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MARUZEN CA870 シリーズ まとめ

私がサバゲーを始めたときに「CA870は1本持っておいた方が良いよ」と言われ、電動ガンと一緒に購入してから早10年が経ちました。かなり信頼できる製品で、未だに現役です。今回はそんなCA870のレビューやカスタムの情報をここにまとめようと思います。

カスタム等の記事はこちらです

この記事の目的

●各モデルの特徴や、社外パーツといった情報を一括で確認できる情報源になること


CA870シリーズ

現在では5種類の製品が販売されています。全て「ニューホップアップモデル」です。外観は違えど内部構造は同じになりますが、トリガー、トリガーガードの形状が2種類ありますので、全てが互換というわけではないので注意が必要です。それ以外のパーツは、現状私が確認している範疇ではありますが互換性があります。下記に各モデルの詳細や特徴を紹介します。最後に、全モデル共通の特徴や、スペックをご紹介いたします。

ストック、ソードオフ、ブルドック

こちら3点は全てのパーツに互換性があります。ストックやグリップを組み換えることができます。

ストック

ライフルストックのモデルになります。こちらは全長が固定されており、調整することができません。なのでご購入の際はまず初めに現物を触って、構えてみて、体格に合っているかを必ず確認した方が良いです。
頰づけした際にエイムし辛くないか、手首は痛くならないか、フォアグリップに手が届くかどうかを確認してからのご購入をお勧めします。
一見するとライフルっぽいので伏せ撃ちがやり易そうに思えますが、ポンプアクション故に次弾装填する度に体勢が変わってしまいます。ボルトアクションのように扱うことは難しいです。しゃがみがベストかと思います。
このモデルのメリットは、フロントサイトや光学機器を低い位置に取り付けても覗きやすい事です。ストックがフレームから一段低い位置にあるため、サイトパララックスを小さく抑えることができます。

ソードオフ

こちらはシリーズの中で最も軽量、最小のモデルです。グリップ、フォアグリップは茶色のグラスファイバーになっています。電動ガンのお供や、荷物を少なくしたい際の強い味方です。社外品に交換して外観をカスタムする為の素材や、予備機として購入される方も多いです。
このモデルのメリットは、小型軽量である事です。インドアやCQBにおいても邪魔にならず火力もありますし、命中精度も良いので光学機器やフロントサイトを取り付けることで、近接戦から狙撃までマルチにこなす事ができます。

ブルドック

こちらはソードオフをグリップ化したモデルです「ソードオフだとコッキングし辛い、狙い辛い」と言う方にお勧めです。メリットはソードオフと同じですが、こちらの方が構えやすく、コッキングしやすい為、若干フィジカルの機動力がアップします。
ただ、本体の出っ張りがネックになる可能性があります。グリップ後端にスリングを通すと携行性もアップします。


チャージャー、タクティカルⅡ

上記の3点とはトリガー、トリガーガードの形状が異なるため注意が必要です。チャージャー、タクティカルⅡはそれぞれ互換性があります。

チャージャー

こちらは上で紹介したストックが、M4のピストルグリップ、伸縮ストックに変更されたモデルになります。比較的体格を気にせずに扱えるモデルであり、人気な製品ではありますが、デメリットもあります。
ストックモデルとは違い、光学機器やフロントサイトを取り付けた際はやや高めの位置にマウントしないと、ストックチューブに頬が当たってしまい覗けません。この点は注意が必要です。使っている途中で固定ストックに変えたい場合は、トリガーとトリガーガードの形状が違うため、別途でパーツの取り寄せと交換が必要になります。一見便利そうですが、カスタムがし辛い印象です。
このモデルのメリットは、元からマウントレイルが付いている事です。ここに背の高い小型のダットサイトを付ければ良いので、その点では一番コスパが良いかもしれません。ストックとグリップはおそらく専用品です。グリップは電動ガン用の物は取り付けできません。

タクティカルⅡ

最近発売となったニューモデルです。他のモデルよりもアウターバレルとその下部が延長されています。チャージャーの進化版のような感じですが、本体価格が2万円越えと、CA870の最上位モデルとなります。
チャージャーの本体に金属製のマウントベース、前方にはライト等のアクセサリーが取り付け可能なレイルマウントが有ります。このマウントベース、単品で販売してくれないだろうか・・・・
こちらも光学機器やフロントサイトを取り付けた際はやや高めの位置にマウントしないと、ストックチューブに頬が当たってしまい覗けません。この点は注意が必要です。あと全長が長いですが、内部メカとインナーバレル長は全モデル共通かと思いますので、初速や飛距離がアップしているという事はないでしょう。ストックとグリップはおそらく専用品です。グリップは電動ガン用の物は取り付けできません。

モデル毎の共通点

●全モデルが樹脂製の外装
●ストック、ソードオフ、ブルドックのフレームからアウターバレルまでのパーツは全て共通です。内部パーツも同様です。
●チャージャー、タクティカルⅡはアウターバレルと下部のパーツ以外は内部パーツも含めて全て共通です。
●ややこしいですが、内部パーツはチャージャー、タクティカルⅡのトリガー以外は全モデル共通です。
●全モデルにフロントサイト、リアサイトは付属しません。社外品のパーツを取り付けることになります。
●マガジンは全モデル共通です。装弾数は40発です。
●ピストン、シリンダー、パッキン、インナーバレル、メカボックスは全モデル共通です。

カスタムパーツ

定番で入手が容易なものを紹介いたします。

ノンばい〜ん0.9Jスプリング
ノンばい〜んドラゴン0.9Jスプリング

スプリング :アングス ノンばい〜んシリーズ

CA870は箱出しの状態ですと、発射時に「ばい〜ん」とバネ鳴り音がします。それを抑制して「ぱん」というキレのある発射音にしつつ初速を上げる為のスプリングです。ノンばい〜んドラゴンはスプリングが不均等になっており、スプリングガイドと合わせてバネ鳴りを低減するノンばい〜んとは違い、スプリング自身でバネ鳴りを低減する事ができます。
通常のノンばい〜んは、スプリングガイドに組み込む際にかなりキツキツの為、CA870の個体差によってはキツすぎて入らない、またはゆる過ぎてバネ鳴りが消えない事が稀に有りますので、ノンばい〜んドラゴンの方がオススメです。こちらは初速が上がるカスタムパーツのため、弾速計も合わせて用意することをお勧めします。

初速アップパーツ :戦民思想 クラップス パワーアジャスターリング

こちらはスプリングガイド後端に差し込むことで、スプリングのテンションを強める事ができます。薄いものと厚いものがありますが、厚いものはノーマルスプリング用と考えた方が良いでしょう。ノンばい〜んを組み込んでいるのに思ったほど初速が出ない場合は、薄い方を差し込んで様子を見ましょう。こちらは初速が上がるカスタムパーツのため、弾速計も合わせて用意することをお勧めします。

初速アップパーツ :アングス チューニング・ドーナツ

こちらもスプリングガイド後端に差し込むことで、スプリングのテンションを強める事ができます。ノンばい〜んを組み込んでいるのに思ったほど初速が出ない場合は、いくつか差し込んで様子を見ましょう。こちらは初速が上がるカスタムパーツのため、弾速計も合わせて用意することをお勧めします。

発射音を軽減! :戦民思想 イッカク(エアブレーキピストン)

こちらはピストンヘッドに突起を設けて、発射時にピストンが最前進する直前でエアブレーキをかけて発射音の低減と、シリンダーにかかる衝撃を低減する効果があります。エアブレーキを掛けるため、その分若干初速が低下する事がありますので、初速アップカスタムとの併用がお勧めです。
サプレッサーでも十分発射音を低減できますが、全長を長くしたくない時や、トレーサーやハイダーを取り付けて消音もしたい、本体の負荷を軽減したいときにお勧めです。


サプレッサーやトレーサーを取り付けたい!
KM企画 マルゼン CA870サイレンサーアダプター

こちらは本体のアウターバレルに直接差し込むタイプになります。正ネジ、逆ネジの両タイプが販売されていますので、ご購入の際はご注意ください。
とても良い品物なのですが、素材が樹脂でできている為サバゲー中にバリケードにぶつけたりしてしまうと根本からポッキリ折れてしまう事がありますのでご注意ください。

サプレッサーやトレーサーを取り付けたい!
AKN工房マルゼン CA870シリーズ用 マズルアダプター(14mm逆ネジ)

こちらはタクティカルⅡの延長されたアウターバレルに対応しておりません。
それ以外のモデルに対応しています。素材がアルミ合金製でかなり頑丈で、樹脂製のアダプターを折ってしまった場合や、頑丈なものが欲しい場合はお勧めです。こちらも直接アウターバレルに差し込んで使用します。こちらは14mm逆ネジのみとなります。


スコープやダットサイトを取り付けたい!
G&P M870 用 20mm レシーバーレイルアルミニウム合金製

こちらはポン付けとはいかず、ネジの調整とガタ取りのためにゴムシートやプラ板で調整が必要です。しかし、現状でCA870にマウントベースを取り付けるとなると、これが一番現実的です。
タクティカルⅡのマウントベースが単品販売されることを願っています。

他にもフレームに穴を開けてマウントベースを取り付けるといった製品もありますが、加工や組み込みの難易度が高く、失敗の可能性が高いため今回は紹介しません。ご了承ください。



フロントサイトを付けたい!
外付けのフロントサイト

こちらはAmazon等でよく見かけるタイプのフロントサイトです。取り付けの際はアウターバレルにパチンとはめるだけでかなりお手軽です。が、チャージャーやタクティカルⅡではストックが頬に当たり覗けません。


ストックを取り付けたい!
S&T M870 ストックパイプ付 M4グリップアダプター

こちらはS&T製の870用ですが、CA870に取り付けが可能です。グリップはガスブローバック用のM4グリップを取り付けることができます。ストックは電動ガン、ガスブローバック用問わず取り付けが可能ですが、メーカーによっては削る等の加工が必要な場合があります。
また、チャージャーと同様に光学機器を高めにマウントしないと覗けません。よく品切れになっている印象ですので、見つけた時に購入すると良いでしょう。


ストックを取り付けたい!:BLITZ ARMS
CA870用M4ストックアダプター ストックパイプセット

こちらはストック位置がフレームから一段下がっているため、サイトが覗きやすいメリットのあるストックです。電動ガン用のグリップを使用します。
販売サイトはこちらです。チャージャーとソードオフ用で形状が異なるため、ご購入の際は注意が必要です。


外装パーツに関しては、最近では3Dプリンターで自作している方もいます。Amazonなどの大手ネット通販ではなく、独自の販路を持っている事が多いため「CA870 パーツ」等で検索してみると面白い一品が見つかるかもしれません。

命中精度を上げたい

結論から申し上げると、インナーバレルとパッキンは純正から変えない方が良いです。そもそもCA870の中身が競技用ライフルなので、これ以上何かをいじる必要は無いと思います。また、マルゼンさんは日本のメーカーなので純正パーツが入手しやすく、その上社外パーツよりも安いです。カスタムパーツを探したくなる気持ちはわかりますが、性能が落ちた場合、まずはマルゼンさんに連絡して予備パーツを調達した方が良いと思います。

命中精度を上げるために部品を社外品に変えるのは、あまりお勧めできません。一応各メーカーから様々なインナーバレルやパッキンが販売されていますが、インナーバレルとパッキンはかなりオカルティックな領域とも言える部分があります。例えば内径6.03ミリ以下の、俗にいうタイトバレルは命中精度が高いと言われますが、30mを超えたあたりで失速してしまうとか。6.10ミリの、俗にいうルーズバレルは弾の回転が失われにくく50m以上飛ぶとか。これを検証するとなると、一本数千円のインナーバレルを何本か買う羽目になります。純正品の性能が悪いのならわかりますが、とても良いですからね。さらに言うと、社外品も精度がとても高いので、組み合わせた時に性能が頭打ちしてしまい、一体どのパーツが良いのかわからなくなってしまった結果、純正に戻して再検証という迷宮が待っています。

と言いつつも試したくなってしまうもので、幾つかご紹介いたします。

KM企画 マルゼン エアショットガン CA870 ソードオフ NEW HOP対応 TNバレル

こちらはCA870の社外インナーバレルの中で、最も有名なものでは無いでしょうか?純正6.05mmなのに対し、TNバレルは6.04ミリと俗に言うタイトバレルになります。使用するBB弾にもよりますが、30〜35m以内であればかなりの精度です。ただし、それ以上の距離を狙う場合は注意が必要で、純正と比べると飛距離が落ちてしまいます。純正バレルと同じ初速が出ていても、内径がタイトなためBB弾の回転が壁にあたり減衰しているようです。私も使用していたのですが、交戦距離が35m以内のフィールドであれば問題無いのですが、交戦距離が40〜50mの広大なフィールドへ行った際に、純正バレルを入れた予備機(初速は同じくらい)と比べたら明らかに純正の方が飛んでいる事に気がつきました。
「なんだよダメじゃないか」と言う事ではなく、このバレルは飛距離を限定する代わりに精度を出すものだと言う事です。他にもメリットがあり、純正と比べて錆びにくいです。純正の真鍮バレルはクリーニングのみを行なっても錆だけはピカール等の研磨剤で研磨しないと落とせません。TNバレルはクリーニングのみで問題無いため、地味ですがとても有難いです。

他にもPDIさんや、エアソフト97さん、ファイヤフライさんからもインナーバレルが販売されていますが、いずれも錆びにくい加工がされています。

タイトバレルだけでなく、6.10mmといったルーズバレルも販売されていますが、純正のパッキンだと思ったほど飛距離が伸びません。こちらはパッキンを社外品に交換して、BB弾にとにかく多くの回転をかける必要がありますが、そうすると飛距離は出ますが回転が強すぎて45mを超えたあたりで弾が散ってしまう事があります。完全に水平の状態で発射しないと、左右の微妙な傾きが弾道に反映されてしまうからだと思います。ゲーム中に銃を固定して発射する余裕は無いため、飛びはしますが当たらないセッティングで戦う必要があります。また、傾斜も厄介で、上から撃ち下ろす際も弾が狙いより上に行こうとするため照準の補正を感覚で行わないといけなかったりします。弾の重量を重くして対処することもできますが、フィールドのレギュレーションで重量弾が使えない場合もあります。融通は利きませんが、訓練次第で長距離狙撃が出来るようになれば戦術の幅も広がるかもしれません。

宮川ゴム [国産] マルゼン CA870 新ホップシステム 専用 「 花丸くん」 シリコン 硬度 60

パッキンは消耗品です。時間の経過とともに劣化してしまいます。BB弾にたくさん回転を掛けたい!純正のパッキンが届くのに時間がかかる、早く予備が欲しい!と言う場合にお勧めです。私も使用していますが、とにかくお手軽に入手できるのは大きいです。回転も純正より掛かっているような気がします。

内部パーツは完全にフィーリングなんだと思います。


長くなりましたので、一旦ここで締めようと思います。
次回はできれば分解やカスタムの際に参考にさせていただいているサイトや、自分のCA870のレビューや故障遍歴等も紹介できればと思います。

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