焼け野原に咲いた4つの綺麗な花

伝説だったあの4人のメインへ


貴方は、「焼け野原に咲いた4つの綺麗な花」の話を聞いたことがありますか?



一瞬だった、あの3年間。

もう既にあの3年間を知らないファンが多くいる中で、どうしてこれほどまでに「伝説」として「忘れられない、忘れてはいけない」と言うファンが居るのか。

なぜ、彼らに「ごめんね」と言うファンが居るのか。



現なにわ男子  西畑大吾
現SnowMan       向井康二
現なにわ男子  大西流星
現俳優     室龍太



この話をすると、よく言われる。
「この4人はグループだったの?」


違う。きっと、それよりももっと残酷で、確証もなくて、辛い関係だった。



当時関ジュの最先端を走っていたジャニーズWESTがデビューし、西畑、向井、大西とメインを張っていた永瀬、平野が東京に、金内が退所。
伝説のグループ「なにきん」の事実上の解散。


グループも無く、「個人戦」という言い方がされる中、誰も信用できない。いつ、誰が見ていて、誰が急に前に出されるかわからない。全員がライバルで、それでいて頼れる人はお互いしかいなくて。


東京Jr.のようにテレビ出演の機会も少なく、陽の光を浴びない。ただひたすらに自分の技術を磨くのみ。


あの時期、正直推している私たちも辛かった。


心無い声は、あの時ピークだったように思う。


皆が重岡くんのセンターを引き継ぐ人に注目する中、急にセンターに抜擢された大吾くん。

当時13才にも関わらずメインとしてずっと先輩よりも前に立っていた流星くん。

当時ジャニーズWESTとも同じ立場に居たにも関わらず同期たちがデビューするのを隣で見送った室くん。

元々あった大切なシンメを失い、ユニット「King of Kansai」で残ったのは自分だけになってしまった康二くん。




あの松竹座。初とも言えるグループがひとつもないまま行われた、彼ら4人が初めてメインとなった公演。正直、座席が埋まるのかとも思った。(本人たちも証言ありますが)


でも、その松竹座で背中合わせで歌う西畑大吾と向井康二を見て、私たちは泣いた。

そこに居たのは、それまでの西畑大吾では無かった。向井康二ではなかった。

かつてないほどの覚悟の籠ったパフォーマンスに比喩とかでは無く、本当に会場に居た全ての人が息を飲んだ。


そんな彼らの脇を固めたのは12歳の年齢差を感じさせない大西流星くんと室龍太くんの自己犠牲も厭わないような鮮烈なパフォーマンス。


その後ろには技術力の高いfunky8が居て、華やかでがむしゃらな信号トリオが居て。


彼らはとんでもないほど大きな責任を背負って、あの場に立っていた。


個人戦で、誰も信じられなくて、でもお互いを支えることでしか立っていられなかったあの頃。

だからこそ、歴も経験もキャラも年齢も違う4人が対等に顔を見合って向き合っている。それが、「焼け野原に咲いた4つの綺麗な花」の象徴的な関係だったと思う。



当時を知るファンは今、美談としてあの時期が語られるようになった今だからこそ4人に「ごめんなさい」と言う。
自分たちは彼らが1番辛かった時期を知っているのにも関わらず、何もできなかったから。


当時知るeighterさんやジャス民さんは「忘れられない」「忘れてほしくない」と言う。
あの子たちが必死で頑張っていたあの時期は私たちから見ても、悲惨で、それでいて強烈だったから、と。


焼け野原と呼ばれてた時代が今となっては「全盛期」と呼ばれるようになった。


それは彼らの努力した証で、それでいて少し悲しいもの。彼らの当時の苦悩を知る人は、今やもう少ない。


なにきんに比べて、この4人のことはあまり知られていない。
確かに、短かった。確かに、次の世代へ繋ぐ為の物語の繋ぎ目だったかもしれない。

それでも、「消滅するかもしれない」とまで言われた当時の関西ジャニーズJr.を彼らは次の世代に繋ぐまで耐え抜き、守りきった。

焼け野原は、いつしか花畑の様に色とりどりの花を咲かせた。


露出が増えるほどに比例して増える心無い声。
「なんで西畑がセンターなの」
「大西流星って子そんなに可愛くない」
「本当は6人のSnowManが好きだった」
「室龍太?知らないね」


私はそんな人に叫びたい。


お前らは何を知ってるんや、と。


どれだけ大吾くんが謙遜してもメンバーは、先輩は、後輩は胸を張って言い続ける。「なにわ男子の絶対的エース、センターの西畑大吾です」と。

どれだけ流星くんが傷つけられてもメンバーは、先輩は、後輩は自慢げに言い続ける。「大西流星、可愛いでしょ。大好きなんです。」と。


どれだけ康二くんが諦めかけても、メンバーは、先輩は、後輩は、戦友は声を大にして言い続ける。「向井康二は、いつまでも俺たちの仲間でとんでもなくいい奴なんです。」と。


どれだけ龍太くんが自分を犠牲にしようとしても、先輩は、後輩は、戦友はただ大切そうに言い続ける。「俺たち室龍太のことが大好きなんですよ。」と。




もちろん、丈くんの長い下積み時代だって、大橋くんの自分の努力でここまで這い上がってきたことだって感動的だし、知ってもらえることはすごく良いことだと思う。

信号ちゃんたちだって、ひとりひとりが死ぬほど苦労してきたと思うし、本当にデビューできてよかったと思う。


でも、それでも、私は1人、デビュー発表の瞬間。ただ呆然と噛み締めるように泣いていた西畑大吾を一生忘れないと思う。

1番に泣き崩れた大西流星を、忘れないと思う。



そこに駆けつけた向井康二と室龍太。
大西畑が2人惹かれるように自然と抱きしめあったあの光景を、忘れられないと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?