても7割が限界」(合格ラインは8割)

など、寒心を覚えること一しきり。緊褌一番、やる気を出した僕が辿りついた勉強法は…辞書を引くこと。とにかく引く。
「当たり前だろアホか?」
…そりゃそうなんです。ただ、準一級は問題集の問題・巻末資料・解説だけで8割取れる代物だったので、辞書を軽視してました(英語では語源辞典を読み漁ってたのにバカか…)。

 辞書を引くと何が良いか?僕はメリットが2点あると思っています。


①情報量を増やす

 辞書で漢字1字を探るだけで、様々な無駄知識がくっついてきます。

大道芸人は「鸞鳥」五色の翅を翻した。

例文

 こんな読み問題があるとしましょう。たとえ意味は分からずとも、歴史で習う人名に含まれるため「ラン」と読める人は多い筈。

真宗開祖のおっさん

辞書を引いてみると、こうあります。
①伝説の神鳥の名。
 鳳凰の親戚なんですね。両者が関係深いことを知ると、
鸞翔鳳集:イケメンパーティー
枳棘は鸞鳳の棲む所に非ず:ヤンキー校にガリ勉は居ねえ
などの四字熟語や慣用句が出ても、パッと解ける。

 また、続いて見ていくと
②天子の車。また、天子。
とあります。この意味では「鸞纛」(ラントウ)という用例があります。「纛」は旗で飾った鋒を意味し、そっちを引けば
高牙大纛:上級国民
とまた更にボキャブラリーが増えていく…。
 一問一答形式では知識は一つづつしか増えませんが、辞書を交えると数珠つなぎに、枝分かれして増えていきます。

②「覚えたつもり」が減らせる

 頻出漢字というのは、何度も見れば覚えるもの。しかし「何となく」ほど危険なものはありません。

ヒソカは冗句が好きな「剽軽」な男だ。
 

 これも「ひょうきん」と読める人は多いでしょう。しかし剽軽=ひょうきんと思考停止で覚えていると

おそろしく「剽軽」な手刀 オレじゃなきゃ見逃しちゃうね

「ひょうけい」が出題されると足を掬われます。「剽」の字には
①素早いこと
②おどけたさま
と別の意味があるからです。1級配当の漢字には、意味によって読みが変わる文字が多くある。元は「ひょうけい」として渡来して「ひょうきん」で定着したらしいので、実際は両方OKかも。

 1級配当の漢字は6千字あるため、とにかく語彙数を増やす=多くの例題に体当たりするのが得点向上には大切…かもしれない。しかしウラを返せば、頻出漢字の量も膨大なため、そこを疎かにしては取りこぼしが増えてしまう。

 なのでこれから2か月は、丁寧に辞書を引く勉強法で逝こうかと思います。点数がボロカスだったら…そのときに考えようかな。


最後に例のごとく対訳怪文書。韻楽しい。

Keep rote learning? what a square grind,
Boresome habit collapses soon, bear in mind. 
However hard you swot, can't be  James Joyce,
Clever men choose the way characterized as  rejoice.
丸暗記だって あんたガリ勉野郎?
沢山したって 何か虚しいだろう
技巧 知謀 届かねぇ 未曾有の異能
自得しとく 楽しい方が利口


 お試し技巧(短韻の連チャン、文中の韻)。割と散らかったけど、ジェームズジョイスの踏み方は好き。



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