見出し画像

大きくなったらポスト・イットを作る人になりたい!

アメリカ若者世代の人気企業、2016年のナンバー1に輝いたのはGoogleでもない、Appleでもない、Disneyでもない。ニューヨーク、ボストン、西海岸の人気大都市でもない。トップに立ったのは中西部ミネソタ州にある「3M」。ポスト・イット(Post-it)やテープ類でおなじみのあの会社です。上位200社ランキングに去年は不在だったに関わらず今年はいきなりの1位。

「ミレニアル世代の憧れはGoogleよりもポスト・イット!」という見出しでシリコンバレー地元の新聞にとりあげられました。("Google unseated by Post-it note maker as millennials’ No. 1 job target")

「ミレニアル世代 (Millennials)」とは主に「2000年以降に成人あるいは社会人になる世代」とされています。Weblio日本語辞書ではこんな解説もしています。前にNoteで書いたSnapchatを使いこなす、未来を担う若者世代ですね。

「米国で、1980年代半ばから2003年の間に生まれた世代を指す語。「M世代」とも言う。いわゆるデジタルネイティブであり、社会のあり方を変容させる世代として注目されている」

人気就職先ランキング調査の元ネタはこちらです。(NSHSS 2016 Millennial Career Survey) 調査概要を簡単にまとめると:

✔︎ 2008年から毎年行い、今年が9回目
✔︎ 調査主体:National Society of High School Scholars(成績優等な高校生のための協会。高校卒業後もメンバーとして所属を継続)
✔︎ 調査対象:NSHSS所属メンバーのうち、高校生からヤング・プロフェッショナル(年齢15−32際)の合計13,000人

若干気になったのは回答者の75%近くが女性なこと。男女比率が50/50だったら多分違う結果になったと思うので「若者の実態調査」としては不足感が残ります。(一つの面白い結果ではあるとは思いますが。)

2016年のトップ25社はこんな感じです。2015年はランク外だった会社が3M含め、Buzzfeed、ナイキ、ユニバーサル、Netflix、ボーイング、そしてサムソンの7社。日本企業トップは28位のソニーでした。

面白いのはFBIもCIAもトップ10入りしていること。(ちなみにFBIもCIAも連邦政府の捜査機関ですが、FBIは国内、CIAは国外と担当が分かれています)

FBIはAppleと「iPhoneロック解除論争」で最近話題になり、元CIAのスノーデン氏によるNSA(米国国家安全保障局)による国民の個人情報収集の告発もまだニュースに登場するし、一般市民のからは敵視される存在でもあるので、就職先としてここまで人気があるのはびっくりしました。あるいはテレビ・映画に登場するようなかっこいいスパイ願望の現れなんでしょうか。。。

最後に3Mに話を戻します。

3Mといえばポストイット。ポストイットといえば90年代のこの映画を思い出します。(Romy & Michele's High School Reunion. 邦題: 「ロミーとミッシェルの場合」)高校時代は目立たない地味な存在だったロミーとミッシェルが久しぶりの同窓会に参加するにあたり、かっこいい「卒業後の活躍ストーリー」をでっち上げます。その内容は「ポストイットを発明した」というもの。映画はまあまあの評判でしたが、ポストイットのくだりは名場面として残っています。「本当は私の発明だったのよ、ミッシェルの貢献は紙の色を黄色にしたってだけね」というあたりとか、笑えます。

ポストイット以外の3M製品にもいつもお世話になっていて、我が家にもたくさんあります。この会社で世の中の役に立つ商品を作るんだ!とワクワクしてる若者が多いというのもそこまで不思議でない気はしますが、アメリカでナンバー1の人気企業というほどなのか。。。疑問は残りますが、とりあえず来年の結果も見てみたいと思います。

今日も読んでいただきありがとうございました。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?